プロネクサス Research Memo(6):終了の中計は戦略に沿い、目標をほぼクリア
[14/06/19]
提供元:株式会社フィスコ
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■会社概要
(5)中期経営計画の成果
同社は2012年3月期から2014年3月期まで3カ年の中期経営計画を推進してきた。主な戦略は、1)「システム」「Web」「データベース」を成長ドライバーとして重点強化、2)製造コスト削減による収益力向上、3)中長期的発展の基盤となる人財・組織・マネジメント力の強化、などに注力し、最終年度である2014年3月期の数値目標は売上高19,500百万円、営業利益2,150百万円を掲げた。この成果として、数値面では売上高と営業利益の目標をほぼクリアしたうえ、上記3戦略も概ね具現化されている。
まず、「システム」はサービスラインナップ拡充と機能向上を推進した結果、企業向けの開示業務支援システム「PRONEXUS WORKS」は有価証券報告書で高いシェアを維持するとともに、新サービスの開示支援システム「WORKS-i」も導入企業数を伸ばしている。その他、金融商品向けでは投信運用会社向けの業務支援システム「FDS」も導入ファンド数を積み上げ、J-REIT運用会社向け業務支援システムも導入社数を倍増させた。
「Web」は機能・操作性の向上と提案力で上場企業を中心に導入を進めたほか、投信・J-REIT運用会社向けの受注社数も拡大した。
「データベース」は2014年3月期は日立ハイテクノロジーズの事業を承継するなど、目に見える形で戦略が実行されており、台湾進出など新たなマーケット開拓にも乗り出している。
次に、製造コスト削減による収益力向上では、生産プロセス見直しや生産性・内製率の向上、購買コストダウン等を進めた結果、原価率は2011年3月期の63.4%から2014年3月期には60.8%まで低減させ、収益力の向上が図られた。
中長期的発展の基盤となる人財・組織・マネジメント力の強化では、組織再編による営業力強化に加え、製造部門組織再編を実行し、社員一人当たりの生産性向上を実現した。その他、資本市場における社会インフラを提供する企業としてCSR(Corporate Social Responsibility)経営を推進し、本社および各事業所における地域貢献活動を拡充させた他、インサイダー防止などの社内研修や震災対応等のBCP(Business Continuity Planning)マニュアルの作成等を実施した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 馬目俊一郎)
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