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米ロ首脳会談の開催合意でショートカバーが強まるも、27000円は回復できず【クロージング】

注目トピックス 市況・概況
21日の日経平均は3営業日続落。211.20円安の26910.87円(出来高概算9億3000万株)で取引を終えた。前週末の米国株安などを映して、リスク回避の動きが先行して始まり、取引開始後に26549.00円まで下げ幅を広げた。その後、バイデン米大統領とプーチン露大統領が首脳会談で原則合意したと報じられたことから、朝方の短期筋の売り仕掛け的な動きに対する買い戻しの動きにつながった。ただ、21日の米国市場はプレジデントデーの祝日で休場となるだけに、積極的に売り買いをする向きは少なく、東証1部の出来高は1月17日以来の10億株を下回る薄商いのなか、27000円を回復するには至らなかった。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり銘柄が1400を超え、全体の7割近くを占めた。セクター別では、鉄鋼、銀行、情報通信、小売の4業種が上昇。一方、金属製品、海運、陸運、電気機器など29業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、NTTデータ<9613>、ネクソン<3659>、トレンド<4704>、オリンパス<7733>、KDDI<9433>がしっかりだった半面、東エレク<8035>、信越化<4063>、アドバンテス<6857>、テルモ<4543>、ダイキン<6367>が軟調だった。

ウクライナ情勢を警戒して18日の米国市場では、主要3株価指数が下落したほか、「米国は同盟国に対し、ロシアがウクライナに侵攻した場合は首都キエフだけでなく、複数の都市を標的にする恐れがある」と海外メディアが伝えたことなどからリスク回避の動きが強まり、輸出関連株中心に売り優勢で始まった。その後、米ロ首脳が首脳会談の開催で合意したことが伝わると、先行き懸念が幾分和らぎ、ヘッジファンドなど短期筋の買い戻しの動きが強まり、下げ幅を縮めた。

ウクライナ情勢に対する警戒感は根強く、日経平均は27000円の大台を回復できなかったため、投資家心理を上向かせるには至らなかった。また、仏大統領府とホワイトハウスは、24日の米ロ外相会談で内容を詰めるとしており、まずは外相会談を見極める必要があるとの見方が多い、加えて、外相会談で話しがまとまらなければ、両国が合意した首脳会談の開催は実現しないこともありえるだけに、地政学リスクへの懸念は根強いようで、目先は不安定な相場展開が続きそうだ。




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