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タナベ経営 Research Memo(4):戦略ドメイン&マネジメント研究会で新規顧客を獲得

注目トピックス 日本株
■2014年3月期の業績動向

(2)事業セグメント別動向

○コンサルティング事業

タナベ経営<9644>のコンサルティング事業の売上高は前期比5.9%増の3,592百万円、セグメント利益は同23.0%増の822百万円と増収増益基調を継続し、利益率も上昇した。

同事業のうち、コンサルティング部門では、期末の経営協力契約数が406件(前期374件)とここ数年では最高水準まで拡大した。特に当期は、前期から積極的に取り組んできた戦略ドメイン&マネジメント研究会への参加をきっかけとした新規顧客獲得が目立った。戦略ドメイン研究会で、成長分野である「Web・通販イノベーションモデル」「卸 流通ビジネスモデル革新」「フードサービス業態開発」など、時代のニーズにマッチした新たなテーマを企画・開催したことも新規顧客数の増加につながった。こうした研究会は売上高のインパクトとしては小さいものの、経営協力契約に結び付く新規顧客獲得のルートとして、重要な役割を果たしたと言えよう。

地域別では首都圏や大阪、名古屋、福岡など、特に主要都市部での売上高が大きく伸びた。また、業種別では「食品」や「卸 流通」のほか、「ヘルスケア」「住まいと暮らし」「環境」が好調に推移した。この結果、コンサルティング部門の売上高は前期比9.4%増の2,969百万円に拡大した。

一方、セミナー部門については、企業の人材教育に対する意識の高まりを背景に、幹部候補生スクールや新人社員教育実践セミナーなどの受講数が堅調に推移し、売上高が前期比0.2%増の551百万円となった。

○ネットワーク事業

ネットワーク事業の売上高は前期比0.9%増の371百万円、セグメント利益は同36.4%増の52百万円と増収増益だった。直接会員向けは会員数の減少によって若干減収となったものの、提携先金融機関向けの講演会や社員研修会が好調に推移したことで、全体では小幅ながらも増収となった。また、営業利益は経費を抑制した効果で増益に転じている。

○SP事業

SP事業の売上高は前期比1.3%増の3,619百万円、セグメント利益は同0.7%減の59百万円と伸び悩んだ。

項目別では、SP分野が前期比2.3%増収と堅調に推移した。大型プロジェクトは前期と比較して減少したものの、中小型案件の受注件数が伸びた。また、マーチャンダイジング分野では新規顧客の獲得が進んだことで、同23.5%増と順調に売上高を伸ばしている。一方、ビジネス手帳の売上高は同4.2%減少した。受注単価の上昇によって、売上総利益率は上昇したが、新規顧客開拓に伴う販管費の増加が響き、セグメント利益はほぼ横ばいにとどまった。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)



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