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ユーロ週間見通し:もみ合いか、地政学的リスク増大の可能性残る

注目トピックス 市況・概況
■弱含み、ロシアはウクライへの軍事侵攻開始

今週のユーロ・ドルは弱含み。ロシアが、ウクライナ東部の親ロシア派地域の独立を承認し、その後、ウクライナに軍事侵攻を開始したことから、地政学的リスクの高まりを懸念したユーロ売り・ドル買いが強まった。オーストリア中央銀行のホルツマン総裁が、「ウクライナ混乱で金融刺激策解除が遅れる可能性もある」と指摘したこともユーロ売りにつながった。取引レンジ:1.1106ドル-1.1390ドル。

■弱含みか、ウクライナ攻撃継続の可能性

来週のユーロ・ドルは弱含みか。安全逃避のユーロ売り・米ドル買いは一巡しつつあるが、ロシアによるウクライナ攻撃が続いた場合、地政学的リスクの高まりが意識され、ユーロは買いづらい展開となりそうだ。一方、ユーロ圏のインフレ指標は高水準だが、前回を小幅に下回るとみられ、欧州中央銀行(ECB)による引き締め期待は後退する見通し。リスク選好的なユーロ買いがただちに拡大する可能性は低いとみられる。

予想レンジ:1.1150ドル−1.1350ドル

■下げ渋り、ロシアはウクライナと協議する意向を示す

今週のユーロ・円は下げ渋り。ロシアがウクライナ東部の親ロシア派地域の独立を承認し、ウクライナへの軍事侵攻を開始したことから、地政学的リスクの高まりを懸念したユーロ売り・円買いが強まった。ただ、欧米などの対ロシア制裁第2弾は想定よりも厳しい内容ではなかったこと、ロシアがウクライナと協議する意向を示したことから、停戦交渉への期待が広がり、ユーロ・円は130円台前半まで戻した。取引レンジ:127円92銭−130円90銭。

■もみ合いか、地政学的リスク増大の可能性残る

来週のユーロ・円はもみ合いか。ロシアはウクライナと協議する意向を示しているが、ウクライナ攻撃がただちに終了する保証はないため、地政学的リスク増大の可能性があることも意識されやすく、リスク選好的なユーロ買い・円売りは抑制される見込み。ユーロ圏のインフレ率は高い水準にあるが、欧州中央銀行(ECB)による早期利上げ観測はやや後退していることや主要国の株安が警戒されていることも、ユーロの反発を抑える要因となりそうだ。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・3月2日:2月消費者物価コア指数(1月:前年比+2.3%)
・3月3日:1月失業率(12月:7.0%)

予想レンジ:129円00銭−131円00銭




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