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年末年始の相場で注目すべき3つのポイント:米経済対策、米ジョージア州上院選、経済指標(PMI、ISM等)

注目トピックス 市況・概況
■株式相場見通し

予想レンジ:上限27200-下限26000円


年末年始の日経平均は日経平均は外部要因に注意が必要だ。足元の日経平均のチャートは上昇する25日移動平均線と下降している5日移動平均線の乖離が狭まってきている。5日線が25日線を割り込んでくるようだと、地合いの悪化が意識されてきそうだ。ただ、足元の日経平均はこの25日線を割り込む場面では下げ渋る動きを見せており、下値抵抗力は維持している。


また、需給動向にも注目だ。12月第3週(14日〜18日)の投資主別売買動向によれば、海外投資家は現物株を7週連続で買い越しており、長期目線の投資家による買いも入っている様子が窺える。クリスマス休暇で薄商いとはいえ、足元の需給環境は良好だろう。下値では日銀のETF買いが支える構図に変化がないなか、年末の一段高を期待する声も依然として強く、「掉尾の一振」が実現する期待も高まる。


一方、年明け4日の大発会から8日までの日経平均については警戒が必要だ。合意に至ったばかりの米国の追加経済対策について直後にトランプ氏が修正を求めるなど、政府機関の閉鎖を強いられかねないような動きがクリスマス前後ではみられている。


また、5日に予定されているジョージア州の上院決選投票の結果、万が一上院も民主党主導になった場合、ブルーウェーブのシナリオが再燃し、米長期金利の上昇のほか増税や規制強化といったリスクが台頭し、グロース・ハイテク株への重しとなる。一方、予想通りに上下議会でねじれが生じれば安心感から株高につながる可能性も。


こうした米国での政治情勢やコロナ変異種の感染動向のほか、米雇用統計など月初に控える経済指標などが相場を左右するだろう。


■為替市場見通し


年末年始のドル・円はドル・円は底堅い値動きか。米追加経済対策の早期実施は不透明となり、市場の混乱を回避するための安全逃避的なドル買いが続く可能性がある。新型コロナウイルス変異種の世界的まん延が不安視されており、安全通貨のドルは売りづらい展開となりそうだ。9000億ドル規模の米経済対策はようやく与野党間の協議が決着し議会を通過したものの、トランプ大統領が部分修正を求めており、12月28日のつなぎ予算の期限切れ前に議会での修正は不透明な状況。つなぎ予算が失効した場合、29日から政府機関の一部閉鎖などの事態も想定される。この場合、株式や商品からドルや米国債に投資資金が向かう展開となろう。


米国でのコロナ感染が深刻化するなかファイザー製ワクチンの接種が始まり、モデルナが開発中のワクチンも緊急使用も認可された。ただ、感染力が強いとされる変異種が英国を中心にまん延し、これまで開発されたワクチンの有効性に関心が集まり、リスク許容度は低下している。


一方、米経済指標は強弱まちまちで見極めにくく、1月8日発表の12月米雇用統計が注目される。雇用拡大のペースが鈍化すれば、リスクオフのドル買いが強まるとの見方が出ている。米連邦準備制度理事会(FRB)が、1月6日に公表する12月15-16日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨も材料視される。実質ゼロ金利は長期化するとみられ、ドルの戻りを抑制しよう。


■来週の注目スケジュール

12月28日(月):日・日銀金融政策決定会合における主な意見(12月17・18日分)、日・鉱工業生産指数(11月)など
12月29日(火):オンデックが東証マザーズに新規上場、米・S&P/コアロジックCS20都市住宅価格指数(10月)など
12月30日(水):日・大納会(通常取引)、米・中古住宅販売成約指数(11月)、米・MNIシカゴ購買部協会景気指数(12月)など
12月31日(木):中・製造業/非製造業PMI(12月)、英・EU(欧州連合)離脱移行期間が終了など
1月4日(月):日・製造業PMI(12月)、日・自動車販売台数(12月)、中・財新製造業PMI(12月)、米・建設支出(11月)など
1月5日(火):米・ISM製造業景況指数(12月)、米・自動車販売(12月、6日までに)など
1月6日(水):日・消費者態度指数(12月)、中・財新サービス業PMI(12月)、欧・ユーロ圏サービス業PMI(12月)、米・ADP全米雇用報告(12月)、米・製造業受注(11月)、米・連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(12月15-16日会合分)
1月7日(木):日・実質賃金総額(11月)、欧・ユーロ圏小売売上高(11月)、米・ISM非製造業景況指数(12月)、
1月8日(金):日・家計支出(11月)、日・景気先行CI指数(11月)、米・非農業部門雇用者数/失業率(12月)



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