来週の相場で注目すべき3つのポイント:中国PMI/米ISM、米雇用統計、新興IPOなど
[21/11/27]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
■株式相場見通し
予想レンジ:上限29000-下限27500円
来週の日経平均はもみ合いか。南アフリカで確認された新型コロナウイルス変異株は感染力が高く、ワクチンの効果が低下する可能性が指摘されている。ワクチンの有効性が再確認されるまでは不安がくすぶり、積極的な押し目買いは期待しにくいだろう。また、ワクチン接種の進展や治療薬への期待は残されてはいるものの、ワクチン接種が進んでいない新興国などで再び感染が拡大すれば、改めて供給網の混乱がリスク要因として浮上してくる。ニュースフロー次第で買い戻しが入っても、戻りが限定的となる可能性も頭の片隅に入れておきたい。
米連邦準備制度理事会(FRB)の議長人事で現任のパウエル氏の続投が決まってから、FRBの複数の高官による発言もあり、今週は再び早期金融引き締め懸念が高まっていた。一方、週末に南アフリカでの新型コロナ変異株が確認されると、長期金利が急低下し、こうした思惑は足元でやや後退している様子。しかし、ワクチンの有効性次第では再び金融引き締め懸念が台頭する可能性もある。また、来週末には11月の米雇用統計が発表予定。12月14日からの米連邦公開市場委員会(FOMC)の重要な判断材料となるだけに、結果を見極めたいとの思惑から買いが入りにくい展開が想定される。
12月3日には米連邦政府の2022会計年度の暫定予算が期限を迎える。同日までに本予算か、新たなつなぎ予算を成立させなければ政府閉鎖のリスクが台頭する。こうした米国の政治情勢も相場の攪乱要因となりそうで注意しておきたい。
週後半12月2日には、OPEC(石油輸出国機構)プラス会合が開催される。足元ではリスク回避ムードから原油先物価格も急落しているが、ワクチンの有効性が確認されたり、増産の一時停止や縮小が打ち出されると、再びインフレリスクに繋がりかねないため、可能性は低いものの注意したい。
■為替市場見通し
来週のドル・円は伸び悩みか。南アフリカで新たに検出された新型コロナウイルスの変異株(オミクロン株)の感染拡大が警戒されており、26日の欧米株式は大幅安となった。世界保健機構(WHO)の報道官によると、オミクロン株の感染力やワクチンの有効性などに関する情報が得られるまで数週間かかるとみられている。ただ、世界経済の持続的な成長は実現困難との見方が広がっており、米連邦準備制度理事会(FRB)による早期利上げ観測は後退していることから、リスク選好的なドル買い・円売りが拡大する可能性は低いとみられる。欧州地域における新型コロナウイルスの感染再拡大も警戒されており、リスク回避的な円買いはしばらく続くとの見方が多いようだ。
なお、来週発表される11月CB消費者信頼感や11月ISM製造業景況指数、11月雇用統計など米国の有力な経済指標が市場予想を上回った場合、2022年における米利上げ確率はやや上昇する可能性があるため、ドル買い材料となりそうだ。米長期金利が下げ止まった場合、リスク回避的な円買いはやや縮小し、ドル・円が下げ渋る可能性は残されている。
■来週の注目スケジュール
11月29日(月):小売売上高(10月)、欧・ユーロ圏景況感指数(11月)、米・中古住宅販売成約指数(10月)、米・パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長とニューヨーク連銀総裁がオンラインイベントで冒頭挨拶、米・サイバーマンデーなど
11月30日(火):有効求人倍率/失業率(10月)、鉱工業生産指数(10月)、住宅着工件数(10月)、ボードルアが東証マザーズに新規上場、中・製造業/非製造業PMI(11月)、米・S&P/コアロジックCS20都市住宅価格指数(9月)、米・消費者信頼感指数(11月)、米・FRB議長とイエレン財務長官が上院銀行委で証言、決算発表:米・セールスフォースなど
12月1日(水):7-9月期法人企業統計、自動車販売台数(11月)、中・財新製造業PMI(11月)、米・ADP全米雇用報告(11月)、米・ISM製造業景況指数(11月)、日・米・製造業PMI(11月)、米・下院金融委員会でFRBと財務省のコロナ対応巡る公聴会、米・地区連銀経済報告(ベージュブック)公表、経済協力開発機構(OECD)が世界経済見通しを公表など
12月2日(木):消費者態度指数(11月)、のむら産業が東証ジャスダックに新規上場、欧・ユーロ圏生産者物価指数(10月)、「OPEC(石油輸出国機構)プラス」閣僚級会合など
12月3日(金):中・財新サービス業PMI(11月)、米・雇用統計(11月)、米・ISM非製造業景況指数(11月)、日・欧・米・サービス業PMI(11月)など
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予想レンジ:上限29000-下限27500円
来週の日経平均はもみ合いか。南アフリカで確認された新型コロナウイルス変異株は感染力が高く、ワクチンの効果が低下する可能性が指摘されている。ワクチンの有効性が再確認されるまでは不安がくすぶり、積極的な押し目買いは期待しにくいだろう。また、ワクチン接種の進展や治療薬への期待は残されてはいるものの、ワクチン接種が進んでいない新興国などで再び感染が拡大すれば、改めて供給網の混乱がリスク要因として浮上してくる。ニュースフロー次第で買い戻しが入っても、戻りが限定的となる可能性も頭の片隅に入れておきたい。
米連邦準備制度理事会(FRB)の議長人事で現任のパウエル氏の続投が決まってから、FRBの複数の高官による発言もあり、今週は再び早期金融引き締め懸念が高まっていた。一方、週末に南アフリカでの新型コロナ変異株が確認されると、長期金利が急低下し、こうした思惑は足元でやや後退している様子。しかし、ワクチンの有効性次第では再び金融引き締め懸念が台頭する可能性もある。また、来週末には11月の米雇用統計が発表予定。12月14日からの米連邦公開市場委員会(FOMC)の重要な判断材料となるだけに、結果を見極めたいとの思惑から買いが入りにくい展開が想定される。
12月3日には米連邦政府の2022会計年度の暫定予算が期限を迎える。同日までに本予算か、新たなつなぎ予算を成立させなければ政府閉鎖のリスクが台頭する。こうした米国の政治情勢も相場の攪乱要因となりそうで注意しておきたい。
週後半12月2日には、OPEC(石油輸出国機構)プラス会合が開催される。足元ではリスク回避ムードから原油先物価格も急落しているが、ワクチンの有効性が確認されたり、増産の一時停止や縮小が打ち出されると、再びインフレリスクに繋がりかねないため、可能性は低いものの注意したい。
■為替市場見通し
来週のドル・円は伸び悩みか。南アフリカで新たに検出された新型コロナウイルスの変異株(オミクロン株)の感染拡大が警戒されており、26日の欧米株式は大幅安となった。世界保健機構(WHO)の報道官によると、オミクロン株の感染力やワクチンの有効性などに関する情報が得られるまで数週間かかるとみられている。ただ、世界経済の持続的な成長は実現困難との見方が広がっており、米連邦準備制度理事会(FRB)による早期利上げ観測は後退していることから、リスク選好的なドル買い・円売りが拡大する可能性は低いとみられる。欧州地域における新型コロナウイルスの感染再拡大も警戒されており、リスク回避的な円買いはしばらく続くとの見方が多いようだ。
なお、来週発表される11月CB消費者信頼感や11月ISM製造業景況指数、11月雇用統計など米国の有力な経済指標が市場予想を上回った場合、2022年における米利上げ確率はやや上昇する可能性があるため、ドル買い材料となりそうだ。米長期金利が下げ止まった場合、リスク回避的な円買いはやや縮小し、ドル・円が下げ渋る可能性は残されている。
■来週の注目スケジュール
11月29日(月):小売売上高(10月)、欧・ユーロ圏景況感指数(11月)、米・中古住宅販売成約指数(10月)、米・パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長とニューヨーク連銀総裁がオンラインイベントで冒頭挨拶、米・サイバーマンデーなど
11月30日(火):有効求人倍率/失業率(10月)、鉱工業生産指数(10月)、住宅着工件数(10月)、ボードルアが東証マザーズに新規上場、中・製造業/非製造業PMI(11月)、米・S&P/コアロジックCS20都市住宅価格指数(9月)、米・消費者信頼感指数(11月)、米・FRB議長とイエレン財務長官が上院銀行委で証言、決算発表:米・セールスフォースなど
12月1日(水):7-9月期法人企業統計、自動車販売台数(11月)、中・財新製造業PMI(11月)、米・ADP全米雇用報告(11月)、米・ISM製造業景況指数(11月)、日・米・製造業PMI(11月)、米・下院金融委員会でFRBと財務省のコロナ対応巡る公聴会、米・地区連銀経済報告(ベージュブック)公表、経済協力開発機構(OECD)が世界経済見通しを公表など
12月2日(木):消費者態度指数(11月)、のむら産業が東証ジャスダックに新規上場、欧・ユーロ圏生産者物価指数(10月)、「OPEC(石油輸出国機構)プラス」閣僚級会合など
12月3日(金):中・財新サービス業PMI(11月)、米・雇用統計(11月)、米・ISM非製造業景況指数(11月)、日・欧・米・サービス業PMI(11月)など
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