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ダイコク電機 Research Memo(6):14/3期は情報システム事業の好調で会社計画を2ケタ上振れ

注目トピックス 日本株
■業績動向

(1)2014年3月期の決算概要

2014年5月12日に発表された2014年3月期の連結業績は、売上高が前期比3.2%減の56,954百万円、営業利益が同24.0%減の5,338百万円、経常利益が同24.4%減の5,474百万円、当期純利益が同21.2%減の3,278百万円となった。

売上高は、情報システム事業が過去最高となったものの、制御システム事業におけるパチンコ機の表示ユニットが供給機種の減少などで落ち込んだのが響いた。

利益面では、利益率の高い情報システム事業の売上高が増加したことにより、差引売上総利益は前期比0.5%減の18,691百万円とほぼ横ばいで推移した。営業利益の減少は、販管費が増加したのが原因である。販管費は前期比13.6%増の13,353百万円となった。研究開発費とパチスロ機の販促のための販売手数料や業務委託費がかさんだ。そのうち、研究開発費は前期比34.4%増の3,656百万円を投入した。次世代ホールコンピュータ開発のために「情報システム事業」へは前期比80.4%増の1,627百万円が投じられた。「制御システム事業」へは、同11.6%増の2,028百万円が投じられた。

減収減益決算となったものの、対会社計画ベースでは売上高・利益ともに大きく上振れた。売上高に関しては計画比11.7%、営業利益に関しては同33.5%、当期純利益に関しては同63.9%の上振れとなった。情報システム事業の好調が計画比で上振れをけん引した。

なお、セグメント別の業績は以下のとおりとなっている。

○情報システム事業

売上高は前期比13.8%増の36,065百万円、セグメント利益は同0.4%増の6,093百万円となった。

ホールコンピュータの今期販売台数は203台(前期は205台)と、過去最高決算だった前期に並ぶ新規顧客の獲得を実現した。それに伴い、周辺機器の売れ行きも大きく伸びた。周辺機器には、CRユニットのほか、遊技機の上に取り付ける呼び出しランプ、来場者の顔をデータ化してその客がどの台を移動したかなどを正確に把握する、顔認証システムなどがある。CRユニット「VEGASIA」に関しては、販売台数が前期比35.6%増の77,223台となった。呼び出しランプに関しては、新製品「BiGMO PREMIUM」の販売台数が48,046台と貢献した。顔認証システムに関しては、販売台数が前期比85.1%増の15,427台となった。パチンコホールでは来店客数の減少により、ファンにとって快適な遊技環境を提供する設備を充実させ、集客の維持向上を狙ったことが販売好調の要因と推察される。

また、サービス部門も好調を維持している。パチンコホールを会員として各種経営コンサルティングサービスを提供する「DK-SIS」の会員数は前期比2.4%増の3,676件となった。

○制御システム事業

制御システム事業の業績は、売上高が前期比23.2%減の20,889百万円、セグメント利益が同61.5%減の1,127百万円となった。主力のパチンコ機向けの表示ユニットの売上高が同36.3%減の10,083百万円となったのが要因である。人気機種が少なかったほか、4円パチンコの人気低迷で供給機種数が18機種と前期よりも2機種減少したことも響いた。

パチスロ機はまだ赤字の状況ではあるが、パチスロ機については、2013年4月に発売した「まじかるすいーとプリズム・ナナ」が累計で3,949台を販売、過去のダイコク電機<6430>の販売平均販売台数の約4倍と、初のヒット商品になった。パチスロ機の機種別の売上貢献度も2013年に発売された全74機種中19位と上位にランクインした。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柄澤 邦光)


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