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システム ディ Research Memo(10):今中計ではストック収益の獲得とBtoBtoCへの業容拡大にチャレンジ

注目トピックス 日本株

■中期経営計画と成長戦略

(1)中期経営計画の概要

システム ディ<3804>は2014年10月期から2016年10月期までの3ヶ年中期経営計画を策定している。今中計のスローガンは「V&V Business」だ。2つのVは「Value(価値)」と「Volume(量)」を意味している。Valueというのは、価値の高いパッケージソフトを自社開発し、そこからストック収益を獲得する、という命題への挑戦だ。また、Volumeというのは、これまでのBtoBからさらに深掘りして、BtoBtoCへと事業領域を拡大することにチャレンジする意気込みを表している。

今中計の業績目標は、表にあるように、最終年度の2016年10月期において売上高2,980百万円、営業利益403百万円、経常利益391百万円、当期純利益266百万円となっている。2013年10月期実績をスタートとして2016年10月期までの3年間の年平均成長率(CAGR)は、売上高が11.1%なのに対し、営業利益が41.9%と非常に大きな伸び率が予想されている状況である。当期純利益のCAGRが営業利益や経常利益に比べて小さくなっているのは、2013年10月期の税金負担が通常よりも小さくなって利益水準が押し上げられたことの影響による。

今中計の業績目標の寄与度について、同社は既存4事業(学園、ウェルネス、薬局の各ソリューション事業とソフトエンジニアリング)と新規2事業(公教育及び公会計の各ソリューション事業)に分けて、その内訳を開示している。表から明らかなように、伸び率という点では新規2事業への期待が非常に大きくなっている。2013年10月期と2016年10月期との比較で見ると、売上高においては、既存事業の増収額が252百万円なのに対して新規事業では同558百万円と倍以上の開きがある。営業利益においては、既存事業の増益額が137百万円であるのに対して新規事業では同152百万円と拮抗しているが、やはり新規事業に対する期待が大きくなっているのがわかる。営業利益率においては、既存事業が20%を挟んで緩やかな改善を見込むが、新規事業では2016年10月期に18.8%まで急激に改善すると予想している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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