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ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ---メタボローム解析の大型案件の引き合いが増加、うつ病診断キットの開発は順調

注目トピックス 日本株
ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ<6090>は、メタボロミクスビジネスを展開する研究開発型ベンチャー。革新的な分析技術であるCE-MS技術をコアとし、メタボローム解析試験の受託/バイオマーカーを用いた臨床検査法の開発の2事業を柱としている。

主軸事業であるCE-MSによるメタボローム解析事業では、大学をはじめ、製薬・医療・食品・化学など様々な分野で研究開発を支援。一方、バイオマーカー事業においては、診断メーカーと共同でうつ病の体外診断用医薬品の開発を進めているほか、独自に他の疾患のバイオマーカーの開発を行っており、複数の有望なバイオマーカーの開発に成功している。また、世界最先端のメタボロミクス技術を提供するだけでなく、慶應義塾大学先端生命科学研究所と共同研究を行い、メタボロミクスの基盤技術の開発に取り組んでいる。

足元の業績では、2015年3月期第1四半期(14年4-6月)業績は、売上高が0.91億円、営業損失が0.89億円、経常損失が0.88億円、四半期純損失が0.89億円だった。
メタボローム解析事業では、営業体制強化のため営業担当者を増員した他、セミナーを17回開催し医薬分野での販促に注力。前四半期の受注の反動及び複数年に渡る大型案件の期ずれ等があったが、一方で、大型案件の引き合いが増加。バイオマーカー事業では、大うつ病性障害の体外診断用医薬品開発に向けた開発を進めた他、独立行政法人新エネルギー・産業技術開発機構(NEDO)からの助成金を活用して肝疾患のバイオマーカー開発に着手している。その他、メタボロミクスキット事業は、大学向けにメタボロミクスキットを2システム販売した他、試薬や限外濾過フィルターの販売が増加した。

15年3月期通期については、売上高が前期比27.8%増の7.80億円、営業損失が0.30億円、経常利益が同8.2倍の0.41億円、純利益が同31.0倍の0.31億円を見込んでいる。

生体内には核酸(DNA)やタンパク質のほかに、糖、有機酸、アミノ酸などの低分子が存在する。これらの物質の多くは、酵素などの代謝活動によって作り出された代謝物質(メタボライト)である。細胞の働きを理解しようとするとき、DNA 配列の網羅的解析(ゲノミクス)やタンパク質の網羅的解析(プロテオミクス)に加えて、代謝物質の網羅的解析(メタボロミクス)が重要となる。

注:メタボロミクス「生体試料に存在する代謝物質の種類や濃度を網羅的に解析する手法」




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