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ネットプライスドットコム Research Memo(1):事業拡大のための費用先行も来期以降は業績拡大局面へ

注目トピックス 日本株

ネットプライスドットコム<3328>は、Eコマース事業とインキュベーション事業を手掛ける。Eコマース事業は、バリューサイクル部門(インターネットによるブランド中古品の買取販売)、リテール・ライセンス部門(ネットショッピング、タレントライセンス商品の企画・プロモーション)、クロスボーダー部門(グローバルショッピング、海外転送・代理購入)からなる。2014年10月1日より社名をBEENOSに変更する。

7月24日付で発表された2014年9月期第3四半期(2014年4-6月期)の連結業績は、売上高が前四半期比でほぼ横ばいの3,192百万円となったが、営業損益は2百万円の黒字から129百万円の赤字に落ち込んだ。バリューサイクル、クロスボーダー部門の好調持続という基調は変わらないものの、事業拡大のための先行費用が増加したことに加えて、ネットショッピング事業の落ち込みが響いた格好だ。第4四半期に関しても、売上高は順調に拡大するものの、サービス機能強化のための投資も継続するため、利益面では赤字が残る見通しだ。

2015年9月期以降はバリューサイクル、クロスボーダー部門がけん引役となり、業績も拡大局面に入ることが予想される。ネット宅配買取で業界トップのバリューサイクル部門に関しては、他社との業務提携を進めていくことで、業界で圧倒的No.1の地位を確立することを目指し、売上高では今期見込み比6割増となる100億円規模に拡大する見通し。一方、クロスボーダー部門では海外から日本へのネットショッピング需要が急成長するなかで、海外転送・代理購入サービスの流通総額は今期見込み比9割増の150億円規模を、グローバルショッピングの流通総額は今期見込み比5割増の70億円を目指していく。

インキュベーション事業に関しては、社内新規事業に関しては苦戦しているものの、ここ最近で出資した新興国におけるネットベンチャー企業に関しては、市場拡大とともに企業価値も上昇中で、出資額に対して3〜4倍程度となっている模様。同社では今後、保有株式の一部を売却していくことで、財務基盤の拡充と同時に有望なネットベンチャー企業への再投資に振り向けていく考えだ。また、社内新規事業に関しても現在、新たに2〜3のビジネスについて事業化を進めている。マネタイズする仕組みを確立してから、会社化していく予定で、今後もインターネット技術を活用した新規事業の創出に積極的に取り組んでいく方針だ。


■Check Point
・3Qはバリューサイクル・クロスボーダー好調、部門ごとに明暗分かれる
・14/9期は2ケタ増収、圧倒的ポジション確立を優先し費用先行
・バリューサイクル・クロスボーダーを中核に15/9期流通総額を320億円へ

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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