前場に注目すべき3つのポイント〜バリューシフトを意識しつつ、個人主体の中小型株物色が活発化〜
[21/03/22]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 市況・概況
22日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:バリューシフトを意識しつつ、個人主体の中小型株物色が活発化
■日本オラクル、3Q営業利益7.3%増 497億円、コンセンサス範囲内
■前場の注目材料:ルネサス、生産再開「1カ月以内に」、工場火災でライン停止
■バリューシフトを意識しつつ、個人主体の中小型株物色が活発化
22日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうである。19日の米国市場ではNYダウが234ドル安だった。アラスカ州で開催された米中外交トップ会談で、米中の対立が露呈し警戒感が高まった。また、米連邦準備制度理事会(FRB)は、昨年4月から実施していた大手銀に対する資本規制の特例的な緩和措置を計画通り3月末で終了することを発表。これを受けた金融株の下落なども重石となった。一方で押し目からの買いにハイテクは持ち直し、ナスダックは上昇している。シカゴ日経225先物清算値は大阪比140円安の29350円。円相場は1ドル108円80銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から売り先行で始まることになろうが、先週末の大幅な下げに対する買い戻しの動きも意識されよう。長期金利の落ち着きに伴うハイテク主導によるナスダックの上昇も若干ながら安心感につながりそうである。しかし、市場の関心は先週の日銀の金融政策決定会合での、今後のETF買い入れによるリバランス対応に伴う需給面での影響になるだろう。日銀は政策点検を受けて、今後のETF買い入れは指数の構成銘柄が最も多いTOPIXに連動するもののみを買い入れることとすると発表した。
ETF買い入れのタイミングとしては相場の大きな調整場面であるものの、これまで日経平均型での指数インパクトの大きいファーストリテ<9983>や値がさハイテク株による日経平均への影響度が大きかったこともあり、日経平均型にファンドの資金流入が強まっていた。足元ではTOPIXの続伸基調により、日銀対応を想定した売買はみられていたものの、今回正式に発表されたことによってアク抜けとはならず、日経平均型売りに対してTOPIX型買いによるリバランスの動きが強まる可能性はありそうだ。そのため、結果的にはバリューシフトの流れに向かいやすいだろう。
その他、日米金融イベントが通過するものの、年度末接近によって機関投資家は積極的な売買は手控えられやすいと考えられる。そのため、バリューシフトを意識しつつも、個人主体の中小型株物色が活発化しやすい。今週はIPOが6社予定されていることもあり、新興市場の中小型株での短期的な値幅取り狙いの売買に向かわせそうだ。
■日本オラクル、3Q営業利益7.3%増 497億円、コンセンサス範囲内
日本オラクル<4716>が発表した第3四半期業績は、売上高が前年同期比0.5%増の1496.98億円、営業利益は同7.3%増の497.20億円だった。コンセンサス(500億円程度)の範囲内であろう。クラウドサービスは、パフォーマンスやセキュリティ、費用対効果を重視する引合いが多く、戦略のひとつであるエンタープライズ向けERPアップグレード(オンプレミスからクラウドへのリフト&シフト)についても多くの実績を残すことができた。
■前場の注目材料
・ナスダック総合指数は上昇(13215.23、+99.07)
・1ドル108円80-90銭
・SOX指数は上昇(3011.37、+35.15)
・VIX指数は低下(20.95、-0.63)
・米原油先物は上昇(61.44、+1.38)
・首都圏緊急事態宣言の解除
・海外コロナワクチン接種の進展
・世界的金融緩和の長期化
・株価急落時の日銀ETF買い
・ルネサス<6723>生産再開「1カ月以内に」、工場火災でライン停止
・AGC<5201>海外3社子会社統合、クロール・アルカリ、東南アで攻勢
・クラボウ<3106>ブラジルでウレタンモールド製品の生産増強、22年度、内装材向け
・日産自<7201>半導体不足響き北米で生産調整
・SUBARU<7270>22・23日の製造ライン停止
・東洋機械金属<6210>液体発泡成形で量産技術、秋に供給システム
・凸版印刷<7911>TIS拠点に基地局、ローカル5Gで技術連携
・東芝<6502>小型CO2電解スタック開発、年最大1トン処理達成
・京セラ<6971>京セラ製の5ケミカル材料、米認証取り消し
・住友化学<4005>カーボンニュートラル実行計画、22年度から
・ユニチカ<3103>ナイロン系の代替素材を発売
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・10:30 中・1年物ローンプライムレート発表(3.85%に据え置き予想)
<ST>
■株式見通し:バリューシフトを意識しつつ、個人主体の中小型株物色が活発化
■日本オラクル、3Q営業利益7.3%増 497億円、コンセンサス範囲内
■前場の注目材料:ルネサス、生産再開「1カ月以内に」、工場火災でライン停止
■バリューシフトを意識しつつ、個人主体の中小型株物色が活発化
22日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうである。19日の米国市場ではNYダウが234ドル安だった。アラスカ州で開催された米中外交トップ会談で、米中の対立が露呈し警戒感が高まった。また、米連邦準備制度理事会(FRB)は、昨年4月から実施していた大手銀に対する資本規制の特例的な緩和措置を計画通り3月末で終了することを発表。これを受けた金融株の下落なども重石となった。一方で押し目からの買いにハイテクは持ち直し、ナスダックは上昇している。シカゴ日経225先物清算値は大阪比140円安の29350円。円相場は1ドル108円80銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から売り先行で始まることになろうが、先週末の大幅な下げに対する買い戻しの動きも意識されよう。長期金利の落ち着きに伴うハイテク主導によるナスダックの上昇も若干ながら安心感につながりそうである。しかし、市場の関心は先週の日銀の金融政策決定会合での、今後のETF買い入れによるリバランス対応に伴う需給面での影響になるだろう。日銀は政策点検を受けて、今後のETF買い入れは指数の構成銘柄が最も多いTOPIXに連動するもののみを買い入れることとすると発表した。
ETF買い入れのタイミングとしては相場の大きな調整場面であるものの、これまで日経平均型での指数インパクトの大きいファーストリテ<9983>や値がさハイテク株による日経平均への影響度が大きかったこともあり、日経平均型にファンドの資金流入が強まっていた。足元ではTOPIXの続伸基調により、日銀対応を想定した売買はみられていたものの、今回正式に発表されたことによってアク抜けとはならず、日経平均型売りに対してTOPIX型買いによるリバランスの動きが強まる可能性はありそうだ。そのため、結果的にはバリューシフトの流れに向かいやすいだろう。
その他、日米金融イベントが通過するものの、年度末接近によって機関投資家は積極的な売買は手控えられやすいと考えられる。そのため、バリューシフトを意識しつつも、個人主体の中小型株物色が活発化しやすい。今週はIPOが6社予定されていることもあり、新興市場の中小型株での短期的な値幅取り狙いの売買に向かわせそうだ。
■日本オラクル、3Q営業利益7.3%増 497億円、コンセンサス範囲内
日本オラクル<4716>が発表した第3四半期業績は、売上高が前年同期比0.5%増の1496.98億円、営業利益は同7.3%増の497.20億円だった。コンセンサス(500億円程度)の範囲内であろう。クラウドサービスは、パフォーマンスやセキュリティ、費用対効果を重視する引合いが多く、戦略のひとつであるエンタープライズ向けERPアップグレード(オンプレミスからクラウドへのリフト&シフト)についても多くの実績を残すことができた。
■前場の注目材料
・ナスダック総合指数は上昇(13215.23、+99.07)
・1ドル108円80-90銭
・SOX指数は上昇(3011.37、+35.15)
・VIX指数は低下(20.95、-0.63)
・米原油先物は上昇(61.44、+1.38)
・首都圏緊急事態宣言の解除
・海外コロナワクチン接種の進展
・世界的金融緩和の長期化
・株価急落時の日銀ETF買い
・ルネサス<6723>生産再開「1カ月以内に」、工場火災でライン停止
・AGC<5201>海外3社子会社統合、クロール・アルカリ、東南アで攻勢
・クラボウ<3106>ブラジルでウレタンモールド製品の生産増強、22年度、内装材向け
・日産自<7201>半導体不足響き北米で生産調整
・SUBARU<7270>22・23日の製造ライン停止
・東洋機械金属<6210>液体発泡成形で量産技術、秋に供給システム
・凸版印刷<7911>TIS拠点に基地局、ローカル5Gで技術連携
・東芝<6502>小型CO2電解スタック開発、年最大1トン処理達成
・京セラ<6971>京セラ製の5ケミカル材料、米認証取り消し
・住友化学<4005>カーボンニュートラル実行計画、22年度から
・ユニチカ<3103>ナイロン系の代替素材を発売
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・10:30 中・1年物ローンプライムレート発表(3.85%に据え置き予想)
<ST>