ソフトバンテク Research Memo(2):2014年3月期は、中長期的な成長に向けた投資の時期
[14/04/21]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
同社<4726>は、2014年1月23日に2014年3月期の通期連結業績の予想を修正した。概要は下記の通り。
売上高を20億円増額した背景は、サービスインテグレーションビジネス、Microsoftソリューションが好調に推移したことである。
サービスインテグレーションビジネスは、社員の積極採用、高度技術資格の取得奨励に伴う技術力の向上を背景に、特にソフトバンクグループ企業向けを中心に受注が拡大している
また、Microsoftソリューションもクラウド型メーリングシステム「Office365」への移行案件が好調に推移している。複数のアカウント管理を同時に行えるソフトバンク・テクノロジーの独自サービス「Online Service Gate」が高評価を受けていること、大企業での導入実績が評価を受けていることが背景にある。このビジネスは、同社が拡大を志向しているストックビジネスであり、収益内容の改善が数字になって表れていることは評価できよう。
一方、営業利益を減額した理由は、外注コストの増加である。同社は大型案件や受注の拡大を見越してエンジニアを中心に積極的に採用したが、受注拡大は想定をはるかに越える規模だったため、外注要員を増加させた。この結果、コストが上昇してしまったのである。加えて、当期純利益については2014年2月の本社移転に伴って特別損失1.3億円を計上することも影響した。
しかし、同社は、技術者の採用を急ピッチで進めており、2015年3月期は、利益率も向上する見通し。詳しくは、「採用計画」の項目で説明する。
総括すれば、2014年3月期の営業利益以下の減額修正は外注コストの増加によるものであり、対策も着々と打っている。2015年3月期以降の業績を占う意味では、足元で好調に推移しているサービスインテグレーション、Microsoftソリューションに加えて、同社が注力しているデータサイエンス、セキュリティ分野の中心とした売上高の増加に焦点を当てるべきであろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柄澤 邦光)
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