ハピネット Research Memo(10):15/3期は組織体制の変更でさらなる成長を目指す
[14/07/17]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
(2)2015年3月期の業績予想
2015年3月期の業績は、下表のように売上高210,000百万円(前年比1.5%増)、営業利益4,000百万円(同2.9%増)、経常利益4,000百万円(同2.1%増)、当期純利益2,600百万円(同5.4%増)が予想されている。
●組織体制の変更
2015年3月期の全社基本方針として、「メーカー業の基盤確立と中間流通業の基盤を進化させ、さらなる成長を目指す」を掲げ、これを実行するための組織変更を行った。具体的には、中間流通業を統括する第1事業本部とメーカー業を統括する第2事業本部を設置し、それぞれに担当役員を配置した。この目的は、メーカー業が独立性を持ってヒット商品を出せる体制を構築するためである。
各事業本部の方針としては、
中間流通業:環境変化に対応し、さらなる市場シェア拡大、利益確保を図る。
メーカー業:ハピネット<7552>グループからヒット商品を出せる事業体制を新たに構築する。
●各事業部門の施策
各事業部門の2015年3月期の具体的な施策は以下のようになっている。
(a)玩具事業
セグメント売上高は77,000百万円(前期比0.2%増)、セグメント利益は2,800百万円(同3.3%増)を計画している。以下のような商品の貢献が期待されている。
販売戦略としては、キャラクター専用什器を積極展開する。スーパーヒーローコーナーを330店舗から500店舗へ、スーパーヒロインコーナーを150店舗から300店舗へ増やす予定だ。また各地方で、ハピネット<7552>主催の商談会を積極的に開催していく計画。これにより、メーカーの情報を各エリアの小売店へダイレクトに届ける機会を創出する。
さらに玩具部門のメーカー業として初めてキャラクタービジネスに挑戦する。具体的には、テレビアニメ連動のキャラクター商材である「テンカイナイト」の事業を展開する。小学館グループとタッグを組み、玩具を主軸として映像DVD、カプセル玩具、ゲーム、周辺アクセサリー等へグループシナジーを活かして展開する。
(b)映像音楽事業
セグメント売上高は42,000百万円(前期比2.2%減)、セグメント利益は400百万円(同30.3%増)を予定している。取引口座の獲得によって売上シェアの拡大を図る一方で、オリジナル・独占販売商品の取扱いを増やして利益率のアップを目指す。
メーカー事業においては、幹事作品である「私の男」、出資作品である「凶悪」、さらに「人類資金」「アメリカンハッスル」などに注力していく予定。
(c)ビデオゲーム事業
セグメント売上高は68,000百万円(前期比6.9%増)、セグメント利益は400百万円(同406.3%増)を計画している。トイズユニオンとモリゲームズの合併により誕生したマックスゲームズは任天堂<7974>の取扱いが第2位となったことでスケールメリットを活かす。さらに在庫を共有化することで余剰在庫を圧縮し、将来の在庫処分を削減する。物流面においても統合によりコスト削減を進める。
製品別では、2014年7月に「妖怪ウォッチ2」(3DS)を発売予定で、前作では100万本以上の販売実績があるので、本作も期待されている。
(d)アミューズメント事業
セグメント売上高23,000百万円(前期比2.0%減)、セグメント利益1,700百万円(同17.2%減)が予想されている。前期が絶好調であったこと、玩具自動販売機やカードゲームの購入等の投資を前期以上に行う予定があること、消費税増税の影響などから、今期は控えめな予想となっている。
施策としては、引き続き「単品データ取得システム(特許申請中)」の設置を拡大する。2014年3月期には東北地方を中心に2,000面導入したが、2015年3月期には全国に20,000面の導入を予定している。これにより商品入れ替えの効率性、収益性を高める計画だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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