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新興市場見通し:金利動向など不安抱えつつもしっかりか、IPOは来週6社

注目トピックス 市況・概況
今週の新興市場では、米長期金利の動向等に振らされつつも、マザーズ指数、日経ジャスダック平均とも週間でプラスを確保した。米国では連邦公開市場委員会(FOMC)の前後に長期金利の上昇が一服し、ハイテク株が買われる場面があった。東京市場でもグロース(成長)株の買い安心感につながり、新興株中心のマザーズ市場に追い風が吹いた。ただ、週末にかけて米長期金利が再度上昇すると、マザーズ指数は反落した。なお、週間の騰落率は、日経平均が+0.2%であったのに対して、マザーズ指数は+1.9%、日経ジャスダック平均は+2.1%だった。マザーズ指数は1200pt台に位置する25日移動平均線、75日移動平均線を上回った。

個別では、マザーズ時価総額トップのメルカリ<4385>が週間で3.8%高。そーせいグループ<4565>が同12.2%高、アンジェス<4563>が同15.3%高となるなど、バイオ関連株の一角で上げが目立った。売買代金上位ではプレミアアンチエイジング<4934>やKudan<4425>が大幅高。Pアンチエイジは決算が好感され、連日で上場来高値を更新した。また、フーバーブレイン<3927>が週間のマザーズ上昇率トップとなった。一方、フリー<4478>は同7.6%安、BASE<4477>は同11.9%安と軟調。また、sMedio<3913>などが下落率上位に顔を出した。ジャスダック主力はハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>が同2.4%安、日本マクドナルドHD<2702>が同1.0%高と高安まちまちだが、セリア<2782>は同6.2%高と堅調。売買代金上位ではシンバイオ製薬<4582>などが買われた。また、メディアリンクス<6659>などが週間のジャスダック上昇率上位に、ウィルソン・ラーニング ワールドワイド<9610>などが下落率上位にそれぞれ顔を出した。なお、今週から3月IPOがスタートし、皮切り役となった東証1部上場のウイングアーク1st<4432>は大方の想定を上回るしっかりした初値形成となった。マザーズには4社が新規上場し、とりわけスキルシェアサービスのココナラ<4176>は大いに賑わった。

来週の新興市場では、米長期金利の上昇が続くなどなお外部環境に不安はあるものの、米ハイテク株の押し目買いムードなどを支えにしっかりした展開を期待したい。米国では個人向け現金給付開始がハイテク株の下支えとなりそうだ。日本では3月期末を前に主力株の需給改善が意識されそうな局面だが、出遅れ感では新興株にも手掛けやすさはある。

ココナラは上場初日の取引終盤にかけて大きく上昇。昨年12月上場の有力テック企業のケースを見ても、上場後しばらくは高バリュエーションが許容されやすく、上値追いの展開が続く可能性がある。ビザスク<4490>など他のギグワーク関連株にとっても刺激材料となるかもしれない。決算で評価を一段と切り上げたPアンチエイジには引き続き注目したい。なお、来週は3月26日に出前館<2484>などが決算発表を予定している。

IPO関連では、3月24日から26日にかけて1日2社ずつ、計6社が新規上場する。25日のベビーカレンダー<7363>など比較的小型のマザーズ・ジャスダック上場案件が多く、相次いで初値を飛ばしてきそうだ。なお、今週は転職・求人サイト「ビズリーチ」のビジョナル<4194>(4月22日、マザーズ)など4社の新規上場が発表されている。




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