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エイジア Research Memo(5):全セグメントで大幅な売上増を達成

注目トピックス 日本株
■業績動向

(2)事業セグメント別動向

アプリケーション事業の当期売上高は前期比25.7%増の886百万円、セグメント利益は同34.1%増の440百万円となった。企業のIT投資回復に伴い、「WEBCAS」シリーズがクラウドサービス、ライセンス販売ともに好調に推移した。クラウドサービスでは特にSaaS型を中心に契約数が拡大し、売上高では前期比25.8%増の501百万円となり、同部門の56.6%を占めるまでになった。一方、ライセンス導入版も大手企業のリプレース需要が活発で保守サービスも含めた売上高は前期比22.0%増の385百万円となった。

当期の売上げに寄与した大型案件としては、通販業者大手のニッセン向けの「WEBCAS e-mail」(クラウドサービス、SaaS型)の導入が挙げられる。これで通販業者大手5社中、3社がエイジア<2352>のシステムを採用することになり、eコマース業界において同社のメール配信システムが高い評価を受けている証左と言えよう。

「WEBCAS」シリーズの新製品として、6月にスマートフォン向けフォームデザイン最適化ツール「SFO for WEBCAS」を発売したほか、12月には比較的大型の新製品・サービスとなる通知メール販促システム「WEBCAS marketing receipt」を発売した。通知メール販促システムとは、例えば インターネットで商品やサービスを購入した際に、注文完了や請求額などの通知メールが自動で購入者に届くシステムを利用したもので、この通知メール内に別の商品のリコメンド情報も盛り込んだ格好で、購入者に配信する新たな販促システムとなる。こうした通知メールに関しては購入者のメール開封率が非常に高いため、通常の販促用メールを配信するよりも販促効果が高い。まだ、販売実績は少ないものの、今後の売上増が期待される商品として注目される。

サービスソリューション事業の売上高は前期比59.5%増の117百万円、営業利益は同29.9%増の8百万円となった。FUCAの業績が第3四半期より加算された効果が大きい。単独ベースでの売上高は前期比3.0%増の75百万円となり、セグメント利益は前期に非常に採算の良い大型案件があった反動もあって減益となった。

FUCAは企業のWebサイトやメールマガジンの戦略立案、企画・制作、分析サービスを提供しており、特にWebサイトへのアクセス数をいかに高めていくかといった提案力やWebのデザイン力などにおいて強みを持つ会社で、役職員(常勤) が10名と小規模ながらも着実に利益を上げている会社となっている。子会社化以降、6ヶ月の業績としては売上高で45百万円(その他部門の2百万円含む)、営業利益で7百万円程度とみられ、順調に推移していると言えよう。

その他事業はFUCAの不動産賃貸事業となるが、事業撤退が決まっており、業績面への影響もほとんどない。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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