アイスタイル Research Memo(12):「@cosme」をプラットフォームにネットとリアルで事業領域を拡大
[14/03/26]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■成長戦略
(1)中期計画
同社<3660>は中期事業計画として、2016年6月期の経営目標値として、連結売上高10,000百万円、営業利益で1,500百万円を掲げている。2013年6月期を起点とすると、売上高で1.56倍、営業利益で2.03倍の水準となる。
同社の成長戦略としては従来と変わらず、美容・化粧品業界に特化したインターネットを活用した事業展開を進めていく戦略で、国内では「@cosme」という圧倒的リーチ力を持つ情報サイトをプラットフォームとして、ネットとリアルの両方で事業領域の拡大を進めていく。一方、海外事業においてはマーケティング事業を中国、インドネシアで立ち上げており、今後も同市場において成長拡大が期待される。
同社では10,000百万円の売上目標のうち18%を国内での新規事業、並びに海外事業で育成していく方針となっている。これにはプレミアム課金サービスも含まれており、前述したように収益貢献が期待される。主力の国内メディア事業に関しては、化粧品メーカーのインターネット広告費が増加傾向にあることから、今後も「@cosme」の媒体価値を維持向上していくことで、成長持続は可能と予想される。
小売事業に関しては、化粧品業界における流通規制が緩和されれば、ビジネスチャンスはさらに広がるものと予想される。現在は「@cosme」で登録されているブランド数(約2.5万ブランド)に対して、ECサイトで購入可能なブランド数は5%台にとどまっている。化粧品業界では昔からの流通構造が維持されているのが一因とみられる。しかし、ここ数年では、流通のマルチチャネル化が進んできており、流通規制も徐々に緩和していくものと期待される。また、店舗事業における出店戦略としては、広さで70坪クラスの店舗を横浜などの主要都市で今後も出店していきたい考えだが、収益性を重視しており条件が合えば出店するというスタンスとなっている。このため、具体的な出店計画は立てていない。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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