シュッピン Research Memo(10)絶対値では文句なしに高ROE企業といえる水準
[14/06/27]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■2014年3月期決算の詳細分析
(2)財務分析
シュッピン<3179>の2014年3月期末自己資本利益率(ROE、期首期末平均ベース)は24.9%と、前期末の20.5%からさらに上昇した。絶対値では文句なしに高ROE企業といえる水準であり、同じ中古品取引に携わる(モデルは異なる)企業を大きく引き離している点は言うまでもない。
ROEはROAと財務レバレッジからなるが、同社のROA(総資産経常利益率)は17.8%とこれも非常に高い値となっている。前期比較でも11.6%から6.2%ポイントの改善となっており、ROEの改善のほとんどはROAの改善からもたらされたといえる。
ROAの構成要素であるマージン(売上高経常利益率)とターンオーバー(総資産回転率)は、それぞれ4.4%と4.03回/年で、4回を超える非常に高い資産回転率が同社の高ROAを寄与していることがわかる。マージンについては、前期比較では改善の主要因ではあったが水準自体は決して高い値でない。
同社の高い資産回転率は言うまでもなく、同社の総資産が小さいためであり、店舗を最小限に抑えてECに事業の軸足を置いている同社ならではの特徴といえる。カメラ販売大手のキタムラ<2719>との比較がわかりやすい。全国に店舗を展開するキタムラは、売上高こそ同社の約10倍だが、利益で3~4倍で、総資産が15倍以上だ。このため、マージンでもターンオーバーでも同社を下回り、両者を掛け合わせたROAの段階では、4倍以上の差が開いている。同様のことはコメ兵<2780>にも当てはまる。コメ兵はマージンこそ同社を上回っているが、売上高が2.5倍であるのに対して総資産で5倍を超えており、総資産回転率が半分以下の水準だ。そのためROAでも大きく水をあけられている。
事業規模は現状では3社中で同社が最も小さい。今後、売上高および利益規模、資産規模が成長していく過程でも現状のバランスを維持して行けるかが同社に課せられた今後の課題といえるであろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
<FA>
(2)財務分析
シュッピン<3179>の2014年3月期末自己資本利益率(ROE、期首期末平均ベース)は24.9%と、前期末の20.5%からさらに上昇した。絶対値では文句なしに高ROE企業といえる水準であり、同じ中古品取引に携わる(モデルは異なる)企業を大きく引き離している点は言うまでもない。
ROEはROAと財務レバレッジからなるが、同社のROA(総資産経常利益率)は17.8%とこれも非常に高い値となっている。前期比較でも11.6%から6.2%ポイントの改善となっており、ROEの改善のほとんどはROAの改善からもたらされたといえる。
ROAの構成要素であるマージン(売上高経常利益率)とターンオーバー(総資産回転率)は、それぞれ4.4%と4.03回/年で、4回を超える非常に高い資産回転率が同社の高ROAを寄与していることがわかる。マージンについては、前期比較では改善の主要因ではあったが水準自体は決して高い値でない。
同社の高い資産回転率は言うまでもなく、同社の総資産が小さいためであり、店舗を最小限に抑えてECに事業の軸足を置いている同社ならではの特徴といえる。カメラ販売大手のキタムラ<2719>との比較がわかりやすい。全国に店舗を展開するキタムラは、売上高こそ同社の約10倍だが、利益で3~4倍で、総資産が15倍以上だ。このため、マージンでもターンオーバーでも同社を下回り、両者を掛け合わせたROAの段階では、4倍以上の差が開いている。同様のことはコメ兵<2780>にも当てはまる。コメ兵はマージンこそ同社を上回っているが、売上高が2.5倍であるのに対して総資産で5倍を超えており、総資産回転率が半分以下の水準だ。そのためROAでも大きく水をあけられている。
事業規模は現状では3社中で同社が最も小さい。今後、売上高および利益規模、資産規模が成長していく過程でも現状のバランスを維持して行けるかが同社に課せられた今後の課題といえるであろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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