TOKAIHD Research Memo(2):第1四半期業績は利益で第2四半期計画を大幅に超過
[14/09/18]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■決算動向
(1)2015年3月期の第1四半期業績
7月31日付で発表された2015年3月期第1四半期(4-6月期)の連結業績は、売上高が前年同期比2.9%増の44,302百万円、営業利益が同155.7%増の1,657百万円となった。第2四半期累計の会社計画では売上高が88,500百万円、営業利益が720百万円となっており、営業利益は計画を大幅に超過する格好となった。
利益増の要因は、LPガス事業における販売価格是正効果と間接部門の合理化効果、ブロードバンド事業における顧客獲得効率の向上などが挙げられる。ブロードバンド事業においては消費増税後の反動による新規契約件数の減少により、顧客獲得コストが減少したことも増益要因となっている。
セグメント別の動向は表のとおりとなっている。売上高ではアクア事業が加入契約件数の増加に伴い、前年同期比19.2%増と好調に推移したほか、建築・不動産事業も新築マンションの分譲販売が順調に推移したことで、同9.0%増と堅調に推移した。その他の主力のガス・石油、情報通信サービス、CATV事業などは、契約件数が堅調に推移したこともあり、おおむね2%前後の増収となった。また、グループ全体の顧客数は2,526千件と前年同期比で55千件の増加となった。
利益面ではガス・石油、情報通信事業の増加が目立つ格好となっている。前述したようにLPガス事業における価格是正や間接コストの合理化効果、ブロードバンド事業における顧客獲得効率の向上(家電量販店での人員の適正配置等)や新規契約件数減による獲得コストの減少が増益要因につながった。一方、アクア事業は顧客獲得コストの増加で損失額はほぼ変わらず、また、建築・不動産事業においてはリフォーム事業における販管費増や消費増税後の反動減の影響で減益となった。
また、グループ内のサービス利用率拡大や顧客の囲い込みを目的に、2012年12月より導入した「TLC会員サービス」については6月末で会員数が329千件と順調に拡大し、全加入者に占めるTLC会員比率は13%まで上昇している。TOKAIホールディングス<3167>では今後もTLC会員の拡大を進めていく方針で、8月にはサービスのグレードアップを発表した。具体的には同社サービスの利用に応じて付加されるTLCポイントの交換メニューを拡充したほか、TLCポイントの有効期限も従前の1年間(ポイント取得日以降)から3年間へと延長した。
TLCポイントの交換については、従前はイオングループ及びWAON加盟店の18.7万ヶ所(2014年6月末時点)だけであったが、8月より新たに、表のとおりポイント交換メニューが拡充している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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