ソフト99 Research Memo(11):15/3期は主力事業の成長に向けた先行投資を増加へ
[14/07/17]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■決算動向
(3)2015年3月期の業績見通し
2015年3月期の連結業績は、売上高が前期比1.9%増の22,000百万円、営業利益が同3.3%減の1,800百万円、経常利益が同6.7%減の1,950百万円、当期純利益が同3.4%増の1,150百万円を計画している。営業利益ベースで減益見込みとなるが、これはファインケミカル事業における未来の柱となる製品育成のための販促・広告宣伝費の増加や、ポーラスマテリアル事業における新規市場及び新商品の開発強化など、主力事業における成長に向けた先行投資費用の増加が主因となっている。また、当期純利益に関しては、特別損失が無くなることで、増益となる見込みだ。事業セグメント別の見通しは以下のとおり。
○ファインケミカル事業
ファインケミカル事業の業績見通しは、売上高が前期比1.4%増の10,800百万円、営業利益が同8.5%減の1,100百万円を見込む。前期末に駆け込み需要が発生した国内業務用カー用品の反動減が見込まれるほか、今期はコンシューマ向けカー用品で積極的な販促・広告宣伝活動を行うなど、販売費用の増加が減益要因となる。
ソフト99コーポレーション<4464>では1998年に発売した「フクピカ」を最後に、年間100万個以上を販売する大型ヒット商品を長らく生み出せていなかったが、この要因としてオリジナリティの高い魅力ある新製品を継続的に創出できなかったと分析している。
今期はこうした課題を踏まえて、久しぶりの定番商品として育成すべく「スムースエッグマイクロホイップ」を2014年3月に発売した。同製品は、泡のクッション効果で自動車のボディを傷つけることなく汚れ落としを可能とし、同時にコーティングも行ってくれる商品となる。水がない環境で、汚れを落としながらコーティングを行う商品は業界でも初となり、小売店での期待度も大きい商材である。価格は1,600〜1,800円で、2014年4月後半からテレビCMを開始するなど、広告宣伝も強化しており、今後の販売状況が注目される。
一方、業務用に関しても引き続き自動車メーカー、ディーラー向けOEM製品の販売強化を図っていくほか、鈑金塗装業者向けにも、2013年に発売した新製品(塗装ブース内で加熱処理をするコーティング剤)の売上増を目指していく。
○ポーラスマテリアル事業
ポーラスマテリアル事業の業績見通しは、売上高が前期比0.6%増の4,700百万円、営業利益が同11.3%減の430百万円を見込む。今期は海外半導体業界向けの売上回復によるプロダクトミックスの変化によって減益を見込んでいるが、国内半導体業界も回復基調にあることを考えると、売上高、利益ともに保守的な印象が強い。
○サービス・不動産関連事業
サービス・不動産関連事業の業績見通しは、売上高が合計で前期比3.5%増の6,500百万円、営業利益が同65.6%増の270百万円と回復を見込んでいる。このうち、前期に減益要因となったオートサービス事業に関しては微増収を見込んでいる。関西拠点における入庫台数は損保会社経由の減少により、まだ底打ち感がでていないものの、東京では既に入庫台数が上向いてきており、今後もディーラー向けを中心に入庫台数の回復傾向が続くとみている。利益面でも新工場稼働に伴う固定費増要因が一巡することから、今期は増益が見込まれる。
一方、不動産関連事業では、不動産賃貸事業において秋葉原ビルの修繕費用が無くなることや、高い入居率を維持していることから、増益を見込んでいる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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(3)2015年3月期の業績見通し
2015年3月期の連結業績は、売上高が前期比1.9%増の22,000百万円、営業利益が同3.3%減の1,800百万円、経常利益が同6.7%減の1,950百万円、当期純利益が同3.4%増の1,150百万円を計画している。営業利益ベースで減益見込みとなるが、これはファインケミカル事業における未来の柱となる製品育成のための販促・広告宣伝費の増加や、ポーラスマテリアル事業における新規市場及び新商品の開発強化など、主力事業における成長に向けた先行投資費用の増加が主因となっている。また、当期純利益に関しては、特別損失が無くなることで、増益となる見込みだ。事業セグメント別の見通しは以下のとおり。
○ファインケミカル事業
ファインケミカル事業の業績見通しは、売上高が前期比1.4%増の10,800百万円、営業利益が同8.5%減の1,100百万円を見込む。前期末に駆け込み需要が発生した国内業務用カー用品の反動減が見込まれるほか、今期はコンシューマ向けカー用品で積極的な販促・広告宣伝活動を行うなど、販売費用の増加が減益要因となる。
ソフト99コーポレーション<4464>では1998年に発売した「フクピカ」を最後に、年間100万個以上を販売する大型ヒット商品を長らく生み出せていなかったが、この要因としてオリジナリティの高い魅力ある新製品を継続的に創出できなかったと分析している。
今期はこうした課題を踏まえて、久しぶりの定番商品として育成すべく「スムースエッグマイクロホイップ」を2014年3月に発売した。同製品は、泡のクッション効果で自動車のボディを傷つけることなく汚れ落としを可能とし、同時にコーティングも行ってくれる商品となる。水がない環境で、汚れを落としながらコーティングを行う商品は業界でも初となり、小売店での期待度も大きい商材である。価格は1,600〜1,800円で、2014年4月後半からテレビCMを開始するなど、広告宣伝も強化しており、今後の販売状況が注目される。
一方、業務用に関しても引き続き自動車メーカー、ディーラー向けOEM製品の販売強化を図っていくほか、鈑金塗装業者向けにも、2013年に発売した新製品(塗装ブース内で加熱処理をするコーティング剤)の売上増を目指していく。
○ポーラスマテリアル事業
ポーラスマテリアル事業の業績見通しは、売上高が前期比0.6%増の4,700百万円、営業利益が同11.3%減の430百万円を見込む。今期は海外半導体業界向けの売上回復によるプロダクトミックスの変化によって減益を見込んでいるが、国内半導体業界も回復基調にあることを考えると、売上高、利益ともに保守的な印象が強い。
○サービス・不動産関連事業
サービス・不動産関連事業の業績見通しは、売上高が合計で前期比3.5%増の6,500百万円、営業利益が同65.6%増の270百万円と回復を見込んでいる。このうち、前期に減益要因となったオートサービス事業に関しては微増収を見込んでいる。関西拠点における入庫台数は損保会社経由の減少により、まだ底打ち感がでていないものの、東京では既に入庫台数が上向いてきており、今後もディーラー向けを中心に入庫台数の回復傾向が続くとみている。利益面でも新工場稼働に伴う固定費増要因が一巡することから、今期は増益が見込まれる。
一方、不動産関連事業では、不動産賃貸事業において秋葉原ビルの修繕費用が無くなることや、高い入居率を維持していることから、増益を見込んでいる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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