インタースペース Research Memo(3):業種別売上構成比は金融・保険とエンターテイメントで65〜70%の水準
[14/07/02]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■事業概要
(1)インターネット広告事業
インタースペース<2122>のインターネット広告事業では、アフィリエイト広告を中心に検索エンジン最適化(SEO※1)やリスティング広告、DSP広告※2などを手掛けている。売上高の大半はアフィリエイト広告による収入で、アフィリエイト運営事業者のなかでは大手の一角を占めている。
※1 検索エンジン最適化(SEO):検索エンジン経由での集客を増やすための施策。希望するキーワードでの検索結果において、より上位に表示されるようにウェブサイトに施す対策、及びその技術を指す。
※2DSP広告:DSPは「Demand-Side Platform(デマンドサイドプラットフォーム)」の略。オンライン広告において、広告主側の広告効果の最大化を支援するツールのこと。
アフィリエイト広告とは成果報酬型のインターネット広告のことで、商品購入や資料請求などの最終成果が発生した件数に応じて広告主が広告を掲載したWebサイト(パートナーサイト)やメールマガジンなどの運営者に対価を支払う形態のことを言う。広告主からこれら広告掲載者に至るまでの中間段階として、アフィリエイトプログラムを提供する同社のような運営業者が介在することになる。
アフィリエイトプログラムとは広告掲載者が自身のサイトに広告を掲載するためのツールであり、使い勝手の良いツールが各運営業者から提供されている。同社は2001年にアフィリエイトプログラム「アクセストレード」を開発し、2014年9月末時点で40万サイト強のパートナーサイトで使用されている。
同社の収益は広告主からの広告料を売上高として計上し、そのうちパートナーが受け取る報酬額を支払成果報酬として売上原価に計上している。
同社の広告主の業種別売上構成比はグラフのとおりで、金融・保険とエンターテイメントがそれぞれ30%超と大きく、2つの合計で65〜70%の水準で推移している。金融・保険ではFX業者やネット系証券会社向けに強く、エンターテイメント向けでは、着うた、地図情報などのアプリプロバイダーやPC向けオンラインゲームに強みがある。
また、同事業の売上高を種類別で分けると、パソコン向け(スマートフォン含む)アフィリエイトと携帯電話(フューチャーフォン)向けアフィリエイト、ストアフロントアフリエイト(以下、SFA)、その他広告に分けることができる。SFAとはリアル店舗型のアフィリエイト広告サービスを指す。主に携帯電話販売店にてサービス提供を行っているもので、携帯電話の購入者に対して、広告主が提供するコンテンツアプリやサービスをショップ店員が勧め、ダウンロードやサービスを開始した段階で成果報酬がショップ側に発生する仕組みとなる。店員が直接、顧客に商品を提案することが可能であり、広告主にとっては費用対効果の高い広告サービスとなっている。同社は携帯電話ショップでのSFAに関しては、契約店舗数で約1.1万店舗と業界でもトップクラスのネットワークを形成している。
なお、売上高に占めるスマートフォン比率(SFA含む)はここ数年で急速に上昇し、直近では60%を超える水準となっている。3月時点のOS別比率を見ると、Androidが28%、iOS(iPhone)が32%となっており、iOSの比率が逆転している。また、SFAに関してはiPhoneのような大型商品の発売時期によって、売上高も影響受ける傾向にあるが、直近では2〜3割の水準で推移しており、同社の主力サービスの1つとなっている。
こうしたアフィリエイト広告の収益を伸ばすには、いかに人気の高いWebサイトやブログ運営者をパートナーとして囲い込むかが重要な戦略となっている。閲覧者数が多いサイトのほうが成果につながる確率も必然的に高まるためだ。同社の提携サイト数は40万サイトを超える水準まで拡大しているが(業界最大はファンコミュニケーションズ<2461>は約200万サイト)、このうち上位50サイト(主要パートナー)で全売上高の約8割を占めていることからも、その重要性がうかがえる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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(1)インターネット広告事業
インタースペース<2122>のインターネット広告事業では、アフィリエイト広告を中心に検索エンジン最適化(SEO※1)やリスティング広告、DSP広告※2などを手掛けている。売上高の大半はアフィリエイト広告による収入で、アフィリエイト運営事業者のなかでは大手の一角を占めている。
※1 検索エンジン最適化(SEO):検索エンジン経由での集客を増やすための施策。希望するキーワードでの検索結果において、より上位に表示されるようにウェブサイトに施す対策、及びその技術を指す。
※2DSP広告:DSPは「Demand-Side Platform(デマンドサイドプラットフォーム)」の略。オンライン広告において、広告主側の広告効果の最大化を支援するツールのこと。
アフィリエイト広告とは成果報酬型のインターネット広告のことで、商品購入や資料請求などの最終成果が発生した件数に応じて広告主が広告を掲載したWebサイト(パートナーサイト)やメールマガジンなどの運営者に対価を支払う形態のことを言う。広告主からこれら広告掲載者に至るまでの中間段階として、アフィリエイトプログラムを提供する同社のような運営業者が介在することになる。
アフィリエイトプログラムとは広告掲載者が自身のサイトに広告を掲載するためのツールであり、使い勝手の良いツールが各運営業者から提供されている。同社は2001年にアフィリエイトプログラム「アクセストレード」を開発し、2014年9月末時点で40万サイト強のパートナーサイトで使用されている。
同社の収益は広告主からの広告料を売上高として計上し、そのうちパートナーが受け取る報酬額を支払成果報酬として売上原価に計上している。
同社の広告主の業種別売上構成比はグラフのとおりで、金融・保険とエンターテイメントがそれぞれ30%超と大きく、2つの合計で65〜70%の水準で推移している。金融・保険ではFX業者やネット系証券会社向けに強く、エンターテイメント向けでは、着うた、地図情報などのアプリプロバイダーやPC向けオンラインゲームに強みがある。
また、同事業の売上高を種類別で分けると、パソコン向け(スマートフォン含む)アフィリエイトと携帯電話(フューチャーフォン)向けアフィリエイト、ストアフロントアフリエイト(以下、SFA)、その他広告に分けることができる。SFAとはリアル店舗型のアフィリエイト広告サービスを指す。主に携帯電話販売店にてサービス提供を行っているもので、携帯電話の購入者に対して、広告主が提供するコンテンツアプリやサービスをショップ店員が勧め、ダウンロードやサービスを開始した段階で成果報酬がショップ側に発生する仕組みとなる。店員が直接、顧客に商品を提案することが可能であり、広告主にとっては費用対効果の高い広告サービスとなっている。同社は携帯電話ショップでのSFAに関しては、契約店舗数で約1.1万店舗と業界でもトップクラスのネットワークを形成している。
なお、売上高に占めるスマートフォン比率(SFA含む)はここ数年で急速に上昇し、直近では60%を超える水準となっている。3月時点のOS別比率を見ると、Androidが28%、iOS(iPhone)が32%となっており、iOSの比率が逆転している。また、SFAに関してはiPhoneのような大型商品の発売時期によって、売上高も影響受ける傾向にあるが、直近では2〜3割の水準で推移しており、同社の主力サービスの1つとなっている。
こうしたアフィリエイト広告の収益を伸ばすには、いかに人気の高いWebサイトやブログ運営者をパートナーとして囲い込むかが重要な戦略となっている。閲覧者数が多いサイトのほうが成果につながる確率も必然的に高まるためだ。同社の提携サイト数は40万サイトを超える水準まで拡大しているが(業界最大はファンコミュニケーションズ<2461>は約200万サイト)、このうち上位50サイト(主要パートナー)で全売上高の約8割を占めていることからも、その重要性がうかがえる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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