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ミロク情報サービス<9928>中堅・中小企業向けERP システムが業績をけん引

注目トピックス 日本株
ラジオNIKKEI マーケットプレスの『フィスコ presents 注目企業分析』8月7日放送において、ミロク情報サービス<9928>を取り上げている。主な内容は以下の通り。

■事業概要
現在のビジネスモデルとしては、財務・会計をコアとしたERP (統合業務管理) システムの開発・販売のほか、システムの各種設定や操作指導、ネットワーク構築などシステム導入に伴うサービス、運用・保守・コールセンターなどのサポートサービスなどを提供している。
主な顧客は会計事務所とその顧問先企業となる中堅・中小企業になる。会計事務所向けでは、ユーザー数が約8,400 事務所と業界シェアで約25% を占めており、中堅・中小企業向けでは約17,000 社のユーザーを抱えている。
なお、中堅・中小企業のユーザーに関しては、顧客である会計事務所からの紹介による顧問先企業が多いが、それでも会計事務所の顧問先中小企業が約55 万社程度あることを考えれば、今後の開拓余地は大きいと言える。

■今期の業績計画のポイント
会計事業所向け売上高は、引き続きリプレース需要が減少することで、前期比12.9% 減と2 ケタ減収を見込むが、中堅・中小企業向けERP システムがリプレース需要に加えて、新規顧客開拓の拡販効果もあり、同9.0% 増収と引き続き業績をけん引する見通し。また、サービス収入も契約件数の増加に伴い、同2.9% 増と着実な増加を見込んでいる。
2015 年3 月期は新規顧客開拓を進めるため、営業・サポート要員の増強に加えて、テレビCM や企業向け販促セミナーなどを積極的に開催していく計画。また、社員の人材育成、パートナー企業への販売支援などにも注力する。このため、販売管理費は前期比で7.7% 増となり、販管費率では54.0% と前期から2.7 ポイントの上昇を見込んでいる。一方で、売上総利益率は65.2% と前期比3.1 ポイントの改善を見込んでおり、営業利益率では11.2%と引き続き10% 以上の収益性を確保していく見通しだ。

■市場環境について

同社を取り巻く市場環境については、マクロ経済の環境についてはアベノミクス効果や東京オリンピック開催決定により、国内の景況感は改善傾向が続く前提としている。また、同社の対象顧客となる中堅・中小企業や会計事務所においては、事業承継ニーズが今後増大してくるものと想定している。また、IT 市場においてはビッグデータを経営戦略のなかに活用する動きが本格化していくほか、クラウドサービスやスマートデバイスの普及が一段と進むとみており、そうしたなかでERP 市場は2016 年度まで6.7% の年平均成長率で拡大していくものと予想している。

■中期経営計画について
同社は2014 年5 月19 日、2015 年3 月期から始まる第3 次中期経営計画を発表した。経営ビジョンとして「新しい価値創出へのチャレンジ」を掲げ、新たな成長ステージに向けたスタートアップ期間として今後3 年間を位置付けている。

■今後の成長戦略について
成長戦略としては「顧客基盤拡大に向けた販売力並びに販路の拡大」「新規顧客を創造するための新製品・サービスの開発」「新規事業による新たな収益基盤の確立」と大きく3つのテーマを打ち出している。

「顧客基盤拡大に向けた販売力並びに販路の拡大」
同社は従来、営業組織を会計事務所チャネル・パッケージ事業本部(会計事務所と顧問先企業向け) とソリューション事業本部(中堅・中小企業向け) の2 つの事業本部に分けていたが、2014 年4 月よりこれを1 つに統合した。中堅・中小企業の新規顧客開拓をさらに強化していくため、限られた営業リソースを最大限に有効活用していくのが狙いだ。会計事務所チャネル・パッケージ事業本部における中小企業に対するパッケージソフトウェアの販売力とソリューション事業本部における中堅企業へのソリューション力を融合させ、総合的な営業力を高めていく方針。

「新規顧客を創造するための新製品・サービスの開発」
新規顧客の開拓のため、マルチデバイスに対応したクラウドサービスの開発を進めていくほか、グループ企業及び協業会社との積極的な共同開発を推進していく。また、既存製品の統廃合による開発効率の向上によって、開発リソースの有効活用を図り、新製品の開発を強化していく方針。

「新規事業による新たな収益基盤の確立」
新規事業においては、既存の幅広い顧客プラットフォーム(顧客基盤) を活かした事業展
開を目指している。
まず、ここ数年来ニーズが拡大している中小企業向けの事業再生支援サービスの展開を図っていく。2014 年3 月期より、専門組織を立ち上げて会計事務所の事業承継などには携わってきた。一般企業向けの同様なサービスは行ってこなかったが、今回、本格的に市場参入することを決断した。顧客となる会計事務所からの相談や依頼も多くあるなかでの市場参入のため、比較的スムーズに事業が立ち上がっていくものと予想される。

■2020 年度の経営目標値
第3 次中期経営計画で実施する施策によって、新たな成長ステージに向けた事業基盤が整う見通しで、同社では2020 年度の経営目標値として、売上高50,000 百万円、経常利益率30%、ROE30% というと数字を打ち出した。成長ペースも一気に加速する格好となる。
計画達成に向けた具体的な施策はこれから検討していくことになるが、前述したように、中堅・中小企業向けERP システムの開拓余地が大きいこと、中小企業向け事業再生支援事業の成長ポテンシャル、ネットビジネスのマネタイズ化の可能性、M&A の可能性などを含めて考慮すると、達成する可能性はある。

ラジオNIKKEI マーケットプレス
『フィスコ presents 注目企業分析』毎週月・木曜14:30〜14:45放送





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