プロネクサス Research Memo(8):外部環境の変化に左右され難い収益構造の確立へ
[14/06/19]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績見通しと成長戦略
2015年3月期の会社予想は売上高が前期比0.6%増の20,000百万円を見込むものの、営業利益は減価償却費や先行投資的な要員拡充などのコスト増で同14.6%減の1,800百万円の見通しである。
売上高面では上場会社ディスクロージャー関連が次世代EDINETの本格稼働に伴い前期比5.2%増の8,950百万円を見込むものの、上場会社IR関連等は同0.2%増の5,300百万円、データベース関連も同0.3%増の480百万円と横ばいの見通し。一方、これまで売上高を牽引してきた金融商品ディスクロージャー関連は、制度改正による投資信託運用報告書の簡素化で同6.1%減の5,270百万円を見込む。
同社は中期的な施策として、1)既存ビジネスにおけるシェアアップとサービス領域の拡大、2)新規マーケットの開拓と事業領域の拡大、3)組織・体制強化、の3点を掲げている。まず、「既存ビジネスのシェアアップ」に関しては、次世代EDINETに対応した有価証券報告書等のシェアアップを図るほか、M&Aで強化した英文IRやホームページ制作受託などのWebサービスを強化する方針である。これらを基に、顧客へのクロス・セルを展開して収益性の向上を狙う。
「新規マーケットの開拓」では、ディスクロージャー支援や開示実務支援システムで培ったノウハウを生かした新サービス提供で、新規市場を開拓する方針である。「組織・体制強化」は生産性向上に向けたコスト削減を継続するほか、営業と生産面でのマンパワー強化に向け人員を拡充する計画。これらの施策を通して、同社は株式市場の変動や制度変更などの外部環境の変化に左右され難い収益構造の確立を目指す。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 馬目俊一郎)
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