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C&Gシステムズ Research Memo(3):ニーズを汲み取り、大手から中小金型メーカーまで幅広いユーザーを確保

注目トピックス 日本株

■会社概要

(2)事業内容

C&Gシステムズ<6633>の事業セグメントは、金型設計・製造用のCAD/CAMシステムの製造、販売、保守サービスを行う「CAD/CAMシステム等事業」と金型製造を請負う「金型製造事業」の2事業。2013年12月期のセグメント別売上比率は、CAD/CAM システム等事業が85.7%、金型製造事業が14.3%であった。

さらにCAD/CAMシステム等事業の中で、CAD/CAM製品の販売が41.6%、保守サービスが55.7%、開発サービスが2.7%に分けられる。

主要ユーザーはトヨタ自動車<7203>、アイシン精機<7259>、ヤマハ発動機<7272>、パナソニック<6752>、オムロン<6645>、アルプス電気<6770>、ニフコ<7988>、TOTO<5332>、ニコン<7731>、キヤノン<7751>、オリンパス<7733>などの大手メーカーから中小金型メーカーまで幅広く、総ユーザー数(事業所数)は7,000を超えている。ただし、これらの顧客のうち約5,500社は従業員20人未満の中小メーカーとのこと。販売は約80%が代理店経由(大手代理店5社、主要1次代理店約30社)、約20%が直接販売となっているが、代理店販売であっても同社の技術社員が同伴するケースが多く、顧客ニーズを細かく汲み取っている。

国内の金型設計用CAD/CAMシステム市場における正確な統計は整備されていないが、矢野経済研究所のデータによれば同社のシェアは約19%で、国内では日本ユニシス<8056>グループに次いで第2位となっている。

またCIMdata社の調査では、世界のCAM市場(部品加工や旋盤など金型向け以外も含む)における同社のシェアは約3%で、12位となっている。
注:世界のCAD市場における正確なデータはない

金型製造事業は、北米の自動車部品メーカー(日系及び米系)から金型の製造を受注し、これを同社がアジア(主に韓国)の金型メーカーへ発注、そして同社経由でユーザーへ納入するもので、すべて米国向けである。金額が少ないので全体の収益に与える影響は小さいが、黒字を計上している。また、為替変動の影響を受けるが、売上高全体に対する比率が小さいため為替変動による収益への影響は軽微である。

●CAD/CAMと同社の領域

CADとはComputer Aided Designの略で、コンピュータを利用して各種製品や部品などの設計を行うシステム(ソフトウェア)のことである。自動車のボディや各種製品の形状設計、部品設計、金型設計、電子回路設計等に利用される。この中で同社が扱っているのは、「金型設計用」であり、同じCADであっても車体デザイン用や電子回路設計用などとは領域(市場)が異なる。

CAMとはComputer Aided Manufacturingの略。上記のCADで設計された製品や部品の多くは、最終的にはNC(Numerical Control)工作機械を使って製造されるが、そのためにはあらかじめCADで設計されたデータをNC工作機械用の数値データに変換することが必要で、これを行うのがCAMである。このため、通常はCADとCAMは一体で使用されるが、別々に利用される場合もある。同社においても、CAD/CAM一体で販売するケースとそれぞれ別々に販売するケースがあるが、CADとCAMの売上高内訳は公表されていない。

製品価格はオプション等により150〜600万円ほどになるが、平均では1システム当たり300万円ほど。CAD/CAMシステムは一種のパッケージソフトであるが、ハードウェアについては特別の制限はなく、一般のPCでグラフィックス機能が強化されたものであれば使用が可能。顧客の買い換えサイクルは、リース期間との関係もあり平均で5年ほどであるが、特別な技術革新が進んだ場合やハードウェアの陳腐化などによって、サイクルが早まる場合もある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)



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