ジャストプランニング Research Memo(10):新サービスが本格寄与へ、ARPU引き上げ効果を見込む
[14/05/12]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■今後の見通し
(2)新サービスの動向
○「まかせてタッチ」
「まかせてタッチ」とは、飲食店で来店客からのオーダーを受ける際に使用する専用端末を、iPadやiPod touchなどの汎用端末に置き換えたサービスのことで、クラウド型POSオーダリングサービスと呼ばれる。専用端末を使う場合と比較して、端末の購入費用が約3分の1に圧縮できるほか、メンテナンスコストも大幅に削減可能となる。さらに、一般的に普及している端末を使うため、従業員の習熟度も早く、教育期間が短くできるといった効果も期待できる。
また、2014年7月頃には各店舗のオーダー情報をリアルタイムに本部で把握するサービスも提供する予定となっている。来店客のオーダー情報をリアルタイムで本部に送るサービスは業界でもジャストプランニング<4287>が初めてとなる。同サービスの提供により、日々の店舗運営の判断を店長の才覚に頼るのではなく、本部で直接指示を出すことも可能となり、店舗の収益性向上につながるサービスとして期待される。将来的には来店客のスマートフォンから直接オーダーが可能となるサービスや、オーダー情報を利用して接客向上につながるサービスの提供も予定している。
「まかせてタッチ」の月額料金は基本料金で9,800円、POS機能追加利用料で5,000円の水準となる。現状、「まかせてネット」のARPUが20,000円弱であることから、新規サービスとして「まかせてタッチ」の導入が進めば、ARPUの引き上げ効果は大きいと言えよう。2012年秋にサービスを発表後、テストマーケティングを重ねてきたが、今期より本格的に店舗導入が進む見通しだ。既に契約件数で数件、店舗ベースで200店舗程度への導入が決まっている。また、「まかせてタッチ」は「まかせてネット」を契約していない企業でも導入が可能となっており、「まかせてタッチ」が「まかせてネット」契約への橋渡しとなるケースも出てこよう。同社では直販だけでなく、代理店やOEM経由での販売も進めていきたい考えで、2016年1月末までに1,000セットの販売を目指す。
○「AppCRM」
「AppCRM」とは、スマートフォン用アプリを用いた販促・顧客管理サービスとなる。現在、メルマガなどを使って集客活動を行っている外食企業にとっては、同サービスを使うことで、コストアップなしに販促・顧客管理などを手軽に、かつ効果的に行うことが可能となる。
前期より営業を開始したが、ソフトウェアでバグが一部発生したことや、新機能の追加を予定していることもあって、現状は新規の営業活動をストップしている状況にある。同社では2〜3ヶ月後を目途に機能拡充を図った新バージョンをリリースする予定となっている。また、今後拡充が見込まれる機能としては「決済」機能が挙げられ、関連企業と連携を進めることで、商品力を向上しARPUの引き上げにつなげていきたい考えだ。販売目標は2016年1月までに1,000店舗を目指す。
○ビッグデータ関連サービス
同社はビッグデータを利用した新サービスを、神奈川工科大学の教授や気象予報会社などと共同で開発している。具体的には、気象状況と売上データの相関関係を分析し、食材の仕入れ方針など、経営判断に活用していく情報システムの開発を進めている。ビッグデータの利用に関しては様々な業界で進んでいるが、活用企業は大手企業が中心であり、中小企業にとっては導入コストも高く、普及が進んでいないのが現状である。
同社では中小企業でも利用可能な価格水準(月額数千円程度)でのサービスを早ければ2014年夏以降に開始したい考えだ。なお、状況によっては当初は無償トライアルでスタートする可能性もある。
以上、これら新サービスの導入によって、店舗の売上アップ、収益性向上という効果が顕在化してくれば、「ARPUの上昇」に加えて「契約店舗数の増加ペース加速」という相乗効果も期待できるだけに、今後の動向が注目されよう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<NO>
(2)新サービスの動向
○「まかせてタッチ」
「まかせてタッチ」とは、飲食店で来店客からのオーダーを受ける際に使用する専用端末を、iPadやiPod touchなどの汎用端末に置き換えたサービスのことで、クラウド型POSオーダリングサービスと呼ばれる。専用端末を使う場合と比較して、端末の購入費用が約3分の1に圧縮できるほか、メンテナンスコストも大幅に削減可能となる。さらに、一般的に普及している端末を使うため、従業員の習熟度も早く、教育期間が短くできるといった効果も期待できる。
また、2014年7月頃には各店舗のオーダー情報をリアルタイムに本部で把握するサービスも提供する予定となっている。来店客のオーダー情報をリアルタイムで本部に送るサービスは業界でもジャストプランニング<4287>が初めてとなる。同サービスの提供により、日々の店舗運営の判断を店長の才覚に頼るのではなく、本部で直接指示を出すことも可能となり、店舗の収益性向上につながるサービスとして期待される。将来的には来店客のスマートフォンから直接オーダーが可能となるサービスや、オーダー情報を利用して接客向上につながるサービスの提供も予定している。
「まかせてタッチ」の月額料金は基本料金で9,800円、POS機能追加利用料で5,000円の水準となる。現状、「まかせてネット」のARPUが20,000円弱であることから、新規サービスとして「まかせてタッチ」の導入が進めば、ARPUの引き上げ効果は大きいと言えよう。2012年秋にサービスを発表後、テストマーケティングを重ねてきたが、今期より本格的に店舗導入が進む見通しだ。既に契約件数で数件、店舗ベースで200店舗程度への導入が決まっている。また、「まかせてタッチ」は「まかせてネット」を契約していない企業でも導入が可能となっており、「まかせてタッチ」が「まかせてネット」契約への橋渡しとなるケースも出てこよう。同社では直販だけでなく、代理店やOEM経由での販売も進めていきたい考えで、2016年1月末までに1,000セットの販売を目指す。
○「AppCRM」
「AppCRM」とは、スマートフォン用アプリを用いた販促・顧客管理サービスとなる。現在、メルマガなどを使って集客活動を行っている外食企業にとっては、同サービスを使うことで、コストアップなしに販促・顧客管理などを手軽に、かつ効果的に行うことが可能となる。
前期より営業を開始したが、ソフトウェアでバグが一部発生したことや、新機能の追加を予定していることもあって、現状は新規の営業活動をストップしている状況にある。同社では2〜3ヶ月後を目途に機能拡充を図った新バージョンをリリースする予定となっている。また、今後拡充が見込まれる機能としては「決済」機能が挙げられ、関連企業と連携を進めることで、商品力を向上しARPUの引き上げにつなげていきたい考えだ。販売目標は2016年1月までに1,000店舗を目指す。
○ビッグデータ関連サービス
同社はビッグデータを利用した新サービスを、神奈川工科大学の教授や気象予報会社などと共同で開発している。具体的には、気象状況と売上データの相関関係を分析し、食材の仕入れ方針など、経営判断に活用していく情報システムの開発を進めている。ビッグデータの利用に関しては様々な業界で進んでいるが、活用企業は大手企業が中心であり、中小企業にとっては導入コストも高く、普及が進んでいないのが現状である。
同社では中小企業でも利用可能な価格水準(月額数千円程度)でのサービスを早ければ2014年夏以降に開始したい考えだ。なお、状況によっては当初は無償トライアルでスタートする可能性もある。
以上、これら新サービスの導入によって、店舗の売上アップ、収益性向上という効果が顕在化してくれば、「ARPUの上昇」に加えて「契約店舗数の増加ペース加速」という相乗効果も期待できるだけに、今後の動向が注目されよう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<NO>