注目銘柄ダイジェスト(前場):キヤノン、日立建機、サイバーエージェントなど
[14/04/25]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
キヤノン<7751>:3214円(前日比-3円)
もみ合い。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は826億円で前年同期比51%増益、700億円前後の市場コンセンサスを上回った。また、通期予想は3600億円から3650億円に上方修正している。ただ、先に業績観測報道が伝わり、実績値は800億円前後になったとされていることで、コンセンサス上振れにもポジティブなインパクトは限定的にとどまる状況へ。通期予想の小幅な上方修正も想定線。第1四半期の上振れ着地には、消費増税前の駆け込み需要発生なども影響したとみられ、その反動などを警戒も。
日立建機<6305>:1929円(同+49円)
反発。前日に決算を発表、今期の業績見通しがポジティブなインパクトにつながっている。前期営業利益実績は692億円で前期比34%増益、従来予想の830億円は大幅に下回った。ただ、市場コンセンサスは700億円前後であり、特にネガティブな見方は強まらず。一方、今期は800億円で同16%増益の見通しとしている。市場コンセンサスは720億円弱とみられ、減益に転じるとの見方も多かった。会社側の見通しは強めとの見方だが、前期に続いて今期も10円の増配予想としており、会社側の自信とも捉えられる形に。
オムロン<6645>:3605円(同-275円)
急落。前日に決算を発表、好決算ながら、当面の材料出尽くし感につながる形となっている。前期営業利益は680億円で前期比50%増益、従来予想の650億円を上回った。一方、今期は740億円で同9%増益の見通しに。市場コンセンサスは前期が700億円レベル、今期が790億円程度となっており、それぞれ下振れする状況に。UBSでは第4四半期の減速を受けて、投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に格下げしている。
テルモ<4543>:1989円(同-103円)
大幅続落。前日には、米アナーバー工場に対するFDAの査察結果が発表されており、3月末が想定されていた同工場製品の部分的な販売制限の解除が実現しなかったようだ。このため、今期は30億円程度の品質改善費用が発生することになる。売上への影響なども警戒され、今期の減益リスクなどが高まる状況のようだ。なお、モルガン・スタンレー(MS)では投資判断を「オーバーウェイト」から「イコールウェイト」に格下げ、目標株価も2600円から2000円に引き下げているもよう。
リプロセル<4978>:813円(同+13円)
反発。京大と日産化学<4021>が、iPS細胞の培養費を10分の1にする新手法を開発したと報じられたことが材料視されている。現状では1000万から2000万円かかるとされる再生医療の治療費が、先進医療並みの数百万円に引き下げられるとも伝わっており、同社やタカラバイオ<4974>など、iPS細胞関連に物色が向かっている。
鉱研工業<6297>:508円(同-71円)
大幅反落。今期営業利益は前期比33.9%減の3.4億円、最終利益は同45.8%減の2.2億円と大幅減益見通しとなったことが嫌気されている。期初受注残高は約36億円と高水準であるものの、原価の上昇や試験研究費、人件費等固定費の増加が見込まれることが利益面の重しとなる見込み。
ありがとうS<3177>:1900円(同+63円)
買い優勢。ヤフー<4689>がブックオフ<3313>に出資すると発表したこと材料視されているようだ。ブックオフは店で扱う中古本や音楽ソフトなどをヤフオク!に出品するなど、ネットと実店舗を融合させたサービスで中古品市場の拡大を図るようだ。同社についてはブックオフのフランチャイズ事業を展開しており、物色が波及する格好に。
UNITED<2497>:1534円(同+300円)
急伸でストップ高まで。未定としていた14年3月期業績計画を公表し、売上高は61.6億円、営業利益は1.4億円と大幅な増収増益見込みとなったことが好感されている。注力事業であるスマートフォンメディア事業の好調などが背景。四季報予想の営業利益は5000万円が見込まれており、想定以上の業績拡大を評価する動きに。
サイバーエージェント<4751>:4275円(同+280円)
大幅続伸。上期営業利益は前期比2.1倍の108億円となり、大幅増益で着地したことが好感されている。注目度の高いアメーバ事業の第2四半期は、売上高が前四半期比27.3%増の101億円、営業利益が同40倍の13億円と順調に拡大。「ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト」は市場の期待に届かなかったもようだが、主力のアメーバ事業の拡大によって買い安心感が高まる格好に。
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