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城南進学研究社 Research Memo(1):新中計では乳幼児向け事業拡大で長期顧客の獲得へ

注目トピックス 日本株
城南進学研究社<4720>は神奈川、東京を中心に首都圏を地盤とする総合教育企業。大学受験の「城南予備校」を始めとして、小中高生向け個別指導の「城南コベッツ」などを展開してきた。近年は乳幼児教育に特に注力しており、乳幼児向け教室の「くぼたのうけん」、くぼた式授業を取り入れた「城南ルミナ保育園」に加えて、2013年には幼児からの英語教育を行う「ズー・フォニックス・アカデミー(Zoo-phonics Academy)」事業に進出した。

同社は2015年3月期を初年度とする新中期経営計画を発表した。そこで掲げられた業績目標は従来の中計で掲げられていたものと比較すると下方修正された形となっている。しかしながら、その前提条件の置き方や目標実現に向けた具体的アクションの中味、あるいは優先順位の明確化など様々な点で、実現可能性の高い計画となっている。また、前回の中計と今回の中計の根底に流れる考え方が大きく異なっている点に着目し、同社の経営に対するスタンスや社風がかなり深い部分から変化しつつあるのではないかと感じている。この点はまさに定性的な部分であり、今後の決算を見ながら後追いで確認していくことになるが、投資を考えるうえではこうした部分にも注意を払う意義は大きいと考えている。

新中期経営計画で打ち出された成長戦略は、乳幼児向け事業の拡大を本格化させ、それを小中高など上の学年向け事業につなげていこうというものだ。時間はかかるが、ロイヤルカスタマーを育成し企業としての長期的な発展につなげようという戦略は正しいものと評価している。個々の乳幼児向けプログラムの訴求力、競争力は高いと考えられる。一方で、乳幼児向けプログラムと現行の小学生向けプログラムがすんなりとはつながっていないという現実がある。また、拡大の具体策としてフランチャイズ(FC)方式の活用をも視野に入れているため、すべてを自社でコントロールをしきれない面があるのは事実だ。このように、同社が目指す方向性については説得力があると評価できるものの、改善策やFC拡大計画の進捗などについて今後の推移を見守る必要がある。

新中計が達成された場合には、当社の試算では同社の自己資本利益率(ROE)は8.3%まで上昇する可能性がある。これは2014年3月期実績のROE3.5%と比較すると約2.5倍の水準であり、日本企業としての平均的な水準に到達することになる。この水準まで改善してくれば、PBR0.5倍という株価バリュエーションについても再評価されてくると期待することも十分可能だ。

■Check Point
・厳しい業界環境を踏まえて実現可能性の高い中計へ修正
・乳幼児向け教育を主たる成長エンジンに位置付け
・15/3期は増収増益見通し、乳幼児・英語教室のFC展開に注目

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)


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