アールシーコア CORPORATE RESEARCH(5/9):直近4期間は同業及び29業種を上回る利益率で推移
[14/08/08]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■前年度決算と経営指標分析、今期見込み
【前年度決算】
◆マクロ指標と経営指標の分析
マクロ指標との比較
国土交通省が発表した2013年度の新設住宅着工数は987,254戸、うち木造住宅は298,808戸であった。それぞれの対前年度増加率は、10.6%、13.5%となっている。過去5年間の両数値の増減率、及びRCC社の契約高、RCC社及び2013年度までの6期の決算を発表している同業24社の売上高合計の増減率をまとめると図表8のとおりとなる。
これにより、アールシーコア<7837>は2010年度に新設住宅着工数や同業他社に比べて大きく売上を伸ばし、その後、契約高についても3年連続で2桁の増加率を記録していることが分かる。前期の売上高増加率は同業に比べて0.8%下回っているが、それまで4期の相対的な増加率を考慮すれば特に問題視する必要はないと思われる。
◆同業との10期成長率比較
同業10期成長率比較
また、これより計測期間を長くし、10期の平均成長率を計測すると、対象は11期間決算を発表している21社となり、その結果は図表9のようになる。
これより、RCC社と同業他社の売上高の10期平均成長率は、ほぼ同じであることが分かる。また、これを年度別のグラフに表すと図表10のようになり、年度別の売上増減傾向にもほぼ差がないことが分かる。
◆同業との利益率比較
利益率の比較
それでも図表9のように同社の3つの利益項目における10期平均成長率が同業を上回ったということは、利益率が上昇したことに他ならない。
利益率の比較(推移)については、東証33業種から売上等についての会計基準の違う金融4業種(銀行、証券、保険、その他金融)を除いた29業種合計と同業他社をその対象とした。また、数値は年度末時点で普通株式が上場している29業種及び同業他社の年度決算の合計を用い、全てSC社の保有する全社決算データベースを基に集計・加工を行った。計測期間については、リーマン・ショック以前の戦後最長の景気拡大期間であった「いざなみ景気」の最終年度である2008年3月期からとしている。
売上高営業利益率をグラフにすると図表11のとおりとなり、同利益率と売上高最終利益率推移は図表12のようになる。
これにより、住宅販売業は29業種に対して2008年3月期から2011年3月期まで営業利益率、最終利益率ともに下回る状態が続いたが、2012年3月期以降は29業種とほぼ並ぶレベルにまで両利益率が上昇したこと、RCC社についてはここ4期間、同業及び29業種を上回る利益率で推移してきたことが分かる。
スプリングキャピタル株式会社 井上 哲男
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