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米国株高を映して25日線回復後はこう着感の強い相場展開に【クロージング】

注目トピックス 市況・概況
13日の日経平均は続伸。149.22円高の28718.24円(出来高概算9億5000万株)で取引を終えた。週明けの米国市場では主要3指数がそろって連日で過去最高値を更新したことなどから、リスク選好ムードが続き、一時28852.31円まで上昇した。ただ、目先の上値の目安とされる25日線や13週線を回復したことによって達成感にも繋がり、前場半ば以降はこう着感の強い相場展開となった。

東証1部の騰落銘柄は、値上がり銘柄数が1600を超え、全体の7割超を占めた。セクター別では、鉱業、その他金融、保険、金属製品、ガラス土石など29業種が上昇。一方、陸運、空運、サービス、その他製品の4業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>、エーザイ<4523>、ファーストリテ<9983>、京セラ<6971>がしっかり。半面、アドバンテス<6857>、東エレク<8035>、リクルートHD<6098>、エムスリー<2413>、スクリン<7735>が軟化した。

前日の米国市場は、本格化する米企業の好決算への期待感から続伸した。円相場も1ドル=110円台前半へとやや円安に傾いたことなどから、東京市場も戻りを試す展開となった。米長期金利の低下基調が一服したことも世界景気の減速に対する警戒感を和らげる形になり、海運や金属製品など景気敏感株を中心に値を上げる銘柄が増加した。また、日銀が今週の金融政策決定会合で、脱炭素につながる企業向け融資をする金融機関に対して、低利で数年単位で長期資金を供給する見通しと伝わったため、レノバ<9519>が大幅高となるなど、脱炭素関連株もにぎわった。一方、米系証券が投資判断の引き下げを映してアドバンテス、東エレク、スクリンなどの半導体製造装置関連株が軟調だった。

外部環境の落ち着きを背景に日経平均は続伸したが、上値抵抗帯とみられる25日線水準を捉えたことから、目先的な達成感に繋がった。もっとも出来高は10億株を下回るなどインデックスに絡んだ売買以外の市場参加者は限られていた。緊急事態宣言下での東京五輪開催へのイメージは悪いほか、世界で広がる新型コロナウイルスのデルタ株への警戒感もあって、積極的に上値を買い上がる雰囲気は乏しい。また、米国では今夜、6月の消費者物価指数や小売売上高が発表される。米国の物価上昇に力強さがみられるのかを見極めたいところでもあり、手掛けづらくさせる。




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