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日銀のETF買い入れや配当再投資に伴う先物への需給が下支え【クロージング】

注目トピックス 市況・概況
30日の日経平均は反落。304.46円安の19084.97円(出来高概算19億2000万株)で取引を終えた。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が止まらず、週末の米株安の流れもあり、売り優勢の展開となった。朝方は、先週末のシカゴ日経225先物清算値を上回り、底堅さが意識されていたが、前場半ばには18578.20円とシカゴ先物にサヤ寄せ。

その後は日銀のETF買い入れへの思惑から若干下げ渋る中、後場半ば辺りからはETF買い入れや配当再投資に伴うTOPIX先物への買い需要が見込まれる中でじりじりと下げ幅を縮めると、大引け間際に19000円を回復し、今日の高値で取引を終えている。

東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1600を超えており、全体の7割を占めている。セクターでは、空運、銀行、保険、石油石炭、機械、倉庫運輸が下落。一方で、電力ガス、食料品、医薬品、ゴム製品、繊維、小売がしっかり。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテイリング<9983>、東エレク<8035>、KDDI<9433>、ダイキン<6367>が軟調。一方で、中外薬<4519>、富士フイルム<4901>が下支えしている。

日経平均は大引けにかけて下げ幅を縮めており、配当落ち部分を除くと、130円安程度と小幅な下げにとどまっている。ただし、日銀のETF買い入れや配当再投資に伴う先物への需給要因とみられ、楽観視は出来ないだろう。明日は期末株価を意識した動きが期待されそうだが、配当再投資に伴う需給がなくなるため、手掛けづらそうである。

グローベックスの米株先物はNYダウが200ドル超の上昇で推移しており、週明けの米国市場がこの流れを引き継ぐようであれば、日経平均の19000円処での底堅さが意識されやすいところである。もっとも、原油相場への下振れ警戒が不安材料になりそうである。

原油価格の低下自体は、製造業の燃料費削減につながるだろうが、サウジとロシアの緊張や新型コロナウイルスによる経済停滞による需要減少への見方になるため、底打ちからの反転が期待されるだろう。金融市場同様、商品相場も落ち着きを見せてこないと、市場全体の目先底も確認しづらいところである。




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