サンコーテクノ Research Memo(4):リニューアル事業では太陽光発電関連が拡大中
[14/07/18]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■事業の詳細
(2)リニューアル事業
(事業の説明)
リニューアル事業の業務内容は大きく2つに分けられる。サンコーテクノ<3435>のあと施工アンカーを利用した工事の施工監理と太陽光発電設備の取り付け事業の2つだ。工事監理業務は、発注先が主としてゼネコン(元請企業)となる。元請企業が例えばコンクリート壁面への防音板取り付け工事を受注し、下請け企業がそれを現場で施工する場合、その下請け企業の施工プロセスが適切か、各部材の取り付けに際して指定強度が確保されているか、などを監督・検査するのが具体的な業務内容だ。この事業は、「工事監理料」という手数料収入となるため、赤字になってしまうリスクは小さいが、1件当たりの売上高は大きくなく、利幅も薄いという事業の性質がある。
太陽光発電関連事業は、ここ数年で急激に伸びてきた事業である。2014年3月期実績ベースではリニューアル事業売上高の約30%を占めるに至っている。太陽光発電関連事業とは、太陽光発電のためのパネルを固定するためのアンカー製品の販売及び据え付け工事だ。同社は太陽光発電関連については、自社が直接施主と契約し、工事自体を受注している。このため、前述の工事監理業務と比べて、利益率が高い事業となっている。特にアンカー類などの材料販売は、同社の独自商品であるため競合がなく、より利益率が高い状況にあると推測される。
これまで、同社の太陽光発電関連工事の顧客は、いわゆるメガ・ソーラー事業者が中心だった。広大な土地に太陽光パネルを設置する際に、従来のコンクリートブロックによる基礎工事に代えて、同社は「ディー・アーススクリュー」を直接地盤に打ち込む工法を開発し、売上を伸ばしている。また、ビル屋上設置用では太陽光パネル用の「あと基礎アンカー」や一般住宅の屋根用アンカーも好調に推移している。
(事業部門の収益状況)
リニューアル事業の売上高は2011年3月期の2,612百万円から2014年3月期の3,605百万円へと、年平均11.3%の成長を見せた。特に2013年3月期と2014年3月期は大きな伸びを見せたがこのけん引役は太陽光発電関連事業であった。売上高が3,000百万円を超えた2013年3月期から明確に黒字化し、2014年3月期はセグメント営業利益が360百万円に達し、営業利益率は10.0%となった。
太陽光発電関連事業の中で、メガ・ソーラーについては規制が変更になり需要はピークアウトしつつあるが、今後はマンション屋上や工場の屋根などを利用した、発電量50kw以下の小規模発電用太陽光パネル関連の需要が増加するとみている。メガ・ソーラー関連工事の減少を小規模発電の設置工事、及び家庭用パネル設置用アンカー商材の売上増で吸収して、現状のレベルの売上規模が今後数年間横ばいで維持できると同社はみている。
メガ・ソーラー向けの1件当たり売上高と、小規模発電向けの1件当たり売上高とを比較すると、大まかに言って10倍ほどの開きがある。しかしながら対象工事の数では、小規模発電設備の方がメガ・ソーラーに比べて10倍以上多いと推測されるため、同社にとっての市場規模という点では、むしろ拡大が続くと言うことができる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
<FA>
(2)リニューアル事業
(事業の説明)
リニューアル事業の業務内容は大きく2つに分けられる。サンコーテクノ<3435>のあと施工アンカーを利用した工事の施工監理と太陽光発電設備の取り付け事業の2つだ。工事監理業務は、発注先が主としてゼネコン(元請企業)となる。元請企業が例えばコンクリート壁面への防音板取り付け工事を受注し、下請け企業がそれを現場で施工する場合、その下請け企業の施工プロセスが適切か、各部材の取り付けに際して指定強度が確保されているか、などを監督・検査するのが具体的な業務内容だ。この事業は、「工事監理料」という手数料収入となるため、赤字になってしまうリスクは小さいが、1件当たりの売上高は大きくなく、利幅も薄いという事業の性質がある。
太陽光発電関連事業は、ここ数年で急激に伸びてきた事業である。2014年3月期実績ベースではリニューアル事業売上高の約30%を占めるに至っている。太陽光発電関連事業とは、太陽光発電のためのパネルを固定するためのアンカー製品の販売及び据え付け工事だ。同社は太陽光発電関連については、自社が直接施主と契約し、工事自体を受注している。このため、前述の工事監理業務と比べて、利益率が高い事業となっている。特にアンカー類などの材料販売は、同社の独自商品であるため競合がなく、より利益率が高い状況にあると推測される。
これまで、同社の太陽光発電関連工事の顧客は、いわゆるメガ・ソーラー事業者が中心だった。広大な土地に太陽光パネルを設置する際に、従来のコンクリートブロックによる基礎工事に代えて、同社は「ディー・アーススクリュー」を直接地盤に打ち込む工法を開発し、売上を伸ばしている。また、ビル屋上設置用では太陽光パネル用の「あと基礎アンカー」や一般住宅の屋根用アンカーも好調に推移している。
(事業部門の収益状況)
リニューアル事業の売上高は2011年3月期の2,612百万円から2014年3月期の3,605百万円へと、年平均11.3%の成長を見せた。特に2013年3月期と2014年3月期は大きな伸びを見せたがこのけん引役は太陽光発電関連事業であった。売上高が3,000百万円を超えた2013年3月期から明確に黒字化し、2014年3月期はセグメント営業利益が360百万円に達し、営業利益率は10.0%となった。
太陽光発電関連事業の中で、メガ・ソーラーについては規制が変更になり需要はピークアウトしつつあるが、今後はマンション屋上や工場の屋根などを利用した、発電量50kw以下の小規模発電用太陽光パネル関連の需要が増加するとみている。メガ・ソーラー関連工事の減少を小規模発電の設置工事、及び家庭用パネル設置用アンカー商材の売上増で吸収して、現状のレベルの売上規模が今後数年間横ばいで維持できると同社はみている。
メガ・ソーラー向けの1件当たり売上高と、小規模発電向けの1件当たり売上高とを比較すると、大まかに言って10倍ほどの開きがある。しかしながら対象工事の数では、小規模発電設備の方がメガ・ソーラーに比べて10倍以上多いと推測されるため、同社にとっての市場規模という点では、むしろ拡大が続くと言うことができる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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