ムサシ Research Memo(3):売上高、営業利益とも「情報・印刷・産業システム機材」が最大構成比
[14/07/09]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■会社概要
(2)事業の概要
現在、ムサシ<7521>は「情報・産業システム機材」、「印刷システム機材」、「金融汎用システム機材」、「選挙システム機材」、「紙・紙加工品」及び「不動産賃貸・リース事業等」の6つの事業を行っている。情報開示上は、「情報・印刷・産業システム機材」、「金融汎用・選挙システム機材」、「紙・紙加工品」及び「不動産賃貸・リース事業等」に分類している。その入り繰りは下記の表のようになっている。
事業セグメントの収益の内訳は、売上高については比較的安定しているが、営業利益では各年の変動が大きい。そこで2010年3月期から2014年3月期までの5期間分を合算して売上高と営業利益について構成比を示したのが下記の円グラフだ。売上高では「情報・印刷・産業システム機材」、「金融汎用・選挙システム機材」、「紙・紙加工品」及び「不動産賃貸・リース事業等」がそれぞれ68.3%、14.7%、16.4%及び0.6%となっている。また営業利益では同様に50.4%、40.4%、0.3%及び8.9%となっている。売上高、営業利益とも「情報・印刷・産業システム機材」が最大構成比となっているものの、営業利益では「金融汎用・選挙システム機材」が構成比を大きく伸ばし、利益率が主要事業の中では最も高くなっていることがわかる。
金融汎用・選挙システム機材の利益率が他の事業セグメントよりも高い理由は明快だ。それらの機材については同社自身が設計・製造を行ってメーカーとして機能しているからである。同社の短期的収益動向をみる上でも、中長期の成長性を見る上でも、「金融汎用・選挙システム機材」事業の動向が最も重要なポイントであるということだ。
もう一つ重要な事業は「情報システム機材」事業である。これは他社製品の販売というよりも、メディアコンバートという自社設備を構えてのサービスが事業の中心となっている。したがって、同社の事業のなかでは「金融汎用・選挙システム機材」同様付加価値が高く、大きく利益を稼ぐポテンシャルを持っている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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