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出遅れているTOPIX型に資金が向かっている状況【クロージング】

注目トピックス 市況・概況
19日の日経平均は続落。93.80円安の25634.34円(出来高概算13億6824万株)で取引を終えた。18日の米国市場では新型コロナウイルスの感染拡大に伴うニューヨーク市の公立学校の再閉鎖が嫌気され、ワクチン期待による上昇を相殺する格好となっており、この流れを受けて売り先行の展開となった。日経平均は寄り付き直後に付けた25650.86円を高値に、その後はじりじりと下げ幅広げ25500円台での攻防に。後場には東京都の新規感染者数が500人以上とのヘッドラインに反応し、一時25474.94円と25500円を割り込む場面もみられた。ただ引けにかけては売り方の買い戻しとみられる流れから下げ幅を縮めており、チャート上では陽線を形成するなど底堅い展開だった。

東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1200を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは鉄鋼、非鉄金属、鉱業、証券、水産農林、空運、銀行が冴えない。半面、その他製品、陸運、卸売、建設、機械、繊維、保険がしっかり。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、テルモ<4543>、アドバンテスト<6857>、ソフトバンクG<9984>が軟調。一方でエムスリー<2413>、バンナムHD<7832>、第一三共<4568>が堅調だった。

日経平均はコロナ報道を受けて売りを仕掛けられやすい状況であったが、一方でTOPIXはプラスで終えている。任天堂などのインパクトがあったとみられるが、それでもTOPIX型の強い値動きにより、足元で上昇が続いていたNT倍率は大きく低下しており、割安感のあるTOPIX型の修正が行われている。日経平均は足元で過熱感に伴う調整が期待されていることもあり、出遅れているTOPIX型に資金が向かっている状況であれば、指数の下落ほど地合いの悪さは感じられないだろう。

また、マザーズ指数も小幅に上昇して終えていることもあり、個別の材料のほか、マスク関連やテレワーク関連といった一部の銘柄に資金が集中しているとはいえ、底堅さが意識された点についてはセンチメントを明るくさせている。明日は週末要因のほか3連休前となることから積極的な売買は手控えられやすいだろう。連休中のコロナ感染者急増に対する警戒感なども意識されやすい。ただし、指数インパクトの大きい値がさ株を狙った売り仕掛け的な動きをみせたとしても需給がロングに傾いていない状況からは、出遅れ銘柄やテーマ株などへの物色は継続。



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