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欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、107円付近の売りが一段の上昇を阻止も

注目トピックス 市況・概況
28日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。米長期金利の上昇を手がかりとしたドル買いは継続する見通し。ただ、2週間前の高値である107円付近の売りが想定され、ドルの一段の上昇を抑える可能性があろう。

パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は27日、ジャクソンホールでの講演で、完全雇用の復活とインフレを健全な水準に戻すことを目指し、金融政策に関する新たなアプローチに言及した。長期間にわたり低金利を堅持し、一時的に2%超の物価上昇を容認する可能性がある。発言内容を受けドルはいったん大きく売られたが、米10年債利回りの上昇を背景に切り返した。本日アジア市場で、安倍晋三首相が辞任の意向を伝えたとし円は全面高に振れる場面もあったが、ドル・円の目先107円台回復を目指す展開に変わりはない。

この後の海外市場では欧米の経済指標が注目される。欧米株高観測が広がるなか、本日発表のユーロ圏の景況感指数は改善が進むとみられ、ユーロ買い要因に。特に、ユーロ・円は昨年3月以来の127円台が視野に入り、さらに勢いづいてクロス円やドル・円を押し上げる可能性があろう。一方、米経済指標のうちシカゴ購買部協会景気指数などは前回を上回ると予想され、長期金利や株価がそれらを好感して上昇基調を強めれば、ドル買いが再開しよう。ただ、今月13日に107円05銭で上昇を阻止されており節目付近では売りが意識される。

【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・8月景況感指数(予想:85.0、7月:82.3)
・21:30 米・7月個人所得(前月比予想:-0.4%、6月:-1.1%)
・21:30 米・7月個人消費支出(前月比予想:+1.5%、6月:+5.6%)
・21:30 米・7月コアPCE価格指数(前年比予想:+1.2%、6月:+0.9%)
・21:30 米・7月卸売在庫速報値(前月比予想:-0.9%、6月:-1.4%)
・21:30 カナダ・4-6月期GDP(前期比年率予想:-39.4%、1-3月期:-8.2%)
・22:45 米・8月シカゴ購買部協会景気指数(予想:52.6、7月:51.9)
・23:00 米・8月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値(予想:72.8、速報値:72.8)




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