ネクスト Research Memo(3):不動産・住宅情報サイトを主軸に周辺領域へ事業展開
[14/09/16]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■会社概要
(2)会社沿革
ネクスト<2120>は1997年3月、神奈川県横浜市において、不動産物件情報を無料閲覧できるサービスの提供を目的に設立された。創業者であり現代表取締役社長の井上高志(いのうえたかし)氏が、大手不動産デベロッパーのリクルートコスモス(現コスモスイニシア<8844>)に勤務していた際に、不動産業界における情報の非対称性(情報が公平に行きわたっていないこと)や、不動産会社の経営合理化の余地に課題を感じていたことから、多くの住宅購入者・賃借人へ情報をオープンにして選択肢を広げることで、利用者と不動産会社の双方に利益のある情報インフラの構築を目指したことが設立の経緯となった。
1997年4月に、主力となる不動産・住宅情報サイト「HOME'S(ホームズ)」のサービスを開始したが、一定の掲載物件数や集客力を確保するまでは採算ラインに乗らず、不動産会社のWebサイト構築支援などに依存した経営が続いた。しかし、創業時の理念をぶらすことなく続けたことやネット利用者の拡大などで、次第にメディアとしての価値を高めながら事業基盤を確立。2002年1月にはコンテンツ強化を狙う楽天<4755>との資本提携を締結するなどメディア価値を高めながら業績を拡大し、2006年10月には東証マザーズへ上場した。
また、2006年10月に地域情報サイト「Lococom」のサービスを開始。2007年4月には不動産会社向け業務支援CRMサービスを提供するレンターズを完全子会社化し、併せて伊藤忠商事<8001>の運営する家づくりネット事業や伊藤忠エレクトロニクス(現伊藤忠インタラクティブ)のリフォーム事業を譲り受けるなどしてサービス領域の拡充を図り、2010年3月には東証1部へ市場変更した。2011年2月には保険ショップ検索・予約サイト「MONEYMO」のサービスも開始した。
大きな転機となったのは、2011年1月に実施した料金体系の見直しである。同社はさらに大きく成長するため、また、創業の想いである情報の非対称性を解消するためにも、総掲載物件数の多さで利用者の利便性を高めるとともに、他社との差別化を図ることがポイントになるとの認識に立ち、それまで掲載物件数に応じて課金していた方式を問合せ数に応じて課金する方式に変更した。これにより、業績は一時的に落ち込んだものの、掲載物件数は飛躍的に伸び、総掲載物件数No.1の地位を確立した。このことが現在の同社の成長を支えている。
海外展開については、2012年1月にタイ、同年8月にはインドネシアで、それぞれ不動産・住宅情報サイトのサービスを開始している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
<FA>
(2)会社沿革
ネクスト<2120>は1997年3月、神奈川県横浜市において、不動産物件情報を無料閲覧できるサービスの提供を目的に設立された。創業者であり現代表取締役社長の井上高志(いのうえたかし)氏が、大手不動産デベロッパーのリクルートコスモス(現コスモスイニシア<8844>)に勤務していた際に、不動産業界における情報の非対称性(情報が公平に行きわたっていないこと)や、不動産会社の経営合理化の余地に課題を感じていたことから、多くの住宅購入者・賃借人へ情報をオープンにして選択肢を広げることで、利用者と不動産会社の双方に利益のある情報インフラの構築を目指したことが設立の経緯となった。
1997年4月に、主力となる不動産・住宅情報サイト「HOME'S(ホームズ)」のサービスを開始したが、一定の掲載物件数や集客力を確保するまでは採算ラインに乗らず、不動産会社のWebサイト構築支援などに依存した経営が続いた。しかし、創業時の理念をぶらすことなく続けたことやネット利用者の拡大などで、次第にメディアとしての価値を高めながら事業基盤を確立。2002年1月にはコンテンツ強化を狙う楽天<4755>との資本提携を締結するなどメディア価値を高めながら業績を拡大し、2006年10月には東証マザーズへ上場した。
また、2006年10月に地域情報サイト「Lococom」のサービスを開始。2007年4月には不動産会社向け業務支援CRMサービスを提供するレンターズを完全子会社化し、併せて伊藤忠商事<8001>の運営する家づくりネット事業や伊藤忠エレクトロニクス(現伊藤忠インタラクティブ)のリフォーム事業を譲り受けるなどしてサービス領域の拡充を図り、2010年3月には東証1部へ市場変更した。2011年2月には保険ショップ検索・予約サイト「MONEYMO」のサービスも開始した。
大きな転機となったのは、2011年1月に実施した料金体系の見直しである。同社はさらに大きく成長するため、また、創業の想いである情報の非対称性を解消するためにも、総掲載物件数の多さで利用者の利便性を高めるとともに、他社との差別化を図ることがポイントになるとの認識に立ち、それまで掲載物件数に応じて課金していた方式を問合せ数に応じて課金する方式に変更した。これにより、業績は一時的に落ち込んだものの、掲載物件数は飛躍的に伸び、総掲載物件数No.1の地位を確立した。このことが現在の同社の成長を支えている。
海外展開については、2012年1月にタイ、同年8月にはインドネシアで、それぞれ不動産・住宅情報サイトのサービスを開始している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
<FA>