28日の米国市場ダイジェスト:NYダウは497ドル安、中国騒動やFRB高官のタカ派発言を警戒
[22/11/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
■NY株式:NYダウは497ドル安、中国騒動やFRB高官のタカ派発言を警戒
米国株式市場は下落。ダウ平均は497.57ドル安の33849.46ドル、ナスダックは176.86ポイント安の11049.50で取引を終了した。中国政府のゼロコロナ政策に対する市民の抗議行動拡大を警戒し下落した海外市場の流れを継ぎ寄り付き後、下落。サプライチェーン混乱を懸念した売りも広がり一段安となった。その後、NY連銀のウィリアムズ総裁が利上げを継続する必要性に言及したほか、セントルイス連銀のブラード総裁も24年も利上げ継続する可能性に言及するなど、タカ派発言を受けて長期金利が再び上昇したためさらなる売り圧力となった。戻りなく終盤に下げ幅を拡大し終了。セクター別では、不動産、エネルギーの下げが目立った。
オンライン小売のアマゾン(AMAN)、ディスカウント小売りのウォールマート(WMT)やターゲット(TGT)は感謝祭の翌日ブラックフライデーのオンライン売り上げ高が過去最高を記録したとアドビアナリティクスが報じ、それぞれ上昇。また、カジノ運営のウィン・リゾーツ(WYNN)やラスベガス・サンズ(LVS)などは、マカオでの営業継続が政府から承認されたためそれぞれ買われた。一方で、携帯端末のアップル(AAPL)は同社のスマートフォン「iPhone」を組み立てる中国の工場での混乱により、今年約600万台の「iPhoneプロ」の生産不足に陥る可能性が報じられ、売り上げ低迷を警戒し下落。また、医薬品メーカーのバイオジェン(BIIB)はエーザイと共同開発するアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」を巡る治験において2例目の死亡が報告され、売られた。
NY連銀のウィリアムズ総裁は、「基本的な見通しでは景気後退は予想しない」とした。
HorikoCapitalManagementLLC
■NY為替:米金融引き締め長期化を警戒してドル売り縮小
28日のニューヨーク外為市場でドル・円は138円20銭から139円01銭まで上昇し、138円90銭で引けた。 11月ダラス連銀製造業活動指数が悪化予想に反し10月から改善したためドル売りが後退。さらに、ウィリアムズ米NY連銀総裁がインフレがかなり高過ぎ、追加利上げを想定しており、23年を通じて金融引き締め政策を維持する見通しを示したほか、ブラード米セントルイス連銀総裁は24年も利上げ継続する可能性に言及するタカ派発言を受けて長期金利が上昇に転じると、ドル買いも再燃した。
ユーロ・ドルは1.0480ドルから1.0337ドルまで下落し、1.0340ドルで引けた。欧米金利差拡大観測に伴うユーロ売り・ドル買いが優勢となった。ユーロ・円は145円01銭へ上昇後、143円57銭まで下落。日欧金利差拡大観測にユーロ買い・円売りが優勢となったのち、中国でゼロコロナ政策を巡る抗議拡大を警戒したリスク回避の円買いが強まった。ポンド・ドルは1.2100ドルから1.1951ドルまで下落した。ドル・スイスは0.9425フランから0.9496フランまで上昇した。
■NY原油:反発で77.24ドル、ポジション調整的な買いが増える
NY原油先物1月限は反発(NYMEX原油1月限終値:77.24 ↑0.96)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は、前営業日比+0.96ドルの77.24ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは73.60ドル-77.84ドル。中国情勢を警戒してアジア市場で73.60ドルまで売られたが、ニューヨーク市場ではポジション調整的な買いが増えたことで77.84ドルまで反発し、通常取引終了後の時間外取引では主に77ドルを挟んだ水準で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 36.91ドル -0.80ドル(-2.11%)
モルガン・スタンレー(MS) 89.97ドル -0.95ドル(-1.04%)
ゴールドマン・サックス(GS)382.14ドル -6.72ドル(-1.73%)
インテル(INTC) 28.64ドル -0.71ドル(-2.40%)
アップル(AAPL) 144.03ドル -4.08ドル(-2.75%)
アルファベット(GOOG) 96.07ドル -1.53ドル(-1.57%)
メタ(META) 108.73ドル -2.69ドル(-2.41%)
キャタピラー(CAT) 232.15ドル -3.56ドル(-1.51%)
アルコア(AA) 46.09ドル -1.80ドル(-3.76%)
ウォルマート(WMT) 153.53ドル +0.46ドル(+0.30%)
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米国株式市場は下落。ダウ平均は497.57ドル安の33849.46ドル、ナスダックは176.86ポイント安の11049.50で取引を終了した。中国政府のゼロコロナ政策に対する市民の抗議行動拡大を警戒し下落した海外市場の流れを継ぎ寄り付き後、下落。サプライチェーン混乱を懸念した売りも広がり一段安となった。その後、NY連銀のウィリアムズ総裁が利上げを継続する必要性に言及したほか、セントルイス連銀のブラード総裁も24年も利上げ継続する可能性に言及するなど、タカ派発言を受けて長期金利が再び上昇したためさらなる売り圧力となった。戻りなく終盤に下げ幅を拡大し終了。セクター別では、不動産、エネルギーの下げが目立った。
オンライン小売のアマゾン(AMAN)、ディスカウント小売りのウォールマート(WMT)やターゲット(TGT)は感謝祭の翌日ブラックフライデーのオンライン売り上げ高が過去最高を記録したとアドビアナリティクスが報じ、それぞれ上昇。また、カジノ運営のウィン・リゾーツ(WYNN)やラスベガス・サンズ(LVS)などは、マカオでの営業継続が政府から承認されたためそれぞれ買われた。一方で、携帯端末のアップル(AAPL)は同社のスマートフォン「iPhone」を組み立てる中国の工場での混乱により、今年約600万台の「iPhoneプロ」の生産不足に陥る可能性が報じられ、売り上げ低迷を警戒し下落。また、医薬品メーカーのバイオジェン(BIIB)はエーザイと共同開発するアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」を巡る治験において2例目の死亡が報告され、売られた。
NY連銀のウィリアムズ総裁は、「基本的な見通しでは景気後退は予想しない」とした。
HorikoCapitalManagementLLC
■NY為替:米金融引き締め長期化を警戒してドル売り縮小
28日のニューヨーク外為市場でドル・円は138円20銭から139円01銭まで上昇し、138円90銭で引けた。 11月ダラス連銀製造業活動指数が悪化予想に反し10月から改善したためドル売りが後退。さらに、ウィリアムズ米NY連銀総裁がインフレがかなり高過ぎ、追加利上げを想定しており、23年を通じて金融引き締め政策を維持する見通しを示したほか、ブラード米セントルイス連銀総裁は24年も利上げ継続する可能性に言及するタカ派発言を受けて長期金利が上昇に転じると、ドル買いも再燃した。
ユーロ・ドルは1.0480ドルから1.0337ドルまで下落し、1.0340ドルで引けた。欧米金利差拡大観測に伴うユーロ売り・ドル買いが優勢となった。ユーロ・円は145円01銭へ上昇後、143円57銭まで下落。日欧金利差拡大観測にユーロ買い・円売りが優勢となったのち、中国でゼロコロナ政策を巡る抗議拡大を警戒したリスク回避の円買いが強まった。ポンド・ドルは1.2100ドルから1.1951ドルまで下落した。ドル・スイスは0.9425フランから0.9496フランまで上昇した。
■NY原油:反発で77.24ドル、ポジション調整的な買いが増える
NY原油先物1月限は反発(NYMEX原油1月限終値:77.24 ↑0.96)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は、前営業日比+0.96ドルの77.24ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは73.60ドル-77.84ドル。中国情勢を警戒してアジア市場で73.60ドルまで売られたが、ニューヨーク市場ではポジション調整的な買いが増えたことで77.84ドルまで反発し、通常取引終了後の時間外取引では主に77ドルを挟んだ水準で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 36.91ドル -0.80ドル(-2.11%)
モルガン・スタンレー(MS) 89.97ドル -0.95ドル(-1.04%)
ゴールドマン・サックス(GS)382.14ドル -6.72ドル(-1.73%)
インテル(INTC) 28.64ドル -0.71ドル(-2.40%)
アップル(AAPL) 144.03ドル -4.08ドル(-2.75%)
アルファベット(GOOG) 96.07ドル -1.53ドル(-1.57%)
メタ(META) 108.73ドル -2.69ドル(-2.41%)
キャタピラー(CAT) 232.15ドル -3.56ドル(-1.51%)
アルコア(AA) 46.09ドル -1.80ドル(-3.76%)
ウォルマート(WMT) 153.53ドル +0.46ドル(+0.30%)
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