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ティア Research Memo(2):「葬儀費用の完全開示」「適正な葬儀費用」を提唱し、顧客の支持を拡大

注目トピックス 日本株
■事業概要

(1)事業内容

名古屋を地盤とした葬儀会館「ティア」の運営を目的に、1997年に設立。「日本で一番『ありがとう』と言われる葬儀社」を目指して、「葬儀費用の完全開示」「適正な葬儀費用」を業界に先駆けて提唱し、顧客の支持を拡大してきた。名古屋市内の斎場シェアでは約20%程度と地域内シェアで2番手に位置する。

同社の事業は葬儀・法要の請負、葬儀施行後のアフターフォロー、葬儀会館「ティア」の運営とFC(フランチャイズビジネス)からなる。事業セグメントは葬祭事業とFC事業とに区分されているが、売上高、セグメント利益ともに97%を葬祭事業で占めており、FC事業の収益に与えるインパクトはまだ小さい。

出店店舗数は、2014年3月末時点で直営店が39店舗、FC店が33店舗の合計72店舗となっている。地域別では、直営店は愛知県34店舗、大阪府3店舗、埼玉県2店舗となっており、FC店では大阪府12店舗、愛知県9店舗、岐阜県8店舗、三重県3店舗、和歌山県1店舗となっている。FC契約は8社と結んでおり、最も店舗数を多く展開しているのが南海電鉄<9044>の子会社であるグリーフサポートで13店舗となっている。

ティア<2485>の顧客は主に個人で、直営の葬儀会館のほか自宅、寺院、公民館等を会場とした葬儀の施行全般を請け負っている。また、葬儀終了後のアフターフォローとして忌明け法要や年忌法要の請負なども行っている。葬儀売上高の顧客別構成比はグラフの通りで、「ティアの会」に加入する個人会員が67.5%、提携団体が23.4%、フリー客が7.1%、その他2.1%となっており、「ティアの会」会員及び同等のサービスを受ける提携団体が9割以上を占めている。なお、葬儀で用いられる祭壇や棺、葬儀付帯品などは主に中国から仕入れており、コストコントロールに努めている。

一方、FC事業については出店エリアの市場調査から会館企画、従業員教育、経営指導、葬儀で使用する物品類の販売に至るまでトータルサポートを行っている。同事業の売上高のなかには、加盟時に支払う加盟金(2百万円)や出店申込金(3百万円)、ロイヤリティ収入(売上高の約3%)のほか、社員に対する教育サービス料が含まれている。なお、FC加盟に関しては、異業種であることを条件としており、同業者の加盟は認めていない。これは、葬祭事業への取り組み姿勢が根本的に違うためであり、固定観念が既に形成されている同業者の従業員を再教育するのは非効率的と考えているためだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)



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