後場に注目すべき3つのポイント〜ファストリ奮闘もやはり薄商いで小動き
[20/10/16]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
16日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は小幅反発、ファストリ奮闘もやはり薄商いで小動き
・ドル・円は弱含み、英・EU交渉決裂に警戒
・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位がソフトバンクG<9984>
■日経平均は小幅反発、ファストリ奮闘もやはり薄商いで小動き
日経平均は小幅反発。16.14円高の23523.37円(出来高概算4億株)で前場の取引を終えている。
15日の米株式市場でNYダウは小幅に3日続落し、19ドル安となった。週間の新規失業保険申請件数が予想外に増加したほか、欧州で新型コロナウイルス感染者数の急増を受けて規制再強化の動きが相次いでおり、大きく下落して寄り付いた。ただ、トランプ大統領が追加経済対策の提示額を引き上げる意向を示したうえ、大統領選前の合意の可能性にも言及したため下げ幅を縮小した。本日の日経平均もこうした流れを引き受けて買われたことから、日経平均はプラス圏に浮上した。しかし、週末を前に売買はここ数日と比べても一段と低調で、上値の重い展開だった。
個別では、前述のファーストリテが4%を超える上昇となり、1銘柄で日経平均を約112円押し上げた。今期業績は急反発し、最高益を更新する見通しとなっている。前日の事業説明会の内容が好感された富士フイルム<4901>は3%近い上昇。売買代金トップのソフトバンクG<9984>もしっかり。決算発表銘柄ではベイカレント<6532>が商いを伴って急伸し、パソナ<2168>はストップ高水準での買い気配が続いている。一方、ソニー<6758>が2%の下落となっているほか、任天堂<7974>やトヨタ自<7203>がさえない。ドトル日レス<3087>は業績下方修正を発表して急落。GMO−GS<3788>など直近賑わっていた中小型株の一角も利益確定売りがかさんだ。また、理ビタミン<4526>などが東証1部下落率上位に顔を出した。
セクターでは、海運業、証券、鉄鋼などが上昇率上位。半面、医薬品、不動産業、陸運業などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の43%、対して値下がり銘柄は50%となっている。
新たに伝わってきた海外情勢は強弱入り混じる内容で、日経平均は薄商いのなか前日終値近辺でもみ合う展開となっている。ここまで日経平均の上下の値幅は73円ほど、東証1部売買代金は8000億円あまりにとどまっている。また、ファーストリテを除けば日経平均は100円弱の下落となる。東証株価指数(TOPIX)は0.28%の下落で前場を折り返しており、東証1部全体ではおよそ半数の銘柄が下落。週末要因もあって、中小型株を中心に利益確定売りが出ている印象だ。
米国ではトランプ氏が追加経済対策の大統領選前の合意を狙ってか、金額を積み増して野党・民主党に譲歩する姿勢を示し、早期合意への期待が息を吹き返した。ただ、これまでに浮かび上がった隔たりの大きさ、それに非難の応酬で残したしこりを思えば、直ちに合意に至るとは期待しにくい。それに新型コロナの拡大を受けて欧州各国で規制再強化の動きが出てきていることも気掛かり。国内に関しては、9月の4連休後に感染者数の顕著な増加が見られなかった点をポジティブに捉えることもできる。それでも前日の東京都の新規感染者数は284人と8月20日以来の多さで、決して楽観できる状況とは言えない。
今晩の米国では9月の小売売上高や鉱工業生産・設備稼働率、10月のミシガン大学消費者マインド指数の発表が予定されている。追加経済対策への期待とともに、足元の経済指標の改善傾向が今週初めまでの米国株の上昇を支えていたとの指摘が多い。それだけに、新型コロナ再拡大や経済対策の遅れが個人消費に響くか見極めたいところだろう。
前引けのTOPIX下落率からは日銀による上場投資信託(ETF)買いのサポートも期待しにくく、後場の日経平均はやはり様子見ムードから小動きが続きそうだ。
■ドル・円は弱含み、英・EU交渉決裂に警戒
16日午前の東京市場でドル・円は弱含み。日経平均株価はプラス圏で推移したが、英国と欧州連合(EU)との通商交渉の決裂が懸念され、リスク回避的なドル買い・円買いに振れている。ただ、ドル・円はクロス円に下押しされ105円前半に下げたが、押し目買い意欲は強いとみられる。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は105円24銭から105円45銭、ユーロ・円は123円19銭から123円47銭、ユーロ・ドルは1.1701ドルから1.1713ドル。
■後場のチェック銘柄
・ユニバンス<7254>、出前館<2484>など、13銘柄がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位がソフトバンクG<9984>
■経済指標・要人発言
【要人発言】
・トランプ米大統領
「選挙が最高裁に持ち込まれないよう望む。納税について公表も」
・バイデン米民主党候補
「石油関連の税制優遇・補助金をストップ」
<国内>
特になし
<海外>
・EU首脳会議(最終日)
<HH>
・日経平均は小幅反発、ファストリ奮闘もやはり薄商いで小動き
・ドル・円は弱含み、英・EU交渉決裂に警戒
・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位がソフトバンクG<9984>
■日経平均は小幅反発、ファストリ奮闘もやはり薄商いで小動き
日経平均は小幅反発。16.14円高の23523.37円(出来高概算4億株)で前場の取引を終えている。
15日の米株式市場でNYダウは小幅に3日続落し、19ドル安となった。週間の新規失業保険申請件数が予想外に増加したほか、欧州で新型コロナウイルス感染者数の急増を受けて規制再強化の動きが相次いでおり、大きく下落して寄り付いた。ただ、トランプ大統領が追加経済対策の提示額を引き上げる意向を示したうえ、大統領選前の合意の可能性にも言及したため下げ幅を縮小した。本日の日経平均もこうした流れを引き受けて買われたことから、日経平均はプラス圏に浮上した。しかし、週末を前に売買はここ数日と比べても一段と低調で、上値の重い展開だった。
個別では、前述のファーストリテが4%を超える上昇となり、1銘柄で日経平均を約112円押し上げた。今期業績は急反発し、最高益を更新する見通しとなっている。前日の事業説明会の内容が好感された富士フイルム<4901>は3%近い上昇。売買代金トップのソフトバンクG<9984>もしっかり。決算発表銘柄ではベイカレント<6532>が商いを伴って急伸し、パソナ<2168>はストップ高水準での買い気配が続いている。一方、ソニー<6758>が2%の下落となっているほか、任天堂<7974>やトヨタ自<7203>がさえない。ドトル日レス<3087>は業績下方修正を発表して急落。GMO−GS<3788>など直近賑わっていた中小型株の一角も利益確定売りがかさんだ。また、理ビタミン<4526>などが東証1部下落率上位に顔を出した。
セクターでは、海運業、証券、鉄鋼などが上昇率上位。半面、医薬品、不動産業、陸運業などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の43%、対して値下がり銘柄は50%となっている。
新たに伝わってきた海外情勢は強弱入り混じる内容で、日経平均は薄商いのなか前日終値近辺でもみ合う展開となっている。ここまで日経平均の上下の値幅は73円ほど、東証1部売買代金は8000億円あまりにとどまっている。また、ファーストリテを除けば日経平均は100円弱の下落となる。東証株価指数(TOPIX)は0.28%の下落で前場を折り返しており、東証1部全体ではおよそ半数の銘柄が下落。週末要因もあって、中小型株を中心に利益確定売りが出ている印象だ。
米国ではトランプ氏が追加経済対策の大統領選前の合意を狙ってか、金額を積み増して野党・民主党に譲歩する姿勢を示し、早期合意への期待が息を吹き返した。ただ、これまでに浮かび上がった隔たりの大きさ、それに非難の応酬で残したしこりを思えば、直ちに合意に至るとは期待しにくい。それに新型コロナの拡大を受けて欧州各国で規制再強化の動きが出てきていることも気掛かり。国内に関しては、9月の4連休後に感染者数の顕著な増加が見られなかった点をポジティブに捉えることもできる。それでも前日の東京都の新規感染者数は284人と8月20日以来の多さで、決して楽観できる状況とは言えない。
今晩の米国では9月の小売売上高や鉱工業生産・設備稼働率、10月のミシガン大学消費者マインド指数の発表が予定されている。追加経済対策への期待とともに、足元の経済指標の改善傾向が今週初めまでの米国株の上昇を支えていたとの指摘が多い。それだけに、新型コロナ再拡大や経済対策の遅れが個人消費に響くか見極めたいところだろう。
前引けのTOPIX下落率からは日銀による上場投資信託(ETF)買いのサポートも期待しにくく、後場の日経平均はやはり様子見ムードから小動きが続きそうだ。
■ドル・円は弱含み、英・EU交渉決裂に警戒
16日午前の東京市場でドル・円は弱含み。日経平均株価はプラス圏で推移したが、英国と欧州連合(EU)との通商交渉の決裂が懸念され、リスク回避的なドル買い・円買いに振れている。ただ、ドル・円はクロス円に下押しされ105円前半に下げたが、押し目買い意欲は強いとみられる。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は105円24銭から105円45銭、ユーロ・円は123円19銭から123円47銭、ユーロ・ドルは1.1701ドルから1.1713ドル。
■後場のチェック銘柄
・ユニバンス<7254>、出前館<2484>など、13銘柄がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位がソフトバンクG<9984>
■経済指標・要人発言
【要人発言】
・トランプ米大統領
「選挙が最高裁に持ち込まれないよう望む。納税について公表も」
・バイデン米民主党候補
「石油関連の税制優遇・補助金をストップ」
<国内>
特になし
<海外>
・EU首脳会議(最終日)
<HH>