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高木証券 Research Memo(4):投信のコンサル営業で差別化、資産設計を提案する「家計資産のベストパートナー」

注目トピックス 日本株

■会社概要

(3)特徴

高木証券<8625>は、創業以来、個人取引を中心とした対面営業に徹してきたが、その強みを生かせる商品として、投資信託のコンサルティング営業に注力している。ここ数年の業績を振り返っても、投資信託の関連手数料が同社業績の下支えとなってきた。

同社は、更なる差別化を図るため、投資信託の品揃えを充実させるとともに、国内で設定されている約4,000本の公募投資信託について、公平・中立・透明に評価できる組織として「ファンド・リサーチセンター」を新設し、そこで設計される「ファンド・ラボ」シリーズ(ファンド分析ツール)を活用したコンサルティング営業を開始した。顧客の保有する投資信託の客観的な診断や顧客の運用ニーズにあった投資信託(組み合わせも含め)の提案を行うサービスである。系列運用会社の投資信託を扱っている大手証券会社には難しいサービスと言える。顧客の利益を最優先とする他に類を見ないサービスの提供により、顧客との信頼関係を構築することで、結果として投資信託の取り扱いを増やすことを目的としている。

また、差別化戦略として国内だけでなく東南アジア株式の取り扱いも行っている。現在の取り扱いマーケットは香港、ベトナム、インドネシア、タイ、マレーシアの5ヶ国だが、同社ではただ取り扱いを行うだけでなく、独自の推奨銘柄を選定し、該当企業は個別株式レポートを作成・提供することで、より詳細な提案ができるようになっている。

同社は、対面営業の強みをさらに発展させて、相続対策や不動産売買紹介など、外部の専門家との業務提携により、顧客の資産形成の全体をサポートするサービスを開始した。顧客との長期的な取引を前提とした「家計資産のベストパートナー」を目指すことで、顧客基盤の強化を図ることが目的である。

また、ファンド・ラボ シリーズ(ファンド分析ツール)や顧客の資産設計全体のサポートなど、専門性や付加価値の高いサービス提供を行うインフラを整備することで、ファイナンシャルアドバイザー(FA)を含む同社の営業スタッフのモチベーションやスキルを高めるとともに、新たな人材獲得にも効果があると期待される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)



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