来週の相場で注目すべき3つのポイント:総理大臣指名選挙、米消費者物価コア指数、米小売売上高
[24/11/09]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
*16:30JST 来週の相場で注目すべき3つのポイント:総理大臣指名選挙、米消費者物価コア指数、米小売売上高
■株式相場見通し
予想レンジ:上限40100円−下限38500円
8日の米国株式市場は上昇。ダウ平均は前日比259.65ドル高の43988.99ドル、ナスダックは同17.32ポイント高の19286.78で取引を終了し、ともに史上最高値を更新した。大証ナイト・セッションの日経225先物は、日中終値比360円安の39140円。
今週の日経平均は40000円の大台手前で失速するなど上値は重い。来週は、11日から開催される特別国会において首相指名選挙が実施される予定だ。引き続き石破政権が成立すると見られるが、自民党、公明党の連立政権を維持しつつ国民民主党とは部分連合という枠組みを模索しており、安定した政権運営は難しいとの見方が多い。政治の不安定化に対する懸念から、外国人投資家の積極的な買いは期待しにくい状況だ。
来週は決算発表が1400社ほど控えていることも影響して、指数のこう着感はより強まり、個別物色中心の相場展開となろう。取引時間の延伸によって、15時に決算を発表した銘柄が決算を材料に取引されたことの影響も大きく、プライム市場の売買代金は増加傾向にある。決算発表を材料とした活発な商いは来週も期待できよう。
為替市場では1ドル154円台後半まで円安ドル高が進んだが、円安の加速を受けて、12月の日本銀行による金融政策決定会合において追加の利上げ実施観測が高まっている。日銀が円安抑止のために追加利上げを実施する可能性は低いと考えるが、植田和男日銀総裁は10月31日の日銀会合後の記者会見で、追加利上げに前向きな発言を行っていることから、可能性は0ではなさそうだ。実際、トランプトレードで154円70銭台まで進んだ円安ドル高は、日銀会合への思惑が報じられたタイミングで一服している。
ドルインデックスも7月上旬以来の105.3水準まで上昇したが、米連邦公開市場委員会(FOMC)において市場想定通り0.25%の利下げを実施し、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が利下げを継続する方針を示したことから、トランプ氏勝利に関連したドル買いはいったん止まった様子。円安ドル高の追い風が止まったとなれば、輸出関連銘柄などの重しとなろう。
■為替市場見通し
来週のドル・円は伸び悩みか。米大統領選でトランプ前大統領が勝利し、減税により企業業績や消費の拡大が期待され、米国経済の持続的な成長も予想されることから、リスク選好的なドル買いが大幅に縮小するとの見方は少ないようだ。11月6−7日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25ptの利下げを決めたが、次回12月は緩和見送りの可能性がある。ただ、財務省の三村財務官は7日、為替相場で円安が進行していることを受け「投機的な動向も含め、極めて高い緊張感を持って注視する」と述べている。市場参加者の間では「1ドル=155円を超えて米ドル高円安が進行した場合、円安是正を狙った為替介入が実施される可能性がある」と警戒されており、ドルの上昇は小幅にとどまりそうだ。日本銀行は金融正常化を推進する方針を維持しており、金融市場の安定化が見込まれる場合、12月に追加利上げに踏み切るとの見方が浮上していることもドルの上昇を抑える一因となり得る。
なお、11月15日発表の日本の7-9月期国内総生産(GDP)は前期比年率、前期比の成長率とも前回(4-6月期)を下回る見通しだが、市場予想を下回った場合、利上げ時期は後ずれするとの観測が強まり、リスク回避的な米ドル売り・円買いは縮小する可能性は残されている。
■来週の注目スケジュール
11月11日(月):特別国会召集、日銀金融政策決定会合における主な意見(10月30、31日分)、国際収支(経常収支)(9月)、景気ウォッチャー調査、米・債券市場は祝日のため休場(ベテランズデー)、中・「独身の日」、中・資金調達総額(10月、15日までに)、中・元建て新規貸出残高(10月、15日までに)、中・マネーサプライ(10月、15日までに)など
11月12日(火):工作機械受注(10月)、英・失業率(10月)、独・CPI(10月)、独・ZEW期待指数(11月)、米・連邦準備制度理事会(FRB)が銀行の上級融資担当者の調査結果発表など
11月13日(水):国内企業物価指数(10月)、米・消費者物価コア指数(10月)、米・財政収支(10月)、欧・ユーロ圏鉱工業生産指数(9月)など
11月14日(木):パウエルFRB議長がダラスで講演、米・新規失業保険申請件数(先週)、米・生産者物価コア指数(10月)、欧・ユーロ圏GDP改定値(7-9月)、欧・欧州中央銀行(ECB)議事要旨(10月会合)、豪・失業率(10月)など
11月15日(金):GDP速報値(7-9月)、鉱工業生産(9月)、米・小売売上高(10月)、米・ニューヨーク連銀製造業景気指数(11月)、米・鉱工業生産指数(10月)、米・輸入物価指数(10月)、英・GDP速報値(7-9月)、中・新築住宅価格(10月)、中・中古住宅価格(10月)、中・鉱工業生産指数(10月)、中・小売売上高(10月)、中・固定資産投資(都市部)(10月)、欧・欧州委員会(EC)が経済予測を発表など
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■株式相場見通し
予想レンジ:上限40100円−下限38500円
8日の米国株式市場は上昇。ダウ平均は前日比259.65ドル高の43988.99ドル、ナスダックは同17.32ポイント高の19286.78で取引を終了し、ともに史上最高値を更新した。大証ナイト・セッションの日経225先物は、日中終値比360円安の39140円。
今週の日経平均は40000円の大台手前で失速するなど上値は重い。来週は、11日から開催される特別国会において首相指名選挙が実施される予定だ。引き続き石破政権が成立すると見られるが、自民党、公明党の連立政権を維持しつつ国民民主党とは部分連合という枠組みを模索しており、安定した政権運営は難しいとの見方が多い。政治の不安定化に対する懸念から、外国人投資家の積極的な買いは期待しにくい状況だ。
来週は決算発表が1400社ほど控えていることも影響して、指数のこう着感はより強まり、個別物色中心の相場展開となろう。取引時間の延伸によって、15時に決算を発表した銘柄が決算を材料に取引されたことの影響も大きく、プライム市場の売買代金は増加傾向にある。決算発表を材料とした活発な商いは来週も期待できよう。
為替市場では1ドル154円台後半まで円安ドル高が進んだが、円安の加速を受けて、12月の日本銀行による金融政策決定会合において追加の利上げ実施観測が高まっている。日銀が円安抑止のために追加利上げを実施する可能性は低いと考えるが、植田和男日銀総裁は10月31日の日銀会合後の記者会見で、追加利上げに前向きな発言を行っていることから、可能性は0ではなさそうだ。実際、トランプトレードで154円70銭台まで進んだ円安ドル高は、日銀会合への思惑が報じられたタイミングで一服している。
ドルインデックスも7月上旬以来の105.3水準まで上昇したが、米連邦公開市場委員会(FOMC)において市場想定通り0.25%の利下げを実施し、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が利下げを継続する方針を示したことから、トランプ氏勝利に関連したドル買いはいったん止まった様子。円安ドル高の追い風が止まったとなれば、輸出関連銘柄などの重しとなろう。
■為替市場見通し
来週のドル・円は伸び悩みか。米大統領選でトランプ前大統領が勝利し、減税により企業業績や消費の拡大が期待され、米国経済の持続的な成長も予想されることから、リスク選好的なドル買いが大幅に縮小するとの見方は少ないようだ。11月6−7日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25ptの利下げを決めたが、次回12月は緩和見送りの可能性がある。ただ、財務省の三村財務官は7日、為替相場で円安が進行していることを受け「投機的な動向も含め、極めて高い緊張感を持って注視する」と述べている。市場参加者の間では「1ドル=155円を超えて米ドル高円安が進行した場合、円安是正を狙った為替介入が実施される可能性がある」と警戒されており、ドルの上昇は小幅にとどまりそうだ。日本銀行は金融正常化を推進する方針を維持しており、金融市場の安定化が見込まれる場合、12月に追加利上げに踏み切るとの見方が浮上していることもドルの上昇を抑える一因となり得る。
なお、11月15日発表の日本の7-9月期国内総生産(GDP)は前期比年率、前期比の成長率とも前回(4-6月期)を下回る見通しだが、市場予想を下回った場合、利上げ時期は後ずれするとの観測が強まり、リスク回避的な米ドル売り・円買いは縮小する可能性は残されている。
■来週の注目スケジュール
11月11日(月):特別国会召集、日銀金融政策決定会合における主な意見(10月30、31日分)、国際収支(経常収支)(9月)、景気ウォッチャー調査、米・債券市場は祝日のため休場(ベテランズデー)、中・「独身の日」、中・資金調達総額(10月、15日までに)、中・元建て新規貸出残高(10月、15日までに)、中・マネーサプライ(10月、15日までに)など
11月12日(火):工作機械受注(10月)、英・失業率(10月)、独・CPI(10月)、独・ZEW期待指数(11月)、米・連邦準備制度理事会(FRB)が銀行の上級融資担当者の調査結果発表など
11月13日(水):国内企業物価指数(10月)、米・消費者物価コア指数(10月)、米・財政収支(10月)、欧・ユーロ圏鉱工業生産指数(9月)など
11月14日(木):パウエルFRB議長がダラスで講演、米・新規失業保険申請件数(先週)、米・生産者物価コア指数(10月)、欧・ユーロ圏GDP改定値(7-9月)、欧・欧州中央銀行(ECB)議事要旨(10月会合)、豪・失業率(10月)など
11月15日(金):GDP速報値(7-9月)、鉱工業生産(9月)、米・小売売上高(10月)、米・ニューヨーク連銀製造業景気指数(11月)、米・鉱工業生産指数(10月)、米・輸入物価指数(10月)、英・GDP速報値(7-9月)、中・新築住宅価格(10月)、中・中古住宅価格(10月)、中・鉱工業生産指数(10月)、中・小売売上高(10月)、中・固定資産投資(都市部)(10月)、欧・欧州委員会(EC)が経済予測を発表など
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