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19500円回復で日銀の含み損は解消【クロージング】

注目トピックス 市況・概況
25日の日経平均は大幅に続伸。1454.28円高の19546.63円(出来高概算22億8000万株)で取引を終えた。連日の大幅な上昇によって、終値ベースでは3月10日以来の19500円を回復しており、先週の急落部分を吸収した。米国上院は交渉が難航していた新型ウイルスに対処する大規模経済支援策で、共和・民主党の合意成立が近いとの期待が高まる中で、24日の米国市場ではNYダウが2000ドルを超す大幅上昇となり、日本株市場もこの流れを引き継ぐ格好から、225型のインデックス買いを背景とした主力株を中心に強い値動きとなり、前場段階で19000円を回復。

その後も高値圏での推移が続く中、後場半ばにはトランプ米政権と与野党の議会指導部が、新型コロナウイルス対策として2兆ドル(約220兆円)規模の景気刺激策で最終合意したと伝わると上げ幅を拡大。大引けにかけて日経平均は19500円に乗せる流れとなった。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が2000を超えており、全体の95%近くを占める全面高商状となった。

セクターでは東証33業種全て上昇しており、不動産、鉄鋼、海運が10%を超える上昇となったほか、非鉄金属、輸送用機器、ガラス土石、証券、鉱業の強さが目立ったほか、上昇率下位の水産農林においても3%を超える上昇。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテイリング<9983>、ソフトバンクG<9984>、KDDI<9433>、リクルートHD<6098>など、主要処は軒並み大きく上昇している。

日経平均は連日のギャップアップスタートから1000円を超える上昇をみせたことで、先週の急落部分を一気に吸収してきている。期末に伴う年金資金流入のほか、先週のアンワインドの流れから縮小させたポジションを改めて積み上げる流れなども意識されていた。もっとも、売買代金は4兆円を下回っており、商いが少ない真空地帯の価格帯をインデックス売買中心に駆け上がったといったところであろう。

ともあれ、早期の19500円回復により、日銀の含み損は解消された。今後は節目の20000円が意識されてくるが、この水準では戻り売りも意識されやすいところである。ただ、20000円から21000円辺りも出来高が薄いところであり、期末の需給要因によってクリアできる状況でもある。期末の特殊要因ではあろうが、他国と比べて相対的に強い戻りをみせていることから、グローバル比で日本への海外勢の資金流入が意識されてくることも期待されよう。

依然、楽観的な見方は少ないこともあり、過剰なロングポジションも積み上がりづらく、反対に戻り売りを意識したショートが積み上がりやすい需給である。そのため、外部環境の落ち着きとともに、リバウンドに入った場合のトレンドは強まりやすい。




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