泉州電業 Research Memo(6):第2四半期は増収増益で期初計画を上振れ
[14/06/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■決算動向
(1)2014年10月期第2四半期累計の業績
○収益状況
泉州電業<9824>の2014年10月期第2四半期累計(2013年11月-2014年4月期)決算は、売上高が前年同期比8.4%増の38,105百万円、営業利益が同24.4%増の1,184百万円、経常利益が同17.9%増の1,331百万円、四半期純利益が同14.2%増の775百万円となり、売上高、各利益ともに期初予想を上回った。売上高が伸びたのは銅価額の上昇(平均764千円/トン、前年同期は742千円/トン)も要因の1つだが、下記のようにすべての商品別で売上高が増加したことが最大の増収要因だ。
売上総利益率は前年同期比0.2ポイント上昇の13.4%とわずかながら改善した。比較的利益率の高い機器用・通信用電線の対売上高比率は33.5%(前年同期は34.3%)へ低下したが、一方で収益性の低い電力ケーブルの対売上高比率も33.4%(同34.0%)へ低下したことに加え、相対的に利益率の高い非電線(オリジナル商品などを含む)の売上高が前年同期比28.5%増の4,833百万円、対売上高構成比が13.2%(同11.1%)となったことから、売上総利益率は上昇した。
一方、販管費は人件費やその他経費の抑制に努めたことで、対売上高比率で0.2ポイント改善した。結果、営業利益率は3.1%と前年同期比で0.4ポイント改善し、営業増益につながった。
営業外収支は前年同期比で30百万円減少したが、この大部分は為替差損益の影響によるもの。この結果、経常利益率は3.5%、四半期純利益率は2.0%となり、前年同期からそれぞれ0.3ポイント、0.1ポイントの上昇となった。
※注:商品別売上高及び対売上高比率はいずれも単体ベース
商品別の状況は以下のとおりであった。
(機器用・通信用電線)
前年同期比5.7%増となったが、期初計画が7.9%増であったことから計画は下回った。FA機器、ロボットなどの設備投資関連の需要が当初予想されたほど立ち上がらなかったことが要因。
(電力用ケーブル)
主に建設用(ビル、工場、大型施設など)に使われる電線だが、利益率は低い。期初では4.7%減を予想していたが、結果は6.4%増となった。特に病院などでの耐震化のための建て替えによる需要が好調だった。
(汎用被覆線)
電力用より細い電線で、住宅などに用いられる。当初は6.3%減を見込んでいたが、住宅関連において消費増税前の駆け込み需要などが見られたことから、結果的には5.8%増となった。
(その他電線)
主に中小メーカー向けの銅裸線の販売。期初では1.9%減を見込んでいたが、結果は3.6%増となった。一般的に電線市場の動きが良かったことから増収となった。
(非電線)
電線以外の商品が含まれる。各種の加工品、付属品、周辺機器など。当初は2.2%増を予想していたが、結果は28.5%の大幅増となった。主な要因はソーラー関連の部品や加工品が伸びたこと。約1,000百万円の増収分のうち、ソーラー関連・加工品が約500百万円を占めた。
○財務状況
2014年10月期第2四半期末の資産合計は前期末比2,706百万円増の57,375百万円となった。流動資産は同2,825百万円増の38,792百万円となったが、主に現預金や売上債権が増加したことによる。固定資産は同118百万円減の18,583百万円となったが、主に減価償却による有形固定資産の減少による。
負債については、負債合計が前期末比2,108百万円増の25,029百万円となった。流動負債は同2,090百万円増の22,700百万円となったが、主に仕入債務の増加による。固定負債は同18百万円増の2,329百万円となった。純資産合計は、利益剰余金の増加により同598百万円増の32,345百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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(1)2014年10月期第2四半期累計の業績
○収益状況
泉州電業<9824>の2014年10月期第2四半期累計(2013年11月-2014年4月期)決算は、売上高が前年同期比8.4%増の38,105百万円、営業利益が同24.4%増の1,184百万円、経常利益が同17.9%増の1,331百万円、四半期純利益が同14.2%増の775百万円となり、売上高、各利益ともに期初予想を上回った。売上高が伸びたのは銅価額の上昇(平均764千円/トン、前年同期は742千円/トン)も要因の1つだが、下記のようにすべての商品別で売上高が増加したことが最大の増収要因だ。
売上総利益率は前年同期比0.2ポイント上昇の13.4%とわずかながら改善した。比較的利益率の高い機器用・通信用電線の対売上高比率は33.5%(前年同期は34.3%)へ低下したが、一方で収益性の低い電力ケーブルの対売上高比率も33.4%(同34.0%)へ低下したことに加え、相対的に利益率の高い非電線(オリジナル商品などを含む)の売上高が前年同期比28.5%増の4,833百万円、対売上高構成比が13.2%(同11.1%)となったことから、売上総利益率は上昇した。
一方、販管費は人件費やその他経費の抑制に努めたことで、対売上高比率で0.2ポイント改善した。結果、営業利益率は3.1%と前年同期比で0.4ポイント改善し、営業増益につながった。
営業外収支は前年同期比で30百万円減少したが、この大部分は為替差損益の影響によるもの。この結果、経常利益率は3.5%、四半期純利益率は2.0%となり、前年同期からそれぞれ0.3ポイント、0.1ポイントの上昇となった。
※注:商品別売上高及び対売上高比率はいずれも単体ベース
商品別の状況は以下のとおりであった。
(機器用・通信用電線)
前年同期比5.7%増となったが、期初計画が7.9%増であったことから計画は下回った。FA機器、ロボットなどの設備投資関連の需要が当初予想されたほど立ち上がらなかったことが要因。
(電力用ケーブル)
主に建設用(ビル、工場、大型施設など)に使われる電線だが、利益率は低い。期初では4.7%減を予想していたが、結果は6.4%増となった。特に病院などでの耐震化のための建て替えによる需要が好調だった。
(汎用被覆線)
電力用より細い電線で、住宅などに用いられる。当初は6.3%減を見込んでいたが、住宅関連において消費増税前の駆け込み需要などが見られたことから、結果的には5.8%増となった。
(その他電線)
主に中小メーカー向けの銅裸線の販売。期初では1.9%減を見込んでいたが、結果は3.6%増となった。一般的に電線市場の動きが良かったことから増収となった。
(非電線)
電線以外の商品が含まれる。各種の加工品、付属品、周辺機器など。当初は2.2%増を予想していたが、結果は28.5%の大幅増となった。主な要因はソーラー関連の部品や加工品が伸びたこと。約1,000百万円の増収分のうち、ソーラー関連・加工品が約500百万円を占めた。
○財務状況
2014年10月期第2四半期末の資産合計は前期末比2,706百万円増の57,375百万円となった。流動資産は同2,825百万円増の38,792百万円となったが、主に現預金や売上債権が増加したことによる。固定資産は同118百万円減の18,583百万円となったが、主に減価償却による有形固定資産の減少による。
負債については、負債合計が前期末比2,108百万円増の25,029百万円となった。流動負債は同2,090百万円増の22,700百万円となったが、主に仕入債務の増加による。固定負債は同18百万円増の2,329百万円となった。純資産合計は、利益剰余金の増加により同598百万円増の32,345百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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