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需給要因は前場で織り込み、こう着感の強い相場展開に【クロージング】

注目トピックス 市況・概況
16日の日経平均は小幅に続伸。40.68円高の29683.37円(出来高概算9億0915万株)で取引を終えた。15日のハイテク主導の米国株高の流れを受けて買い先行で始まった東京市場であるが、寄り付き時点でこれを織り込む形となり、日経平均は寄り付きの29789.08円を高値に、その後はこう着感の強い相場展開に。前場半ばには29621.83円と下落に転じる場面が見られたものの、下を売り込む流れにもならず、昨日同様、後場は狭いレンジ内での推移が続いた。

東証1部の出来高は連日で10億株を下回る薄商いとなり、騰落銘柄は値上がり、値下がり数が拮抗している。セクターでは鉱業が2%を超える上昇だったほか、保険、空運、不動産、精密機器、ガラス土石など21業種が小じっかり。半面、海運が1.8%超の下落となり、電力ガス、銀行、鉄鋼、金属製品、輸送用機器など12業種が小安い。指数インパクトの大きいところでは、エムスリー<2413>、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、テルモ<4543>、中外薬<4519>が堅調。一方で、ソフトバンクG<9984>、リクルートHD<6098>、7&iHD<3382>、ソニーG<6758>が冴えない。

日経平均は寄り付きを高値、前場半ばにつけた安値とし、その後はこのレンジ内での推移が続いた。前場半ばまでで概ねその日のリバランス需給などが一巡した格好であり、これまでも続いている状況である。昨日はTSMCの決算に対する慎重姿勢からハイテク株の一角には利益確定のほか、ヘッジ売りなども入ったと考えられ、決算通過で朝方に買い戻しが先行した格好だろう。直近の銀行株の上昇などもゴールドマン・サックスの決算等を控えていたことによるヘッジ対応に伴う巻き戻し中心と考えられる。10億株程度の薄商いのなかでは方向感は出難いとみられ、引き続きこう着感の強い相場展開が続こう。

また、来週は国内の決算発表はいったん落ち着くため、手掛かり材料に欠ける状況である。米国では決算本格化によって変動する可能性はあるものの、これにサヤ寄せする形をみせたとしても、午前中で需給を織り込み、その後は狭いレンジ推移といったところだ。物色の流れとしては個人主体の中小型株での短期的な値幅取り狙いが中心になりやすいとみておきたい。



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