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ビーエスピー<3800>業績好調で需給関係も良好、優待利回りは3.7%程度の水準

注目トピックス 日本株
ラジオNIKKEI マーケットプレスの『フィスコ presents 注目企業分析』7月14日放送において、ビーエスピー<3800>を取り上げている。主な内容は以下の通り。

■注目ポイント
業績が好調でしかも株価水準が割安であること。今期は4期連続での2ケタ経常増益見通しであるが、PERは10倍強の水準にとどまっている。また、配当と今期からスタートさせる株主優待をあわせた利回り水準は3.7%程度の水準になっている。株価は直近で年初来高値を更新、2006年以来の高値水準にあるなど、需給関係も良好といえる。

■事業内容
ビーエスピー<3800>は、金融業、製造業を始め、幅広い業種向けに、基幹業務システムの運用管理等を行うパッケージソフトウェアの開発、販売、サービスを主力としている。独自のノウハウを活かした運用コンサルティング、人材育成等の周辺業務の他、新規事業として運用代行サービスも開始している。顧客数は800社を超え、大手企業による導入実績が多い。業種別売上構成比では、製造、小売・流通、金融・保険の比率が比較的高い。なかでも、金融機関や大手企業を中心としたメインフレーム向けの製品が創業以来の安定収益源となっており、高い収益性を誇っている。前期実績では、メインフレーム事業が売上高の56.1% を占めるとともに、営業利益のほとんどを稼ぎ出している。

■最近の業績動向
過去の業績を振り返ると、売上高はリーマン・ショック等による景気後退の影響を受けて、2009 年3 月期から2010 年3 月期にかけて落ち込みを見せたものの、2012 年3 月期以降は、オープン系システムへのシフトが進む中、プロダクト事業の伸びが同社の売上成長をけん引する形で増収基調を継続している。利益面では依然としてメインフレーム事業への依存度が高いものの、プロダクト事業の損益改善が進展するにともなって、営業利益率が上昇傾向にある。

■プロダクト事業
基幹業務システムの運用管理のうち、オープン系の製品を取り扱っている。運用自動化、帳票、IT サービスマネジメント(ITMS) の3 つの領域における自社製品の開発・販売・サポートを行うとともに、他社製品も一部取り扱っている。製品の使用権のライセンス料及び保守サービス料が収益源である。また、2013 年3 月より需要が拡大しているクラウドサービスも開始した。

■前期業績
2014 年3 月期の業績は、売上高が前期比6.9% 増の4,203 百万円、経常利益が同13.3% 増の1,241 百万円と増収増益、過去最高の売上高、経常利益を更新した。事業別売上高で見ると、メインフレーム事業が若干減収となったものの、プロダクト事業の伸長と当期から開始した運用BPO 事業の上乗せ分が増収に寄与した。運用BPO事業は、2014 年3 月期から開始した運用代行サービスである。具体的には、IT システム運用に関する改善提案から、システム構築、システム移行、プロジェクトマネジメント、サービスデスク構築などの支援を行う。なお、プロダクト事業の伸長は、大型案件の受注や「サービスデスク」の構築ニーズの拡大に伴ってIT サービスマネジメント分野の受注が大きく増加したことによる。サービスデスクとは、自社内のシステム利用者からの問い合わせやインシデント管理に対応する窓口のこと。同社のIT マネジメントツールが持つ顧客のシステム環境に柔軟に応じられる機能が高く評価され、他社からのリプレースを含め導入企業が増加した。利益面では、メインフレーム事業に依存した収益構造に大きな変化はないが、プロダクト事業の損益改善や、経費削減等により営業利益率が28.1% に上昇した。

■事業構造改革
データ活用やデータモデリング技術によるコンサルテーション等に強みをもつビーコンIT を連結子会社化した。勘定系システムを支援領域とする同社と情報系システムを支援領域とするビーコンIT との融合により、顧客の守りと攻めの両面を事業機会に取り込むと同時に、同社の事業ポートフォリオも安定と成長のバランスが図られることになる。システムのオープン化やダウンサイジング化の進展、IT 部門への役割期待が企業価値創造に貢献する分野へシフトするなど、外部環境の変化を事業拡大の好機と捉え、需要拡大が見込める分野に事業領域を拡充することで成長を加速する方針である。

■今期業績見通し
2015 年3 月期の業績予想として、売上高が前期比78.4% 増の7,500 百万円、経常利益が同17.6% 増の1,460 百万円と大幅な増収増益を見込んでいる。システム運用事業の伸長に加えて、ビーコンIT連結化により新たに追加されたデータ活用事業やその他事業の上乗せ分が大幅な増収に寄与する計画。また、メインフレーム事業は2014 年3 月期に好調であったシステム更新やバックアップ案件の一巡の他、オープン化やダウンサイジング化の潮流の流れの中で保守的に減収を見込んでいる。利益面では、利益率の低いビーコンIT の連結化とメインフレーム事業の縮小により、営業利益率の低下を見込んでいる。ただし、システム運用事業の損益改善やビーコンIT とのコストシナジーを働かせることで増益は確保する計画である。事業構造変革による成長を優先する方針のもと、利益率については一旦踊り場を迎えることを想定したシナリオとなっている。


ラジオNIKKEI マーケットプレス
『フィスコ presents 注目企業分析』毎週月・木曜14:30〜14:45放送







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