このエントリーをはてなブックマークに追加
SEOTOOLSロゴ画像

SEOTOOLSニュース 

SEOに関連するニュースリリースを公開しております。
最新のサービス情報を、御社のプロモーション・マーケティング戦略の新たな選択肢としてご活用下さい。

シュッピン Research Memo(10):中期予想を前倒しで達成、今後のトップライン・グロースの動向に注目

注目トピックス 日本株

■中期経営計画

シュッピン<3179>は2013年5月に中期経営計画の数値を発表している。これは2014年3月期を初年度とし2016年3月期を最終年度とする3ヶ年計画だ。最終年度における数値目標は売上高17,504百万円、営業利益887百万円、経常利益876百万円、当期利益543百万円となっている。2012年3月期実績を基準とする2016年3月期目標値までの年間平均成長率(CAGR)は、売上高が14.8%、営業利益が43.2%と非常に高い値となっている。しかし、2016年3月期の中計目標値の売上高営業利益率が5.1%であることを考えれば、上記の数値目標は、実現可能性の高い現実的な目標と評価できる水準のものといえよう。

実際、同社は2014年3月期の第3四半期(2013年3-12月)決算発表時に、通期業績見通しを上方修正した。修正後の2014年3月期予想では、売上高15,190百万円、営業利益659百万円、経常利益643百万円、当期利益379百万円となっており、ちょうど、中計予想を1年前倒しで達成した形となっている。この状況を受けて同社は中期計画の見直しに着手しており、新中計は2014年3月期決算発表のころに公表される見通しである。

現時点では同社の新中期計画の発表を待つよりないが、現在の事業環境や過去の経験などに照らして、現状の事業モデルで最大限可能と思われる中長期的な売上高の目安はカメラで30,000百万円、時計で10,000百万円などを想定し得る。また、同社のEC中心という販売構造からすれば、売上成長速度に対して固定費増加の速度は非常に低いため、利益率は急速に改善していくだろう。なお、新中計の初年度である2015年3月期については、既に公表している本社・営業事務所を集約する移転費用や、2015年3月期に導入予定の基幹システムリニューアルコストが、通常費用とは別に必要にはなる。

財務分析の項で述べたように、店舗拡大を行わない同社は、売上高の伸長の一方で販管費に代表される固定費の伸びは抑制される。そのため、利益の成長率は売上高のそれを上回る収益構造となっている。したがって、利益の中期的な成長に対するリスクは、同社の店舗政策の転換ということが第一に挙げられよう。この点については、同社はかつてソフマップを創業し成功に導いた鈴木氏に率いられている企業であり、同氏がシュッピンを創業するに至った経緯や経営理念、あるいはコスト管理も含めた経営スキルといった点で、今後数年間のうちにブレが出てくるようなリスクは小さいものと思われる。したがって、いかにしてトップライン・グロースを実現していくのか、の1点に注目しておけばよいと思われる。

これまで同社が打ち出した諸施策は、いずれも増収効果が数字となって具体化してきており、今後も効果が持続すると期待できるものだ。同社は2013年9月に「ワンプライス買取」を導入した。主力のカメラ事業においては対象機種の範囲が広く、買取価格も同業他社のレンジの上限付近に設定されており、消費者からみた魅力度は高いと思われる。また、2013年12月には「スムーズ買取」を導入した。これは買取フローにおいて、住民票の送付を不要にするものである。これも消費者からすれば役所に行く時間と費用が節約できてメリットが大きい制度であるといえる。そして今年3月にはさらに「先取交換」を導入予定だ。これは消費者が中古品を下取に出して新品を購入しようとする場合、消費者は先に購入品を受け取れるようにし、下取品は後で発送し差額は後払いとするものである。これによって消費者は、手元から一時的にせよ愛用品がなくなってしまうという状況を排除できる。こうした消費者心理は同社の主要顧客層であるマニア層においては特に重要なポイントであるとのことだ。

これらの制度はいずれも消費者へのアピール度が高く、現実に数字にもつながっている。カメラ事業のEC買取額の推移を見ると、ワンプライス買取を開始した2014年3月期の第2四半期の買取額は301百万円で、前四半期比16%増となった。また、スムーズ買取を導入した同第3四半期の買取額は340百万円で、第2四半期からさらに13%増加した。このように、諸施策が奏功して買取数量を増えていくことで、中古品流通における同社の認知度及びシェアが上昇し、ひいては同社の中長期的な経営目標の実現に近づいていくことになろう。

また、ECの生命線とも言うべき各商材のサイトについては、継続的にリニューアルや商品検索性向上の改善を行っている。SEO対策やインターネット広告などへの出稿なども当然行っている。また、ブログやFacebookを活用してサイトに誘導してくる工夫なども行っており、同社各サイトの認知度、アクセス数は着実に上昇しているようだ。主力のカメラについては検索ではほぼ2位に顔を出す状況となっている。時計は検索結果という意味ではまだ上位に顔を出すには至ってないが、いずれ上記のようなプロモーション活動の結果が具現化してくると期待される。

注意を要するのは、ECサイトの運営コストの管理だ。店舗コストを抑えたとしてもECサイトの運営コストを野放図に増大させては意味がない。同社はこの点に対する対策にも手を打っている。具体的には、コンテンツマネジメントシステム(CMS)を導入して、ECサイトの制作・管理を社内で迅速に行うことや、ECサイト上の諸施策についての効果測定を可能とした。また、基幹システムのリニューアルを2015年3月期に予定しており、人員増加を抑制しながらも売上高増加に対応できる体制整備を進めている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



<FA>

株式会社フィスコへ
SEOTOOLS News Letter

SEOに役立つ情報やニュース、SEOTOOLSの更新情報などを配信致します。


 powered by blaynmail
インフォキュービック テキスト広告
SEOTOOLSリファレンス
SEO対策
SEOの基礎知識
SEOを意識したサイト作り
サイトマップの作成
サイトの登録
カテゴリ(ディレクトリ)登録
カテゴリ登録(モバイル
検索エンジン登録
テキスト広告
検索連動型(リスティング)広告
プレスリリースを利用したSEO


TOPへ戻る