エイジア Research Memo(2):電子メール配信システムでは、通信販売業界売上高トップ5社のうち3社が顧客
[14/06/04]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■会社概要
(1)事業概要
エイジア<2352>の事業セグメントは、主力事業である電子メール配信システムのライセンス販売、クラウドサービスなどが含まれるアプリケーション事業と、ソフトウェアの受託開発、並びに子会社となったFUCAの事業(Web制作、メルマガ代行サービス、マーケティングコンサルティングなど)が含まれるサービスソリューション事業とに大きく分かれている。直近3期間の売上高推移を見ると、アプリケーション事業が順調に拡大しているほか、サービスソリューション事業も2013年10月にFUCAを子会社化(出資比率81.3%)したことで、2014年3月期より増加に転じている。サービスソリューション事業に関しては、主力事業である電子メール配信システムを補完、強化する周辺事業として今後、M&Aも活用しながらさらに拡大していく方針を打ち出している。
同社の主力事業である電子メール配信システムでは、「WEBCAS」シリーズの開発・販売及びサービスの提供を行っている。電子メール配信システムとしての能力は業界でもトップクラスで、毎時300万通以上の高速配信が可能となっている。顧客層は大企業から中小企業まで、また幅広い業種で採用されており、導入実績としては1,600社以上に上る。特に、eコマース業界の代表業種であり、販促ツールとして電子メール配信システムに高い性能が要求される通信販売業界では、売上高トップ5社のうち3社が同社の顧客となっており、システムの性能、信頼性では業界でも抜きんでた存在となっている。
「WEBCAS」シリーズとしては現在、基幹商品となる「WEBCAS e-mail」を中心に5つのサービスを提供している。
販売形態としては、クラウドサービスでの契約とパッケージ導入版(ライセンス販売)とがある。また、クラウドサービスには標準機能のみのサービスを提供するASP型※1と、顧客ニーズにあわせて機能拡張が可能なSaaS型※2とがある。ASP型は比較的規模が小さく、導入費用を低く抑えたいライトユーザー向け、SaaS型は規模の大きいヘビーユーザー向け(配信リスト数が数万件以上)のサービスとなる。また、パッケージ導入版は、自社でサーバーなどの設備を保有し、セキュリティ対策を含めて管理・運用を行う顧客向けのサービスとなる。
ここ数年はクラウドサービスに対する需要が旺盛で、アプリケーション事業に占めるクラウド比率は、2014年3月期で56.6%と3年前の41.7%から大きく上昇している。また、クラウドのなかでも、付加価値の高いSaaS型の案件が年々拡大傾向にある。SaaS型でサービスを提供するためには、カスタム対応が可能なシステム開発力が必要であり、業界のなかでこうした開発スキル、ノウハウを持つのは同社のみとなっていることが要因だ。
また、収益性に関して見ればクラウドサービスの売上総利益率は80%強とパッケージ導入版の70%台と比較して高くなっており、継続的な売上収入が見込めるだけでなく、収益性の向上にも寄与していると言える。なお、パッケージ導入版の需要に関しても、セキュリティ面の問題から自社システム内に導入したいと言うニーズが、大企業を中心に一定水準残っている。
※1ASP型:Application service providerの略。アプリケーションソフトの機能をネットワーク経由で顧客にサービスとして提供する事業者を指す。利用者はインターネットを経由し、遠隔地からASPのサーバーにアクセスすることで、そのサーバー内に格納されたアプリケーションソフトの機能をサービスの形で利用する。
※2SaaS型:Software as a Serviceの略。必要な機能を必要な分だけサービスとして利用できるようにしたアプリケーションソフト、もしくはその提供形態のこと。利用者はインターネット経由し、遠隔地からSaaSのサーバーにアクセスし、必要な機能を利用する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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(1)事業概要
エイジア<2352>の事業セグメントは、主力事業である電子メール配信システムのライセンス販売、クラウドサービスなどが含まれるアプリケーション事業と、ソフトウェアの受託開発、並びに子会社となったFUCAの事業(Web制作、メルマガ代行サービス、マーケティングコンサルティングなど)が含まれるサービスソリューション事業とに大きく分かれている。直近3期間の売上高推移を見ると、アプリケーション事業が順調に拡大しているほか、サービスソリューション事業も2013年10月にFUCAを子会社化(出資比率81.3%)したことで、2014年3月期より増加に転じている。サービスソリューション事業に関しては、主力事業である電子メール配信システムを補完、強化する周辺事業として今後、M&Aも活用しながらさらに拡大していく方針を打ち出している。
同社の主力事業である電子メール配信システムでは、「WEBCAS」シリーズの開発・販売及びサービスの提供を行っている。電子メール配信システムとしての能力は業界でもトップクラスで、毎時300万通以上の高速配信が可能となっている。顧客層は大企業から中小企業まで、また幅広い業種で採用されており、導入実績としては1,600社以上に上る。特に、eコマース業界の代表業種であり、販促ツールとして電子メール配信システムに高い性能が要求される通信販売業界では、売上高トップ5社のうち3社が同社の顧客となっており、システムの性能、信頼性では業界でも抜きんでた存在となっている。
「WEBCAS」シリーズとしては現在、基幹商品となる「WEBCAS e-mail」を中心に5つのサービスを提供している。
販売形態としては、クラウドサービスでの契約とパッケージ導入版(ライセンス販売)とがある。また、クラウドサービスには標準機能のみのサービスを提供するASP型※1と、顧客ニーズにあわせて機能拡張が可能なSaaS型※2とがある。ASP型は比較的規模が小さく、導入費用を低く抑えたいライトユーザー向け、SaaS型は規模の大きいヘビーユーザー向け(配信リスト数が数万件以上)のサービスとなる。また、パッケージ導入版は、自社でサーバーなどの設備を保有し、セキュリティ対策を含めて管理・運用を行う顧客向けのサービスとなる。
ここ数年はクラウドサービスに対する需要が旺盛で、アプリケーション事業に占めるクラウド比率は、2014年3月期で56.6%と3年前の41.7%から大きく上昇している。また、クラウドのなかでも、付加価値の高いSaaS型の案件が年々拡大傾向にある。SaaS型でサービスを提供するためには、カスタム対応が可能なシステム開発力が必要であり、業界のなかでこうした開発スキル、ノウハウを持つのは同社のみとなっていることが要因だ。
また、収益性に関して見ればクラウドサービスの売上総利益率は80%強とパッケージ導入版の70%台と比較して高くなっており、継続的な売上収入が見込めるだけでなく、収益性の向上にも寄与していると言える。なお、パッケージ導入版の需要に関しても、セキュリティ面の問題から自社システム内に導入したいと言うニーズが、大企業を中心に一定水準残っている。
※1ASP型:Application service providerの略。アプリケーションソフトの機能をネットワーク経由で顧客にサービスとして提供する事業者を指す。利用者はインターネットを経由し、遠隔地からASPのサーバーにアクセスすることで、そのサーバー内に格納されたアプリケーションソフトの機能をサービスの形で利用する。
※2SaaS型:Software as a Serviceの略。必要な機能を必要な分だけサービスとして利用できるようにしたアプリケーションソフト、もしくはその提供形態のこと。利用者はインターネット経由し、遠隔地からSaaSのサーバーにアクセスし、必要な機能を利用する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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