DVX Research Memo(6):M&Aによる事業領域拡大も視野に
[14/06/19]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■中長期展望
(1)中期展望
ディーブイエックス<3079>では今回、新たに中長期的な事業展望についての考え方を示した。以下に中期展望と長期展望に分けて簡単に紹介する。
3年程度を目途とした中期展望としては、「販売代理店業」(不整脈事業、その他事業)「輸入総代理店業」(虚血事業)と流通上のポジショニング別に分けた事業ポートフォリオの強化に取り組んでいく。
○販売代理店業
まず、「販売代理店業」に関しては、販売代理店の全国展開と取り扱い領域の拡大に注力していく。同社の営業戦略としては、関東エリアで強固な基盤を築きあげ、その後、顧客となる医師の転勤などをタイミングとして、地方に営業拠点を設け、新規顧客を獲得し、着実にシェアを拡大させてきた経緯がある。今後の3年間においても、この営業戦略は踏襲していくことになる。特に、今後は「営業所」に比べて、比較的開設費用負担が軽微な「出張所」形式の拠点を中心に、南九州や四国、福井以北の日本海側エリアなどの空白地域に関して業績への影響などを勘案した上で、展開を進めていく考えだ。
また、取り扱い領域の拡大にあたっては、不整脈分野以外の診療科目として、「虚血・脳神経外科」分野への取り組みを検討していく。脳神経外科に関しては2010年にM&Aで静岡の医療商社から譲り受けた部門があるが、売上規模としてはわずかなものにとどまっていた。こうした不整脈分野以外の領域へ展開していくことで、2年毎の償還価格改定にも耐え得る強固な収益基盤を構築し、また、進出領域でのシェア拡大を図ることで、収益成長を加速化させていく考えだ。なお、他の診療科目への進出にあたっては、一定水準以上の営業リソースが必要であるため、M&Aによって事業領域を拡大するということも選択肢として視野に入れている。
その他では、同社が強みとする技術営業力の更なる強化に向けた取り組みも行っていく。社員教育に関しては、2013年4月に副社長として招聘した千葉氏(前職は外資系医療機器メーカーの役員)がリーダーとなって、新たな教育研修システムの導入を進めている。副社長が外資系医療機器メーカー時代に行っていた営業マン向けの教育研修システムを導入したもので、従来よりも実践的なロールプレイングに主眼を置いた研修プログラムとなっている。実際に研修の効果も出ているようで、今後の技術営業力に一段と磨きがかかるものとして期待される。
○輸入総代理店業
輸入総代理店業に関しては、商品のパイプラインの拡充を進めていく。2016年には現在治験中の下肢末梢動脈治療用レーザカテーテルの販売が開始される予定だが、それ以外でも新製品の発掘を今まで以上に活発化していく。この取り組みも、副社長がリーダーとなり、直轄部隊を組織して行っている。長年外資系医療機器メーカーに在籍していた副社長が持つ海外での広範なネットワークも活用していく。副社長はメーカー出身であるため、最先端技術の情報や今後の開発トレンドに詳しく、同社の営業マンが現場で吸い上げてくるニーズとのマッチングを図りながら、商品の発掘を行っていく。候補となるのは、国内において市場性が見込まれるもので、競合製品がまだ無いもの、あるいは商品化すれば高シェアが期待できるものとなる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト佐藤 譲)
<FA>
(1)中期展望
ディーブイエックス<3079>では今回、新たに中長期的な事業展望についての考え方を示した。以下に中期展望と長期展望に分けて簡単に紹介する。
3年程度を目途とした中期展望としては、「販売代理店業」(不整脈事業、その他事業)「輸入総代理店業」(虚血事業)と流通上のポジショニング別に分けた事業ポートフォリオの強化に取り組んでいく。
○販売代理店業
まず、「販売代理店業」に関しては、販売代理店の全国展開と取り扱い領域の拡大に注力していく。同社の営業戦略としては、関東エリアで強固な基盤を築きあげ、その後、顧客となる医師の転勤などをタイミングとして、地方に営業拠点を設け、新規顧客を獲得し、着実にシェアを拡大させてきた経緯がある。今後の3年間においても、この営業戦略は踏襲していくことになる。特に、今後は「営業所」に比べて、比較的開設費用負担が軽微な「出張所」形式の拠点を中心に、南九州や四国、福井以北の日本海側エリアなどの空白地域に関して業績への影響などを勘案した上で、展開を進めていく考えだ。
また、取り扱い領域の拡大にあたっては、不整脈分野以外の診療科目として、「虚血・脳神経外科」分野への取り組みを検討していく。脳神経外科に関しては2010年にM&Aで静岡の医療商社から譲り受けた部門があるが、売上規模としてはわずかなものにとどまっていた。こうした不整脈分野以外の領域へ展開していくことで、2年毎の償還価格改定にも耐え得る強固な収益基盤を構築し、また、進出領域でのシェア拡大を図ることで、収益成長を加速化させていく考えだ。なお、他の診療科目への進出にあたっては、一定水準以上の営業リソースが必要であるため、M&Aによって事業領域を拡大するということも選択肢として視野に入れている。
その他では、同社が強みとする技術営業力の更なる強化に向けた取り組みも行っていく。社員教育に関しては、2013年4月に副社長として招聘した千葉氏(前職は外資系医療機器メーカーの役員)がリーダーとなって、新たな教育研修システムの導入を進めている。副社長が外資系医療機器メーカー時代に行っていた営業マン向けの教育研修システムを導入したもので、従来よりも実践的なロールプレイングに主眼を置いた研修プログラムとなっている。実際に研修の効果も出ているようで、今後の技術営業力に一段と磨きがかかるものとして期待される。
○輸入総代理店業
輸入総代理店業に関しては、商品のパイプラインの拡充を進めていく。2016年には現在治験中の下肢末梢動脈治療用レーザカテーテルの販売が開始される予定だが、それ以外でも新製品の発掘を今まで以上に活発化していく。この取り組みも、副社長がリーダーとなり、直轄部隊を組織して行っている。長年外資系医療機器メーカーに在籍していた副社長が持つ海外での広範なネットワークも活用していく。副社長はメーカー出身であるため、最先端技術の情報や今後の開発トレンドに詳しく、同社の営業マンが現場で吸い上げてくるニーズとのマッチングを図りながら、商品の発掘を行っていく。候補となるのは、国内において市場性が見込まれるもので、競合製品がまだ無いもの、あるいは商品化すれば高シェアが期待できるものとなる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト佐藤 譲)
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