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アデランス Research Memo(8):男性かつらでは「ヘアクラブ」のリピート率高い、新規顧客獲得が課題

注目トピックス 日本株

■事業の詳細

国内男性、国内女性、海外の3つの切り口
アデランス<8170>の事業モデルは、大きく分けて、国内男性用かつら事業、国内女性用かつら事業、海外事業、の3つに分類できる。同社の情報開示は、オーダーメイド、レディメイド、海外事業(ボズレー事業と海外ウィッグ事業)という構造になっているが、レディメイド事業が実質的には女性用であるため、国内の男女別と海外の3つに分けて考察する方が理解しやすい。また、有力な競合相手として、上場企業のアートネイチャーとの比較で見ることも理解を深めるのに有効だと考えられる。

男性用かつら市場でシェア15%と業界3位
(1)国内男性用かつら事業
同社の男性用かつら事業では、「アデランス」ブランドのもと、オーダーメイドかつらの販売と育毛サービス、及び理美容などの周辺サービスを提供している。2014年2月期の男性用かつら事業の売上高は10,554百万円(前期比8.4%増)であった。このうち、約65%がかつら本体の売上高であり、約35%が育毛サービスなどかつら以外のサービス・商品という内訳となっている。同事業の市場シェア(かつら本体の販売と育毛サービスなど関連サービスの合計)は約15%と推定されており、業界第3位の位置だ。業界トップは推定シェア約30%のアートネイチャーで、第2位は同約20%の「毛髪クリニックリーブ21」となっている。

○過去10年間でトップから陥落
ここ10年間の変化を同社とアートネイチャーとで比較すると、両社とも減益トレンドに入っているが、同社の方が深い落ち込みで、回復も遅れている。それが2000年当時と現在とにおける両社のシェア逆転につながっている。

○全国に155店舗を展開
同社は、全国に155店舗を構え(すべて直営店)ている。同事業は、まず顧客のコンサルテーションを行うところから始まる。顧客の頭髪の状態や要望を踏まえて、多彩なメニューの中から最適な商品、サービスを提案する、という流れだ。こうした仕組みは男性用かつら最大手のアートネイチャーも同様であり、両社とも販売方法、販売戦略に大きな差は無い。

○「育毛サービス」は事業として重要なポジションを占める
前述のように、男性の場合、かつら利用を開始する年代は30代が中心となっている。こうした事情から、完全に頭髪が無いというケースは少数派で、自毛が残っているケースがほとんどだ。その自毛を長く活用するために、育毛サービスとかつらを併用するケースが多い。また、薄毛に悩み始めの当初は、心理的ハードルの低さから育毛サービスだけの利用者も多い。こうした顧客も将来的にはかつらの利用者となることが多いため、「育毛サービス」の充実には、同社を始め各社とも注力している。

○オーダーメイドの売り切りが基本だが、会費制の販売方式も用意
かつらの販売方法は、かつてはオーダーメイドで作製した一品ものの売り切り販売が主体であったが、同社は2000年代から「ファーザーズクラブ」という名称で年会費制サービスを開始し、2010年には現在も続く「ヘアクラブ」へと発展させている。ヘアクラブは、いわば自動車のリース契約のイメージであり、年間20万円前後(月間15,220円〜20,293円)の会費を払うことで、オーダーメイドのかつらがメンテナンス無料で利用できるというものである。同様のサービスは他社も手掛けているが、同社のヘアクラブでは初期費用とメンテナンス費用を無料にし、ヘアセット・ヘアカット料金を低く抑えて割安感を打ち出している。一方、ヘアクラブの利用者は、2年目以降のリピート率が高いという特徴があり、これが同社にとっての大きな強みになっている。現在では同社の男性用オーダーメイドかつらの約30%がヘアクラブ方式で販売されている。

○個人の好みに左右されるのでクオリティでの差別化は難しい
商品のクオリティについては、一般に、同社を始めとする大手企業の製品に対する評価は高いようだ。同社の場合は、主にナイロン樹脂素材の毛髪に表面加工を施して、吸水性など目に見えない部分までも人毛に近づける工夫を行っている。しかし、最終的には消費者個々の好みに左右される部分も大きく、人口毛髪の質で決定的な差別化を図るのは困難というのが現実のようだ。

○生命線となる新規顧客獲得で明確な戦略を描き切れていない印象
先にグラフで示したように、2000年代に入ってからの同社は、ライバルのアートネイチャーに男性用分野で後れを取ってきた。とりわけ注目すべきは、新規顧客の売上高が、過去10年で見ても50億円近い水準から5億円近い水準にまで急激に落ち込んだ点である。事業の性格上、一定割合の顧客が離脱していくことは避けられないため、新規顧客の獲得は、かつら事業の生命線とも言える。この急激な落ち込みの原因については同社も分析しているようだが、ここからどう盛り返すかの方策は、中計でも言及されているものの、その内容は必ずしも明確ではなく、回復可能性に確信を抱けるものとは言えない。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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