電算システム Research Memo(6):Google関連サービスは着実に顧客企業数を伸ばす
[14/09/05]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■トピックス
(1)Google関連サービス
(a)同社のGoogle関連ビジネスの経緯
電算システム<3630>のGoogle関連事業は2006年に「Google検索アプライアンス」(GSA)のリセラー契約を締結したことに始まる。同年にはGSAの国内第1期開発パートナーに認定され、2008年には「Google Apps for Business」の開発パートナーに認定された。
また、国内で唯一、2008年から6年連続での「Google Enterprise Japan Sales Award」受賞という快挙を成し遂げ、国内に数社しかない「Google Appsプレミアエンタープライズリセラー」として認定されている。これに認定されると、Google社と一体となった営業体制が構築できることにより顧客獲得において優位に立てることになる。
同社は着実に顧客企業数を伸ばしてきており、2013年末時点で671社となった。2014年末の目標としては990社という数値を掲げている。同社の強みとして顧客企業数のほかにも顧客満足度の高さが挙げられる。同社の顧客がGoogle関連の契約を更新する割合は99%と極めて高い。こうした実績が同社とGoogleとの深い信頼関係の構築につながり、さらには後述するNTTドコモとの業務提携へとつながったと言える。
(b)NTTドコモとの提携による次世代の成長シナリオ
同社は2013年10月にNTTドコモ<9437>との間でGoogleクラウドビジネスにおける業務提携を発表した。この業務提携による具体的な成果は2014年12月期上期においては業績の数値としては具現化していないが、これは当初から想定されたことであって、決してネガティブなことではない。
同社自身は既に「プレミアエンタープライズリセラー」に認定されており、NTTドコモとの提携が同社にとってどんなメリットにつながるのか、以下ではこの点を改めて整理する。
まず、NTTドコモがGoogleAppsのリセラーとなるため、1アカウント当たりの収入はNTTドコモに入るために同社には直接の恩恵をもたらさないが、導入に際してのカスタマイズや同社固有のプレミアサポートサービスなどの面で同社の顧客となる可能性がある。よって、これらの効果を見込んで、Google Apps顧客企業数を2014年末には990社になると予想している。
つまり、同社とNTTドコモとの提携によるシナジーの出現は段階を踏んで現れることになる。ファーストステージは、NTTドコモのGoogle Apps営業担当者への教育・研修と、Google事業立ち上げの支援となる。2014年12月期の上期はまさにこのための期間であった。
セカンドステージから顧客開拓はNTTドコモが行い、NTTドコモの顧客となった企業に行う導入支援やサポート業務の一部を同社が代行・サポートするものだ。同社の「プレミアエンタープライズリセラー」の立場を活かして、NTTドコモでは対応しきれない部分をサポートする。「プレミアサポート」に関しては、フィーが発生する形が想定されるが、その規模はさほど大きくはなく、同社自身の真のねらいもそこではないとみられる。
サードステージは、同社自身では開拓しきれない顧客に対して、NTTドコモのサポートという形でアプローチし、そこで同社の製品・サービスを売り込む、いわゆるクロスセルの段階である。このクロスセル効果が今後どのような形で進展していくか動きを注視する必要がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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