インテリックス Research Memo(2):中古マンションを再生するリノベーションマンション事業が収益の柱
[14/05/14]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■事業概要
(1)事業セグメント
同社<8940>は中古マンションを戸別に仕入れ、リノベーション(再生)したのちに、再販するリノベーションマンション事業を収益の柱としている。
事業セグメントとしては、中古マンション再生流通事業(リノヴェックスマンション事業)とその他不動産事業とに区分されているが、直近4期間の事業セグメント別の売上高、粗利益の推移を見てもわかるとおり、全体の8〜9割程度を中古マンション再生流通事業で占める格好となっている。
●中古マンション再生流通事業
中古マンション再生流通事業には、リノヴェックスマンション販売のほか賃貸収入、その他収入が含まれているがその比率は1〜2%であり、大半はリノヴェックスマンション販売となる。
事業の流れを簡単に説明すると、まず、不動産仲介会社から入ってくる中古マンションの売却物件情報のなかから、採算の見込める良質な物件を仕入れ、その後、最適なリノベーション(再生)プランを作成し、子会社のインテリックス空間設計で設計・内装工事を施した上で、再度、不動産仲介会社を通じて販売する流れとなる。仕入販売先に関しては大手不動産仲介会社のほか、各地域の不動産仲介会社が主となるが、市場のトレンド・ニーズなどを把握するため、一部は子会社のインテリックス住宅販売を通じて最終顧客に販売している。また、内装工事に関しては、30〜40社の下請け会社に発注を行っている。
販売エリアは首都圏を中心に展開している。エリア別構成比で見ると、東京23区内と神奈川県で全体の70%超を占めており、居住エリアとして人気の高い地域を中心に展開しているのが特徴だ。また、同社が取り扱う中古マンションの平均築年数は約20年で、仕入価格の平均は14〜15百万円、リノベーション後にリノヴェックスマンションとして販売する平均価格は21〜22百万円となっている。
ここ数年の同社のリノヴェックスマンション販売戸数は年間1,100戸強で推移している。直近のピークである1,504戸(2008年5月期)の水準にはまだ届かないが、堅調に推移していると言えよう。また、リノヴェックスマンション販売事業における粗利益率の推移をグラフに示したが、販売件数の増減との相関性は低く、その時の需給バランスの影響を強く受ける傾向にある。これは同社が、一定期間を過ぎても売れない物件に関しては、価格を下げてでも売り切ってしまうことを基本方針にしているためだ。こうした身軽な経営判断ができるのも、仕入から販売までの事業期間が3〜4ヶ月と短く、物件を多くこなすことができるためである。
●その他不動産事業
その他不動産事業には、ビル・戸建・土地の売買及び賃貸収入、その他収入が含まれる。コア事業ではないものの、収益性が見込める好物件があれば、オフィスビルや戸建ての仕入販売なども同社では行っている。また、今後の注力分野であるリノベーション工事請負事業はその他収入のなかに含まれている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<FA>
(1)事業セグメント
同社<8940>は中古マンションを戸別に仕入れ、リノベーション(再生)したのちに、再販するリノベーションマンション事業を収益の柱としている。
事業セグメントとしては、中古マンション再生流通事業(リノヴェックスマンション事業)とその他不動産事業とに区分されているが、直近4期間の事業セグメント別の売上高、粗利益の推移を見てもわかるとおり、全体の8〜9割程度を中古マンション再生流通事業で占める格好となっている。
●中古マンション再生流通事業
中古マンション再生流通事業には、リノヴェックスマンション販売のほか賃貸収入、その他収入が含まれているがその比率は1〜2%であり、大半はリノヴェックスマンション販売となる。
事業の流れを簡単に説明すると、まず、不動産仲介会社から入ってくる中古マンションの売却物件情報のなかから、採算の見込める良質な物件を仕入れ、その後、最適なリノベーション(再生)プランを作成し、子会社のインテリックス空間設計で設計・内装工事を施した上で、再度、不動産仲介会社を通じて販売する流れとなる。仕入販売先に関しては大手不動産仲介会社のほか、各地域の不動産仲介会社が主となるが、市場のトレンド・ニーズなどを把握するため、一部は子会社のインテリックス住宅販売を通じて最終顧客に販売している。また、内装工事に関しては、30〜40社の下請け会社に発注を行っている。
販売エリアは首都圏を中心に展開している。エリア別構成比で見ると、東京23区内と神奈川県で全体の70%超を占めており、居住エリアとして人気の高い地域を中心に展開しているのが特徴だ。また、同社が取り扱う中古マンションの平均築年数は約20年で、仕入価格の平均は14〜15百万円、リノベーション後にリノヴェックスマンションとして販売する平均価格は21〜22百万円となっている。
ここ数年の同社のリノヴェックスマンション販売戸数は年間1,100戸強で推移している。直近のピークである1,504戸(2008年5月期)の水準にはまだ届かないが、堅調に推移していると言えよう。また、リノヴェックスマンション販売事業における粗利益率の推移をグラフに示したが、販売件数の増減との相関性は低く、その時の需給バランスの影響を強く受ける傾向にある。これは同社が、一定期間を過ぎても売れない物件に関しては、価格を下げてでも売り切ってしまうことを基本方針にしているためだ。こうした身軽な経営判断ができるのも、仕入から販売までの事業期間が3〜4ヶ月と短く、物件を多くこなすことができるためである。
●その他不動産事業
その他不動産事業には、ビル・戸建・土地の売買及び賃貸収入、その他収入が含まれる。コア事業ではないものの、収益性が見込める好物件があれば、オフィスビルや戸建ての仕入販売なども同社では行っている。また、今後の注力分野であるリノベーション工事請負事業はその他収入のなかに含まれている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<FA>