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本格化する決算を見極めたいムード【クロージング】

注目トピックス 市況・概況
28日の日経平均は続落。58.47円安の22657.38円(出来高概算10億8800万株)で取引を終えた。小動きで始まった日経平均は、米ハイテク株の上昇を受けたナスダックの反発や上海指数、ハンセン指数などアジア市場の強い値動き、さらに米上院共和党は1兆ドル(約105兆円)規模の経済対策案を公表したと伝わったこと等を手掛かりに、前場半ばには一時22842.19円まで上げ幅を広げる場面もみられた。しかし、後場はこう着感が強まる中で次第に調整ムードとなり、都内の新型コロナウイルス感染者数が200人を超えたと伝わったこともポジション圧縮に向かわせた。本格化する決算を見極めたいムードもあり、日経平均は本日の安値圏で取引を終えた。

東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1500を超えており、全体の7割を占めている。セクターでは空運、電力ガス、不動産、陸運、輸送用機器、鉱業、機械、繊維が軟調。半面、医薬品、精密機器、情報通信、非鉄金属、パルプ紙がしっかり。指数インパクトの大きいところでは、ファナック<6954>、ダイキン<6367>、ファーストリテ<9983>、日立建<6305>が軟調。一方で、第一三共<4568>、ソフトバンクG<9984>、TDK<6762>、富士フイルム<4901>がしっかり。

日経平均は後場に入り弱含みとなったが、売買代金が2兆円を下回る薄商いであり、前場半ばにかけての上昇に対する短期筋の反動といったところであろう。また、決算評価も見極めづらく、ザラ場に決算を発表したHOYA<7741>が買われる一方で、前日の大引け後に決算を発表した中外薬<4519>は朝方こそ買いが集中するものの、寄り付き直後に下げに転じてしまうなど、手掛けづらさが窺える。米国についても主要企業の決算発表が本格化するため、積極的なポジションは取りづらいところである。

東エレク<8035>は決算を発表するが、コンセンサスを上回ったとしても利益確定の流れに向かうようだと、指数インパクトの大きい値がさ株であるため、グロース株への利益確定といった流れも意識されやすいところである。また、マザーズ指数も3営業日続落となり、25日線が上値抵抗として意識されてきているほか、1000Ptが心理的な抵抗として見られてきている。短期資金が一部の銘柄に集中する流れはみられているが、柱的な銘柄が定まらず、短期的な値幅取り狙いが中心になりそうである。



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